コンサートで同期音源を使うために工夫したこと
これまでに「こどものうたチャンネル」で配信コンサートを1回、その前身とも言える「0歳からの音楽体験コンサート(オンライン)」で1回同期を使った演奏でコンサートを行っている。
その時は手探りなところや予算の都合もあり(今も赤字ですが)、DAWソフトで打ち込んだ音源をiPhoneやiPadに入れて、そこからミキサーを経由して会場内のスピーカーに流すという形で行っていた。
音楽のデータはステレオで左右が合わさって1つとなるが、その左右LRのどちらかずつに伴奏音源とクリック(カウント)を分けて左右で別々の音が流れるように同期音源を作る。
左右のどちらかに完全に振り切ってしまって、少なくともカウントは片方からは聞こえないようにする。
物理的なところでいうと二又に分かれているイヤホンジャックを挿し、そこからスピーカーに送るもの、演奏者の耳でカウントを聞くものに分ける。
このような商品を使う。
気をつけなければいけないのが、分岐した先が左右に分かれている商品でなければいけない。
左右別々に分かれず、2つのイヤホンで聞ける商品だと、どちらに挿してもクリックと伴奏が混ざってしまう。
二又のイヤホンジャックのデメリット
伴奏音源がモノラルになってしまう。
立体的な音作りができない。
完全に分離できずクリックが聞こえてしまうことがある。
ただ非常に導入しやすい方法ではある。
まとめると
打ち込み音源を作り、たとえば全てLに振る。
ガイドとなるクリックを打ち込み、反対側のRに振る。
この音源を書き出し、再生させる機材に取り込む。
二又のイヤホンジャックを刺す。
L側をスピーカーやミキサーなどに繋ぎR側を奏者のイヤホンに繋ぐ。
今回7/28にホールで有観客のコンサートを開催するにあたり、やはりステレオで同期音源を流したいと思い次のような工夫をした。
おそらく、この方法が1番安く出来る。
こちらの環境はM1 Macbook Pro 14 inch
今回導入したのはZOOM U-44
同期音源を使ったライブやコンサートで最低限必要な4 OUTが備わっていて1万円ちょっとで買える。そして魅力的なのはコンパクトなところ。
たとえば2 OUTだとどうなるかというと上記の簡易的な方法と同じで左右に振り、同期音源はモノラルとなる。
なにより魅力的なのは、Macと繋ぐだけで認識して貰えること
そして、スピーカーに流す側の音とクリックのバランスをダイヤルで調整ができる。耳中の音をクリックだけにも、音源だけにもできる(これが意味がない)
通常のイヤホンで聞く場合はこのような変換プラグが必要になる。
このZOOM U-44のような機材を使う場合は、クリックをDAWソフトでOutput 3-4に設定するとDAWを再生すると綺麗に分かれて聞こえる。
iPadやiPhoneのガレージバンドだと2ch(左右に振るしかない)しか使えないので4ch使えるソフトで行う必要がある。
こちらも比較的種類があるようなので、iPadやiPhoneでも簡単に同期ができるかと思う。
ZOOM U-44に付属されるUSBケーブルはタイプAなので、パソコンやiPad側のUSB-Cと機材側のUSB-Bとが1本で繋げるこのようなUSBケーブルもあると便利。
キャノンケーブルを挿せる2つのインプットがあるので、これだけでも1人ないし2人での演奏は出来るのでオススメしたい。