親愛なるあなたへ
改めて、ご主人さまとお嬢さまへ。氷川ねむりからのお手紙です。長くなると思うんだけど、ちょっと付き合ってほしいな。
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親愛なるあなたへ。
ぼくたちは、あなたのことが大好きです。
心の底から本当に大好きで尊敬しています。冗談ではなく、ほんとうにだいすきです。
どれくらい大好きかというと、談話室では毎回ご主人さまやお嬢さまの話が出てくるくらい。
あのご主人さまが絵を描いてくれたの。
お写真を印刷してくれたの。
もっとお給仕うまくできたらあのお嬢さまはもっと楽しんでくれるかな。
あのゲーム、そういえば好きだったよね。
魔法でこっそりご帰宅したら、あのお嬢さまと会ってバレないかどきどきしちゃった。
とかとか。
メイドの談話室、つねにご主人さまとお嬢さまの話か、あとはお互いにかわいい~って言い合っているだけの不思議な空間なんですよ。あと時々いい匂いがする。たぶんもこたんがご飯食べてるか、ういういが生クリーム飲んでる。
やさしいせかいです。
ぼくたちVメイドが初期メンバー全員で見習いになれること、ぼくは奇跡だと思っています。本当の魔法みたいだよね。
ぼくたちってお給事中ひとりで、ほかのメイドと一緒に何かをしたり絡んだりすることがないので、たぶん常に不安と隣り合わせなんです。楽しんでもらえるか、つまらなくないか。
最初の頃は特にそうだったなあ。
ノートに必死に書いたあの時の思い出をなぞりながら、時々思い出します。
はじめて来てくださったのに、丁度お屋敷の萌え萌えトラブルがあったり。
すごくマニアックなアニメの話で小一時間盛り上がったり。
アイドルやゲームの話で意気投合したり。
あなたからほかのメイドの話を聞いてにこにこになったり。
もう何ヶ月も前のことでも昨日のように思い出せちゃいます。
ぼくはいちど、耳を壊してお給仕を休んだことがありました。
あの時はあなたのだいすきなお声がもし少しでも聞こえなくなったらと、正直すごく怖くなっていました。
メイドを辞めたくなくて、でももしかしたら辞めなくちゃいけないのかななんて考えたりもしていて、
どうにかして手伝えることは無いかと挙手したのがお屋敷の魔法でした。
忘れもしないバレンタインのイベント。
あの時のキラキラと甘い香りは、ぼくの宝物です。
あの時のご主人さまたちとメイドの笑顔があって、ぼくはやっぱり辞めたくなくて、諦めずにお屋敷に戻ることができました。
心配かけてごめんね。今は元気だよ、待っていてくれてありがとう。
イースターでも、あなたは喜んでくれましたね。
かわいい制服でキラキラのメイドも、それにかわいい!って言ってくれるご主人さまもお嬢さまも、すっごくすっごく嬉しかった。
ぜんぶぼくの大切な宝物なんです。
ぼくたちの物語は、つねにあなたと共にあります。
ころころとした優しい笑い声は、つねに心の支えになっていて。
またねと言ってくれるから、おやすみが寂しくなくなりました。
あなたが思っている以上に、あなたはぼくたちの心を占めているんですよ。
前も後ろもわからない状態からがむしゃらに走ってこれたのは、あなたの笑顔があったからです。
少なくともぼくはそうだし、たぶんほかの子も同じことを言うと思うな。
あなたと出逢えてよかった。
あなたにお仕えできてよかった。
今まで半年間見守っていてくれて本当にありがとうございました。
これからもよければ、おそばに居させてください。
だいすきです。
氷川ねむり
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追伸
本当は今日上げたかった動画があったんだけど、ぼくが誕生日とバッティングしちゃったり色々積んでたせいで完全に遅刻しててめちゃくちゃ申し訳ないです…………反省。
なんとか早めにお知らせ画像だけでも上げたい。あと1ヶ月猶予をください。(1ヶ月ひかわがスケジュールを間違えていたため)
今まで出逢ってきたご主人さまやお嬢さま、
これから先出逢うご主人さまやお嬢さま!
ぼくは、あなたのことがずっとずっとだいすきですよ。
2021.05.16 氷川ねむり