人事問題は「主観」の扱いが難しい
人事について四半世紀以上関わってきて痛感するのが、人事問題というのは
「それを問題として捉えるか」
どうかと
「その原因をどう捉えるか」
が極めて大事、かつ、難しいな、ということです。
例えば、
「離職者が多い」
という問題も、
「1人でもやめれば問題」と思う方と、
「それなりに辞めるのは新陳代謝」と捉える方がいます。
仮に、それを「問題」と捉えても、それは
「自分の会社の何が問題なのか」
を軸に考える人と、
「ベトナム人(とか”今時の若いやつ”とか)は、どうしてすぐ辞めるのか?」
を主軸に考える人では、全く原因と想定することが変わってきます。
特に文化的な背景に熟知していない日本以外の国、例えばベトナムなどでは、より一層、この「問題の捉え方」が難しくなってしまいますね。
そして、さらにいうと、そもそもある出来事が起きるための原因というのは、不特定多数なので、どんなに原因分析をして、
「これが原因だ!」
ともっても、そのいずれもが
「あってるちゃー、あってる。ズレてるっちゃー、ズレてる」
なので、「絶対の正解」がない、哲学的な分野である、ということです。
ですので、私として心がけていることは、できる限り、いろいろな企業様の人事労務のご相談を受けることで、私自身が「人事問題のデータベース」になって「こんなことが主原因で起きることもあるんだな」という
「事例の引き出し」
を増やして、できる限り、お客様に「多様な観点から問題を見る」サポートができたらなーと思っております。
(アジアゲートベトナム代表 豊田英司)
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