見出し画像

第988回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」元駐ベトナム日本大使、ベトナムを去る感慨にふける

本日の記事:
「元駐ベトナム日本大使、ベトナムを去る感慨にふける」
原題:
" Former Japanese ambassador to Vietnam overcome with emotions leaving Vietnam "

記事リンク:https://tuoitrenews.vn/news/politics/20240515/former-japanese-ambassador-to-vietnam-overcome-with-emotions-leaving-vietnam/79865.html


(写真:2024年4月11日、山田滝雄駐ベトナム日本大使を迎えるファム・ミン・チンベトナム首相(右))


【本日のポイント】

(1)山田滝雄・前駐ベトナム日本大使が4年間の任期を終え、41年間の外交官生活の中で、「ベトナムでの任期が特に印象深かった」と述べ、感慨深くベトナムを去った。

(2)日本とベトナムはパンデミック期間中に互いを支援し、特にマスクやCOVID-19ワクチンの提供を通じて困難な時期を共に乗り越えた。この経験は、山田大使にとって深い印象を残し、友情の重要性を再認識させたとされています。

(3)2023年の日本とベトナムの外交関係樹立50周年を記念して、両国間で500を超える文化プログラムや活動が行われ、さらなるパートナーシップの強化が進められた。この記念行事は、アジアおよび世界の平和と繁栄を目指す強固な戦略的関係へと発展しています。

=====================
【解説】

アジアゲートベトナム代表の豊田です。

さて、今日の記事について。

前・ベトナム大使の山田大使のことが記事になっていますね。

大使館のウェブサイトにも大使の離任挨拶が掲載されていましたので、読んでみました。

(参考)
山田大使離任レセプションにおけるご挨拶(2024年4月23日)

https://www.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/taishi_aisatsu.html


これを読んでいて、確かに今の日本とベトナムの関係は非常に良いよなぁと改めて認識しました。

2020年にベトナムが日本へマスクを送ってくれたことも、実はこの挨拶を読むまで忘れていました。

日本では結局、マスクの買い占め騒動が大して起きなかったので、あまり話題になっていなかったですが、2020年は新型コロナが広まり始めた直後ですから、ベトナムだって、本当は他国にマスクを送ってる場合でもなかった訳ですが、日本やヨーロッパへ送ってくれてましたので、これは、素晴らしいことだな、と当時、思った記憶があります。

ちなみに、なんですが、あの当時、日本で、国から一人2枚のマスクが配布されたそうで、「役に立たない」とか散々言われてましたが、ああいうものの主眼はそこではなくて、

「腐るほど、日本にはマスクが余ってるんだな」

と思ったことで、結局、一時起こりかけていたマスクの買い付け騒動や、ネットでの高額転売が鳴りを潜めたことこそ大きいんだと思います。

そういう意味では、「海外からもマスクが届いています」というニュースも、そういった「人心の安定」に寄与していると思うので、ベトナムへの感謝を忘れてはいけないですね。

