個人勢Vtuberの分類:エンターテイナー系か、趣味系か
個人勢Vtuberというのはよく使われる用語ですが、それだけではごった煮すぎて、個人勢と言われてもどんなVを指しているのか分かりません。
私なりに個人勢Vtuberをより細かく分類して、それぞれの特徴を浮き出してみたいと思います。
表題に描いたとおり、今回は「エンターテイナー系か、趣味系か」という分類について書きたいと思います。
楽しませる対象は誰か?
エンターテイナー系か、趣味系か、どちらに当たるかの基準は「楽しませる対象が誰か」です。
Vtuber活動によって楽しませる対象が、他者(ファン)であるほど、そのVtuberはエンターテイナー系であると定義します。
一方で、楽しませる対象が自分、Vtuber自身であるほど、そのVtuberは趣味系であると定義します。
エンターテイナー系Vの特徴
「ファンが喜ぶことが、Vとしても嬉しい」
行動の基準は「それってファンが見てて面白い?」という問いかけ。
エンターテイナー系Vtuberの方が、分かりやすいかもしれません。
というのも、大手Vtuberはほぼこちらでしょう。
エンターテイナー系Vtuberは、個人勢ながら、企業勢に近いところがあるかもしれません。
企業勢は、収益を上げなければならないため、見返りにファンを喜ばせることが必須なため、おのずとファンが楽しませる対象となります。
このスタイルはVtuberファンにとっては見知ったもので、当たり前にさえ映るかもしれません。
趣味系Vの特徴
「楽しくなければ、やる意味ない」
行動の基準は「V自身が楽しめているかどうか」
「自分を楽しませるため」という特徴は個人勢ならではのため、意外に感じる方もいるかもしれません。
「そんなVtuberいるの?」と思われる方もいるでしょう。
しかし、中小Vtuberにとってはかなり多く、また重視されているポイントだと思います。
というのは、思い通りに活動がいかない時、自分が楽しくないと続かないというのは、人間誰しも同じでしょう。
エンタメと趣味の相反性
難しいのは、喜ばせる対象が自分であればあるほど、ファンが楽しんでいるかどうかは担保されないという点です。
つまりは伸びない恐れがあります。
場合によっては「ファンが置いてけぼり」ということも。
ファンが見えない、いわゆる「裏」でのVtuber同士の交流が楽しくて、配信はほとんどせずに交流を重視しているVtuberなどは典型例です。
チャット欄にVtuberしかいない、という例はある種、趣味系Vの究極かもしれません。
ただ、自分を楽しませた結果、ファンも楽しんだというケースや、「推しの喜びがファンの喜び」とするファンが付いてくれるケースもあるかもしれません。
これらのケースによって伸びるのが、趣味系Vとしては理想でしょうし、一時Twitterなどで中小Vtuberが「Vtuber活動のコツ」としてつぶやいている内容は、これらのケースを想定しているものが多いように感じます。
ハッキリ線引きするものではない
この分類は、程度を表すものです。
エンターテイナー系か、趣味系かという分類は、0か1かではなく、0.1エンターテイナー系、0.9趣味系といったように、どちらに寄っているかという捉え方をすべきものとして考えました。
立ち位置は、変化するもの
また、時期によって変化することも考えられます。
自分の満足のためにVtuberを始めたものの、他人を喜ばせることがだんだんメインになってきた、という変化も考えられます。
また、伸びづらい状況を見て、自分の楽しみを重視するというスタンスになる人もいるでしょう。
まとめ
エンターテイナー系と趣味系のどっちが正しいというわけではなく、より多様なあり方があることで、自分のスタイルを見返したり、個人勢Vtuberそれぞれの特徴をより記述できれば良いと思います。
他にも「クリエイティブか、踏襲的か」みたいな分類もあると思うので、またそのうち書こうかと思います。