「『ウマ娘』ってよく聞くけど結局なんなの?」という方向けのウマ娘紹介
この記事では生粋のウマ娘ファンである私が、ウマ娘と呼ばれる媒体の紹介を可能な限り簡潔に紹介します。「ウマ娘に興味があるけど、何から手を付ければいいのか分からない」という方は、ぜひ参考にして下さい。
『ウマ娘』とは?
「ウマ娘」と呼ばれる女性キャラクター達を主役としたスマホアプリゲーム、アニメ、漫画と言ったクロスメディアコンテンツです。作品内のキャラ(種族)名であり、コンテンツの総称でもあります。
このイラストに描かれているキャラクターたちがウマ娘です。一人一人が実在の競走馬と同じ名前を持っています。例えば一番手前の黒髪の子は「キタサンブラック」、その右隣の子は「サトノダイヤモンド」です。
つまりウマ娘とは競走馬の擬人化コンテンツです。(厳密には少々ややこしい設定があるものの、ここでは省略します)。ではここから、擬人化された競走馬を取り巻くメディアコンテンツとは?という部分を解説します。
『ウマ娘(キャラ)』の解説
コンテンツを知って頂く前に、主役であるウマ娘たちのキャラクター(性質的な意味)を理解してもらう必要があります。
ウマ娘は競走馬の名を持ち、競バ(馬)場でのレースに参加するアスリート(兼学生)として生活している。人間のような見た目の彼女たちは、実際の競走馬と同じ速さ(60km/h前後)で走ることが可能な身体能力を持ち合わせている。
レースに勝つことが勲章・目標・悲願とされている世界に生きている。そのため彼女たちは常に弱肉強食に晒され、同期やライバルに負けじとトレーニングを行う。トレーニングにはトレーナーと呼ばれる専属の指導者が存在し、トレーナーの下で日々トレーニングに励んでいる。
つまりウマ娘たちは「他者(=トレーナー)の指導の下レースでの勝利を目指す、競走馬並みの身体能力を持つ女性アスリート」という立場にあります。ではここから各メディアコンテンツとしてのウマ娘を見ていきましょう。
『ウマ娘(スマホアプリゲーム)』
正式名称は「ウマ娘 プリティーダービー」。App Store, Google Play, DMM GAMESで配信されており、スマホとPCでプレイできます。アプリ自体は無料で、必要に応じアプリ内での課金(=支払い)を行います。課金を一切行わなくてもゲームは楽しめるので、金銭に関わる心配はいりません。内容は「プレイヤーがトレーナーとしてウマ娘を育成し、レースに勝利させる」という育成シミュレーションゲームです。育てる→走らせる→育てる→走らせる→最終目標を達成して育成完了という流れがあり、キャラのクセや育て方によって育成完了時のステータスが大きく異なります。育てたキャラはオンラインで他のプレイヤーが育てたキャラとレースをさせることが可能です。詳細な育成法やコツは、専門の攻略サイトを参照することをお勧めします。
↓個人的に信頼度の高い攻略情報サイト↓
ゲームウマ娘は、ウマ娘コンテンツ全体の源流かつ中心となる存在です。後に紹介するアニメやコミカライズ作品などは、「ゲームに登場する特定のキャラにフォーカスした外伝・スピンオフ」とも表現できます。
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『ウマ娘(アニメ)』
特定のウマ娘たちの競争やアスリート人生を描いたテレビアニメシリーズです。第一期は2018年、第二期は2021年に放送されました。現在はAbema TVやアマゾンプライムビデオといった大手配信サイトで視聴することが可能です。
ウマ娘たちは、「元ネタの競走馬がなぞった栄光や苦悩を辿る運命にある」というのが前提です(現実でダービーに勝った競走馬の名前を持つウマ娘は、ウマ娘世界のダービーでも勝利するように)。そのため主人公を中心としたライフヒストリーのような作品と形容出来ます。OPやキャラクターデザインは比較的ポップですが、内容はかなりしっかりとした勝負・挫折・感動の物語です。ウマ娘の世界観が丁寧に描写されているので、初めてウマ娘というコンテンツに触れられる方は、ゲームを始める前にアニメを最初に見ることをおすすめします。
↓アニメウマ娘プリティダービー公式サイト↓
「いきなり配信サイトのプランに入らないといけないの?」「普段アニメを見ないから、違和感なく楽しめるか不安だ」という方は、まずYoutubeにアップされている公式ショートアニメを視聴されることをお勧めします。テレビ版第二期と同じ制作会社・声優さんなので、これを見てアニメの雰囲気を確かめてみてください!
