サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ 作品28 イ短調
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C.サン=サーンス(1835-1921)は近代フランスを代表する作曲家であるが、ピアニスト、オルガニストとしても名を馳せ、さらには天文学、哲学、文学、考古学、民俗学、素描家などとあらゆる分野に精通した人物であった。1871年にはフランス音楽の振興のために「国民音楽協会」を設立している。
序奏とロンド・カプリチオーソは1863年に作曲され、当時の人気ヴァイオリニストであったパブロ・デ・サラサーテに献呈された。この頃、東洋趣味や異国趣味といったものが好まれていたため、この曲にもスペインの影響が随所に感じられる。しかし、あくまでもフランス近代音楽を代表する作品の一つである。