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一泊二日で北陸に行った話 1日目
はじめに
久しぶりの投稿だ。
以前の投稿以降もバイトが続き、5月3日まで9連勤だった。
連勤中はこの旅のことを考えていた……というわけでもなく、まったく準備をしないまま出発の日を迎えてしまった。
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(遅延には巻き込まれなかった)
今回の旅は、例年5月に行っている親父の帰省+αだ。
自分のルーツの半分は富山県であり、本人は名誉富山県民だと考えている()
基本的には、東海北陸道か北陸道を経由して北陸に向かう。昨年は例外的に下道のみで向かったが、観光しながら行ったことで片道半日になってしまったので、高速を使った方が良いという結論になった。
新道を走るために岐阜→福井ルートに@大野油坂道路
自分たちは渋滞が大嫌いなので、基本的に名神経由で北陸道を使って行くことはほぼない。
今回もいつも通り一宮周辺で渋滞が発生していたので、名古屋を回避する新東名・東海環状・東海北陸道ルートを選んだ。
途中、美濃加茂SAで鶏皮串などを食べつつ、北に向かって走った。
運転するのが好きな親子なので、私が運転できたのは美濃加茂SAからぎふ大和PAまでの約50㎞のみだった……
白鳥ICから中部縦貫道の油坂峠道路に入った。
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上の橋梁も同じ道路である
中部縦貫道は、長野県松本市から福井県福井市を結ぶ道路で、油坂峠道路は中部縦貫道の福井県大野市から岐阜県郡上市までの区間のことを指す。
この道路を抜けると福井県に入る。
今回の目的地は、油坂峠道路の先にある大野油坂道路である。
この道路は名前の通り、福井県大野市(油坂出入口)と同市(大野IC)を結ぶ道路である。
なぜこの道路を走りたかったのかというと、この道路が今年開通したばかりの新道であるからだ。
2023年3月19日(日)に、大野IC - 勝原IC間10㎞が開通し、大野油坂道路最初の区間が通れるようになった。
新しい物好きの我々は「行きたい行きたい」とずっと思っていた。
ただ、油坂出入口と勝原IC間は未開通で、昔からの国道を走ることになる。
また、この区間にこの辺りでは有名な九頭竜湖がある。
当然そこにも行ってきた。
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東西に長い
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駐車場はほぼ満車で、観光地としての人気の高さを感じる。
ダムそのものはロックフィルダムでは徳山ダムに次ぐ大きさだそうだ。
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ダムの名前は九頭竜ダムだが、下流の発電所の名前は長野発電所である。ややこしい。
地名は長野なので、本来は長野ダムだったらしい。
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ダムの脇では道路の建設が進められている。
ダム湖でも工事が行われていたので、開通する道路からも九頭竜ダムをみることができるだろう。
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九頭竜峡を過ぎた辺りに勝原ICがある。
ナビを見て居なかった父氏は素通りしそうになった。
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道路の知名度が低いのか、並行する国道よりも交通量は少なく、岐阜県方面に向かう対向車もまばらであった。
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越前大野城を遠方から眺めつつ、道路は北進する。
大野ICから先は永平寺大野道路になる。
前日夜までバイトのシフトを入れていた自分はすでにへとへとで、大野IC以降は眠ってしまった。
歴史ある寺で見つけた「豊橋」@永平寺
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永平寺は、曹洞宗の大本山で、福井県の観光スポットで有名な場所である。有料だが、七堂伽藍という僧侶が修行する場所を見ることができる。
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歴史的場所としても名建築としても見どころが多いのだが、自分が一番見たかったのはここである。
山門の東側の高台にある、福井藩の藩主であった越前(福井)松平家の廟所である。徳川家康の孫、結城秀康の子である、三代福井藩主の松平忠昌等の墓地だ。余談だが、福井藩主と言えば、近代では十六代福井藩主の松平 春嶽 / 慶永が有名である。
葉に隠れる四脚門は江戸時代前期(1647(正保4)年)のものとされる歴史ある建造物である。
永平寺にあった建物は度々焼失しており、この廟所門が永平寺に現存する最も古い建造物だという。
また、福井藩関連の遺構も少なく、貴重な建物だ。
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時間もちょうどよかったので永平寺で昼食をとることにした。
道中「永平寺そば」という文字を何十回と見たのでそばを食べる気が満々であった。
お土産を買いつつ(ここ限定の永平寺栗きんつばがある)レストランに入ったのだが、中々に個性的な店に入ることになった。
「ほっきょ荘」という店だったのだが、お昼時ということもあり凄まじい状況であった。
詳細は省くが、掛けそばやソースカツ丼、ごまどうふ、焼き鯖寿司、天ぷらを頼んだ方が無難だろう。
また、メニューには載っているが、当日は頼めないというケースもあるので、複数候補を用意しておいた方が良いと思われる。
脅すようなことを書いたが、出てきた料理はおいしかった。
ソースカツ丼のカツは薄めだが十分に味があり、福井県に来たという感じがした(謎の判断基準)。
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なにしろこのようなことを書くような人間だから……
福井県=ソースカツ丼という認識なのかもしれない。
ちなみにこの寄せ書きは来年春の北陸新幹線延伸時に掲載されるかもしれないという……
話は逸れたが、永平寺に行ったら永平寺そば(とソースカツ丼)を食べるのがおすすめだという話である。
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昼食を食べ終え、車に戻っていると意外な文字列が目に入った。