またウマ娘にはこれまで紹介したテレビ版のほかに、『うまよん』という短編繋ぎ合わせ式のアニメがあります。キャラクターデザインもかなりデフォルメされており、上述のアニメとは打って変わってとってもほのぼのとした日常系(ギャグ)アニメとなっています。
『ウマ娘(漫画)』
ウマ娘を題材とした漫画作品はいくつか存在しますが、ここではテレビアニメのようにウマ娘の神髄を突いた漫画を紹介します。
その名も『ウマ娘 シンデレラグレイ』。集英社の週刊ヤングジャンプにて2020年から連載されています。コンビニで手に取れるような紙の雑誌と、電子版の両方に掲載されており、単行本は6巻まで発売中です。
他の媒体と比較しても圧倒的に、勝負・挫折・格差といったアスリートとしてのウマ娘の辛い部分を映し出し、尚且つウマ娘ならではの凄まじいレースを圧倒的画力で表現している異質な作品です。なお作品名に「プリティーダービー」とは表記されていません。このことからも分かるように『かわいいウマ娘<勝負世界のウマ娘』というヘビーな世界観を創り上げています。かわいいキャラクターに抵抗を持っているような方でも、スポーツ漫画やアクション漫画が好きであれば確実に"ハマります"。
↓ウマ娘シンデレラグレイ公式サイト↓
なお他の漫画作品として
『ウマ娘プリティーダービー STARTING GATE!』:アニメうまよんとはまた別の日常系作品。
『ウマ娘プリティーダービー アンソロジーコミック☆STAR』:ウマ娘専属でない漫画家、イラストレーターの二次創作コミック。
『四コマ漫画 うまよん』:元々ウマ娘公式ツイッターで連載(定期的に一枚の画像として投稿)されていたアニメうまよんの原作。
があります。更に今後はサクラローレルが主人公の新作コミカライズが、集英社の『少年ジャンプ+』『ヤンジャン!』『となりのヤングジャンプ』の3媒体で連載されることが決定しています。
ウマ娘の漫画作品は総じてキャラ及び世界観の深堀に繋がっている傾向にあります。そのため「漫画をより楽しみたい!」という方は、まずアニメかゲームを通じてウマ娘の設定に馴れることをお勧めします。
以上が大まかなウマ娘コンテンツの分類となります。上記以外にもウマ娘グッズや、ウマ娘に声を当てている声優たちが出演するライブイベントなど様々な方面にウマ娘ワールドが展開されています。
『ウマ娘』とJRAって関係あるの?
ここまで「ウマ娘」というコンテンツについて説明してまいりましたが、最後に一点抑えて頂きたい事項があります。ウマ娘とJRAとの関係性です。
※JRA・・・日本中央競馬界。日本ダービーや有馬記念といった中央競馬の主催団体であり、法律によって存在を規定されている特殊法人。
公式な見解こそ表明されてないため断定はできませんが『JRAはウマ娘を認知しており、かつ公認している』と言っても良いでしょう。ウマ娘自体は、株式会社Cygames(サイゲームズ)というスマホゲームの開発と展開を生業とする純民間の企業が運営、コンテンツの管理をしています。ただし実在の競走馬及び舞台を基に(サイゲ側は「モデル」と呼称)ウマ娘を構築しているため、アプリリリース以前より競馬業界関係者と密接なコンタクトや契約を結んでいることが予想されます。例えば競走馬名は、一頭一頭馬主の許可を得ているとも言われています。
↓Cygames公式サイト↓
またウマ娘の宣伝には、JRA所属の武豊騎手やルメール騎手、元JRA所属騎手の細江純子氏といったJRAに実際に関わりのある方々が協力しています。JRAもとい日本競馬の象徴ともいえよう武豊騎手がcmに出演していることを、JRAが認知していないなんてまずあり得ないでしょう。
『JRA関係者の協力の下にウマ娘が成立している』、そんな関係と形容出来そうです。
↓ウマ娘のCMに登場する現役騎手たち(JRAのロゴ等は一切出ません)↓
いかがでしたでしょうか。ウマ娘は様々なメディアを跨ぐ競走馬擬人化コンテンツであり、そのキャラクターやストーリーに魅了された人が数多くいます。中にはウマ娘から実際の競馬に興味を持ったり、引退したモデル馬に安定した余生を送らせるための寄付を行ったりと、現実の競馬界隈に関心を寄せる人々も存在します。その逆も当然あり得ます。ぜひあなたもウマ娘ライフを送ってみてはいかがでしょうか!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!