転写と翻訳 / 動物携帯機能学【愛玩動物看護師国家試験対策・例題演習】
今回の問題
ポイント
DNAの複製
DNA(デオキシヌクレオチド核酸)が細胞分裂のために、DNAを鋳型として全く同じDNAを合成することを複製といいます。
この過程は次のように進行します:
DNAの二重らせん構造がヘリカーゼによって解かれる。
各鎖を鋳型として、新しい相補的なDNA鎖がDNAポリメラーゼによって合成される。
最終的にDNAリガーゼが断片をつなぎ合わせ、元のDNAと全く同じDNAが複製されます。
転写
転写は、DNAの情報を基にmRNAを合成するプロセスです。
生体の設計図であるDNAの情報を参照してタンパク質を作るために、必要な設計図の一部分だけをRNAとしてコピーします。
転写ではRNAポリメラーゼがDNAの鋳型鎖に結合し、以下のステップで進行します:
RNAポリメラーゼがDNAのプロモーター領域に結合。
DNAの鋳型を基にして相補的なmRNAが合成される。
スプライシング
転写によって作られた一次転写産物(pre-mRNA)は、スプライシングを通じて成熟したmRNAに変換されます。
転写されたばかりのRNAにはタンパク質の合成に不要な部分が多く含まれているため、転写後のpre-mRNAから不要な部分を取り除くことをスプライシングというのです。ちなみにタンパク質の合成に必要な領域をエクソンといいます。
この過程では、イントロンと呼ばれる不要な部分が除去され、エクソンが連結されます。
snRNP(小核リボ核タンパク粒子)がイントロンを認識し、取り除く。
エクソンがつながり、mRNAが成熟する。
成熟したmRNAは核外へ移動し、次に翻訳の段階に入ります。
翻訳
翻訳は、成熟したmRNAがリボソームで読み取られ、タンパク質を合成するプロセスです。翻訳では、tRNAがアミノ酸を運び、mRNAのコドンと一致させながらタンパク質を形成します。
mRNAがリボソームに結合。
tRNAがアミノ酸をmRNAのコドンに対応させて運ぶ。
アミノ酸が連結され、ポリペプチド鎖(タンパク質)が作られる。
問題解説
この問題では「RNAから不要な部分を取り除き、必要な部分をつなぎ合わせる過程」が問われています。これはスプライシングの定義であり、転写後に行われる部分です。正解は②スプライシングです。
これだけ暗記!
練習問題ファイル
以下↓は↑の解答解説
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