ハツカネズミの時間

ハツカネズミの時間

良くも悪くも冬目景作品。日常の中にある違和感から疑問、確信へと変化して行くものの、閉鎖された学園生活は管理された実験場。

そこから抜け出してもごくありふれた「普通の生活」が待っているだけと言うどこか上京にも感覚が似ているような気がするある種の絶望的な残酷さ。

記憶を操作されても、感情は操作出来ない滑稽さや管理された世界と外界のギャップに戸惑う恐怖など人間が感じるごくありふれた感情が淡々と描かれていく。