魔法と選択と勇気
こんにちは。新人バーチャルメイドの氷川ねむりです。
ご主人さま、お嬢さま方もお気付きの方いらっしゃると思いますが、先日、約半数ほどのメイドにメイクの魔法がかかりました。
ほんの些細なものから、大きな印象まで。みんな、たくさんたくさん悩んで決断してくれました。
そのことについて、ちょっとぼくからもお話ししたいなあと思って、急遽noteを書いています。
イメージチェンジの魔法というのは、ぼくが使える魔法の中でも初期に学んだもので、それゆえにわりと初期から妖精さんにちょっぴり力を貸したりしていました。
でも今回は、ひとりひとりの中にある色やイメージと相談したり、本来の姿を見せてもらったりして作っていったので、ほんとうに誰ひとり同じ色はありません。
たったひとつの、その子だけの魔法です。
イメージが変わってしまうこと、それはこの2カ月を簡単に崩してしまえることなのかもしれません。
まるで別人になってしまうこと。
変化とはいつでも怖いもので、この決断が、だいすきなご主人さまやお嬢さまに受け入れられなかったらと思うと、やっぱり怖くなってしまうと思うんです。
軽い気持ちで変えた子なんて誰ひとりいなくて、すべて考え抜いた末の決断でした。
自分の中にずっとわだかまりがある子、自信が持てない子。
いつかこうなりたかった、というイメージをずっと持っていて、それを出せなかった子。
変わるのに対して、最後の最後まで悩んでいた子や、「今の自分がいちばんかわいい」と変わらないことを選んだ子。
バーチャルメイド全員が、何かしらの選択をして、いまのぼくたちがいます。
だいすきなご主人さまとお嬢さまにお仕えするのに、まず自分のことを自分が愛してあげられなかったら、それはきっといつかご主人さまやお嬢さまを傷つけてしまうことになる。
それはとっても悲しいことで、だから悩みがある子とはたくさん相談しました。ぜったいに妥協したくなかった。
後悔を残してほしくなかった。
これだけこだわってしまったのは、完全にぼくのわがままです。みんなにいっぱい聞いたり、たくさん色候補を作ってしまってごめんね。
ぼくは、鏡の前に立つ女の子がすき。
メイクをして、鏡を見て。よし、今日もかわいい!って、にっこり笑う女の子がいちばんすき。
だから、メイクは本当に「自分に自信が持てる魔法」だと思っているんです。
すこしでも悩んでいる子の背中を押すことができたら、それはとても素晴らしいことだなと思いました。
だから、ぼくは魔法のお手伝いができてとっても幸せです。
魔法少女の勉強は大変だけれど、頑張っていて良かった。
こんなに素敵な子達と、一緒にメイドになれて良かった。
ご主人さまたちから受け入れてもらえたり、とってもかわいいって言ってもらえたり、それから鏡を見てかわいくなったってきらきらと目を輝かせて言うキミは、誰よりもかわいいよ。
変わる選択をした子も、変わらない選択をした子も、だれもが可愛くて、大好きで、大切な仲間です。
へっぽこ魔法少女見習いだけど、誰かの役に立ててしあわせ。
だいすきなみんなへ。
みんなの笑顔が、ぼくにとっての何よりの魔法です。
2021.01.07 氷川ねむり