「豊橋」
まさかの豊橋(地元)。しかも、豊橋町時代(1878(明治11)年~1906(明治39)年)。
本山元標 距福井停車場四里の碑で、本山は永平寺のこと、福井停車場は福井駅のことであり、意味は「永平寺は福井駅から約16km」といった感じか。
ちなみに、福井城下から永平寺を結ぶ永平寺街道というのがあり、これがだいたい18kmくらいだそう。
にしても「豊橋で製造されたものかあ」などと永平寺で思うことになるとは全く考えていなかった。
現代に豊橋町の文字が残っていることに謎の感動すらあった()
明治38(1905)年3月というのは、日本が日露戦争を戦っている頃で、ちょうど奉天会戦の時だ。世界史界隈で言えば、ドイツ帝国皇帝ヴィルヘルム2世がモロッコを訪問したことに始まるタンジール事件が起こった月になる。
また、この翌年に豊橋町は市制施行し、豊橋市となった。
旅先での緊急地震速報
永平寺を出て中部縦貫道に向け国道を走行していた14時42分頃、突如スマホが鳴った。スマホには緊急地震速報の文字が。
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石川県珠洲市で震度6強の揺れを観測した地震である。
震度4ほどの揺れだったらしいのだが全く気付かなかった。
はじめはなんのことだかわからなかったが、防災無線でも放送が始まり、地震があったのだということを知った。国道ではいくらかの車が路肩に停車し、車内の人はスマホ見ていた。
緊急地震速報が鳴るのは久しぶりのことだった。
(愛知県東部では21世紀に入ってから震度4が2回観測された程度である。もちろん南海トラフ巨大地震の可能性は常に言われるわけだが)
地震はあったものの、永平寺町や福井市の道路で通行止め等は無かったので、次の目的地である福井駅に向かった。
地震の影響を見る@福井駅
福井駅は来年新幹線駅となる駅だ。また、在来線はJR西日本からハピラインふくいに移管され、大きく変わる駅である。
父氏は別に鉄オタでもないのだが、北陸地方の大変化が気になるようで、富山駅、金沢駅、小松駅をすでに訪れている。すべて車で。
そして、今回は福井駅である。今回も車で駅前まで向かった……
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現在の福井駅は2面5線の高架駅でかなり大きな駅である。
新幹線の1面2線のホームはこの奥にある。
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新幹線開業に先立って高架化されたえちぜん鉄道の福井駅は非常にきれいだった。
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地震発生から一時間も経たない頃で、どの路線もダイヤが乱れていた。
また、福井駅にはアナウンサーの姿も見られた。
目覚めたら富山県に
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福井駅を離れてすぐに眠ってしまったため、気がついたら富山県にいた。
寝ている間に石川県を通り抜けてしまったのである。
このあと富山県を縦断して、富山駅、そして今夜泊まるホテルに着いた。
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宿はまさに駅前。駅に地下道で行けちゃう。
しばらくして、晩飯の時間になり居酒屋などを探したが、良い店は当たり前のことではあるがどこも混んでいた。
ということで某チェーン店に……
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マグロが非常に良かった。
食べ放題飲み放題でもないのに提供がやたら遅いのは難点であったが……
(お通しから最初の商品まで30分以上。昼食もそうだが、北陸地方の飲食業界は深刻な人手不足なのだろうか?※厨房がワンオペの場合もあるようだ)
今度は揺れた@地鉄富山港線
回転率が非常に悪い状態になっており、外に出たらもう真っ暗。
このままホテルで今日締め切りの課題をやろうと思っていたら、気になる張り紙が……
「これもらえます?」と聞いて貰ったのがこれ。
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市内路面電車割引利用券。半額以下で路面電車に2回乗れるんだそう(ちなみに外国人の方は2回分が無料になるそうな)。
均一運賃なので長い距離乗った方がお得感が高い。富山の路面電車は6系統もあり、どれに乗るか迷う。
今回は、富山港線に乗りたかったので岩瀬浜往復に使ってみた。
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本線は併用軌道区間と専用軌道区間があり、踏切を通るなど、車窓が楽しい路線である。
また、他都市にあるような路面電車の見た目だが、専用軌道では60km/hを出して高速走行するのも面白い。高速走行時の車内は普通の電車だ。
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終点の岩瀬浜で降車したら、乗ってきた列車に再び乗車。
そろそろ課題の存在が頭を過る……
そして2度目の緊急地震速報。21時58分頃に石川県珠洲市で震度5強を観測した地震の揺れだ。今度は停車中だったこともあり、揺れをはっきりと感じた。震度3から4で、車体もつり革も揺れて地震が起きているのが視覚的に分かった。
揺れが収まったあとも発車しなかったが、数分ほどで動き始めた。
走行しつつ線路の安全確認をするらしい。
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帰りは富山駅の高架を潜って新富町まで。
この後、用事があったので結局富山駅に向かうのだが。
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地震の影響で北陸新幹線が止まっていたが、元々の長野・東京方面の終電の発車時刻を過ぎており、昼ほどの混乱・混雑ではなかった。
ホテルにて
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ホテルには大浴場があり、市内でも屈指の高所から富山市を見ることができた。
風呂あがりにはコーヒー牛乳が必須。
風呂あがりに課題をやって就寝……、したのが日付が変わった時のこと。
翌日どうなるかは分かるよね。
おわりに
やはり高速を使うことで移動の疲れがかなり軽減される。
また、途中で観光したり寄り道することも可能だ。
今回は鉄道の話が少なかったが、次回の2日目ではほぼ1日鉄道の話になる。
また次回(未定)で。