インタビュースクリプトの作成で気をつける5つのポイント
こんにちは!viviONのデザイナーskwkです。
今回は「インタビュースクリプト」についてお話します。
私はデザイナーで、日ごろUXリサーチは兼任メンバーとしてちょっとしたインタビューの速記や分析のヘルプに入っていたのですが、先日美少女ゲームのUXリサーチのすべての工程に関わる機会があり、インタビュースクリプトの作成を行いました。
ユーザーに聞きたい項目を各々スプリプトに書き込み、その後内容や順番を調整しようという流れで進めることになりましたが、何が聞けたらその後の分析に活かすことができ、今回の調査目的を達成できるのかといった判断ができませんでした。その後レクチャーいただきながら、無事にスクリプトが完成しました。その時に学んだポイント5つをご紹介します。
インタビュースクリプトとは
簡単に言いますと、インタビューの道筋を示すもの、台本です!
調査で明らかにしたいことや仮説を検証するために必要な質問を考え、リストにまとめます。
予めリストに落とし込んでおくことで、ユーザーとスムーズに対話が行えるようになりますし、大事なポイントを取りこぼしなくヒアリングをすることができます。
Point1 調査目的、仮説を書き出しておく
インタビューで何を明らかにしたいのかが明確でないと、質問内容の良し悪しの判定ができませんし、そもそも何をヒアリングするのか考えることも難しいです。
今回の調査目的は何か。また、インタビュー前に仮説を立てていたら書き出し、いつでも思い出せるようにします。
何でもユーザーに聞ければ良いのですが、インタビューには制限時間があり質問の数は限られますので、上記を軸に取捨選択することでスクリプトの精度が高まります。
Point2 分析で必要となる項目を洗い出す
ユーザーのお話はすべて貴重な情報ですが、今回の調査目的を達成するために必要な情報が十分にヒアリングできていないと、後々分析が行えないという事態になります。
インタビュー後の分析時に必要になると思われる項目を洗い出します。
Point3 ユーザーが話しやすいスクリプト構成を考える
アイスブレイク
最初に難しい質問をしても、答えにくかったり本音を聞き出すことが難しくなります。インタビューが初めてだったり緊張されている方もいるので、まずは、アイスブレイクで簡単な質問を行いインタビューに慣れてもらいます。
テーマごとにまとめる
アイスブレイクが終わったら徐々に本題に入り、不自然な流れにならないように質問の順番を組み立てていきます。
テーマごとに質問をまとめ、ユーザーが話しやすく、ストーリーをうまく引き出せるような順番にします。
たとえば、ゲームを初めて購入したきっかけや時期→購入したゲームタイトル→購入したゲームの感想…と順を追って質問することで、体験を思い出しやすくなります。
Point4 スクリプト文言は一字一句書き起こす
構成が決まったので清書を行います。
インタビュー時、インタビュアーはユーザーの声を聞くことに集中しますので、余計な負荷がかからないよう、一字一句書き起こし、思考がフリーズしてしまっても読めるようにしておきます。
「初めてプレイしたゲーム」→「初めてプレイしたゲームは何ですか?」
Point5 深ぼるポイントを決める
インタビューは、事前にパイロットテストをしていても、時間通りにすべてのヒアリング項目を網羅できない場合があります。
一番大事な部分を聞けず、分析時に情報が足りないという事態を防ぐためにも、予め深ぼる必要がある項目とそうでない項目を、後者は簡単にヒアリングする程度に留め、インタビュー時に時間が押してしまった際は省略できるようにします。
深ぼる項目には目印をつけるなど可視化しておくと、漏れなくインタビューができます。
まとめ
作業を進めていくにつれて、インタビューを行う目的が何なのかがぼんやりしてしまいがちですが、常に目的を達成できるか、インタビュー後に問題を解決する糸口が見つかりそうかという視点で進め、リサーチの精度を高めていきたいと思います。
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