こういう、少しずつの国同士の助け合いの蓄積が国民の感情をどんどん高め合って、大きな困難の時に助け合える雰囲気を作り上げることにつながっていくのかな、と思います。

日越の友好関係が、さらに続いてくれることを願っております。


++++++++++++++++++++++
【記事の日本語訳】
元駐ベトナム日本大使、ベトナムを去る感慨にふける

山田滝雄・前駐ベトナム日本大使は先週末、東南アジア諸国での4年間の任期を終えて帰国した。

4月23日にハノイで行われたベトナムの友人やパートナーとの会合で、山田はベトナムでの4年間の在任は自分にとって非常に特別な期間だったと感想を述べた。

41年間外交官として働いてきた山田は、ベトナムでの任期中に多くの有益で有意義な教訓を学んだと語った。

2020年4月にベトナムでの任務を開始した日本大使は、2つの段階を経験した。

最初の2年間はCOVID-19との戦いに忙殺されたが、ベトナムと日本の関係に大きな印象を残した。両国は常に肩を並べてパンデミックと戦っていた。

特に、日本がフェイスマスクの不足に直面したとき、東南アジア諸国は積極的に数十万枚のマスクを日本側に提供し、苦境を乗り切った。

一方、日本は感染のピーク時に700万人分のCOVID-19ワクチンをベトナムに提供した。

両国の相互支援は、日本大使に深い感銘を与えた。

困っている友人は本当に友人である』ということわざで彼を目覚めさせたのは苦難であった。

彼は在任期間の後半、ベトナムと日本のパートナーシップの新たな章を目撃した。

具体的には、両国は2023年に外交関係樹立50周年を迎えた。

この重要な節目を記念して、両国では500を超える活動や文化プログラムが展開された。

この記念行事のハイライトのひとつは、昨年9月の秋篠宮殿下と紀子妃殿下によるベトナムご訪問であり、その2ヵ月後にはベトナム国家主席による日本公式訪問が行われた。

ベトナム政府トップの日本訪問中、両国はアジアと世界の平和と繁栄のための包括的戦略的パートナーシップへの関係強化に関する共同声明を発表した。

日本の岸田文雄首相は、日本がベトナムの工業化、近代化、自立した経済の発展を支援し続けること、また東京のサプライチェーンの多様化においてハノイが重要な役割を果たすことを確認した。

「両国の歴史的な瞬間に立ち会えたことを光栄に思うと同時に、今後の両国の関係に大きな可能性を感じた1年でした」と山田は語った。

ベトナムを発ち帰国する前に、日本の外交官はベトナムの党中央委員会、国家、政府の指導者たちや数人のトップと会談した。

ベトナム政府高官との会談の中で、日本の外交官は在任中のベトナムと日本のパートナーシップを促進するための努力を賞賛された。

ベトナムのファム・ミン・チン首相は、二国間関係の成果は、日本大使と在ベトナム日本大使館の全職員の貢献のおかげであると述べた。

山田氏はその多大な貢献に対してベトナム友好勲章を授与された。

さらに、ブイ・タイン・ソン外務大臣は、ベトナムと日本の外交関係への貢献を称え、「ベトナム外交のために」の記章を山田氏に贈呈した。

元日本大使は帰国後も両国の関係強化に貢献し続けることを約束した。
ーーーーーーーー

++++++++++++++++++++++


以上 豊田英司
=====================


「アジアゲートベトナム 」はベトナムにおける人事・ 労務のアドバイスに特化して、あらゆるご相談を承っております。
まずはお気軽にご相談ください。


(主なサービス内容)
(1) ベトナムにおける人事、労務、法務のご相談、調査、 セカンドオピニオン提供

(2) 就業規則、賃金テーブル、雇用契約書などの作成サポート

(3) 人事評価制度作成サポート

(4) ビザ・就労許可証(WP)、一時滞在許可証(TRC)の取得代行

(5) 会社設立ライセンスの新規・追加手続き代行

(6) ベトナム市場調査、ベトナムローカル企業の与信調査

(7) その他、ベトナムでの事業運営に関わる各種相談対応
============================== ==============

ASIA GATE VIETNAM CO., LTD
(ウェブサイト)
https://www.asiagate-vietnam.com/

Managing Director /代表
豊田英司(Toyoda Eiji)
TEL : +84(0)94 653 2425
Email: toyoda@asiagatevn.com

【会社所在地(Office Location)】
ハノイ本社(Hanoi Head Office)
4 Floor, B220 Vinhomes Gardenia, Ham Nghi, Cau Dien, Nam Tu Liem, Hanoi, Vietnam

ホーチミン支店(HCMC Office)
1F - Somerset Chancellor Court,
No. 21-23 - Nguyen Thi Minh Khai street, Dist. 1 Ho Chi Minh city ,Vietnam

ハイフォン出張所:(Hai Phong office)
No.12/116 Vinh Cat str, Vinh Niem ward, Le Chan Dist,Hai Phong, Vietnam

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?