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5分でTOYO TIREの企業財務分析評価


挨拶

このページをご覧になってくれている方ありがとうございます。改めましてコブータと申します。私は米国公認会計士や簿記2級の学習を通じて会計のマニアになりました。企業の財務分析を行うことで皆様の投資判断の材料にしたり、就職、転職の企業分析にお役立ちいだだければと思います。今回はTOYO TIREを解説していきます!高配当株として有名ですが、その実情を約3,000文字(読む時間5分)で分析していきます。分析をしてほしい企業があったらコメント等に残してくれると嬉しいです!またメンバーシップを始めました!過去の有料記事から最新記事が読み放題なので気になる人は是非!初月無料です!

企業概要

1945年8月に東洋紡績がゴム工業発展のために設立し、強化育成した東洋ゴム化工と平野護謨製造所が合併し「東洋ゴム工業」を設立したのが始まりです。1945年となると丁度戦争が終わった時期ですね。TOYO TIREになったのは2019年からなので聞き馴染みがない人も多いのではないでしょうか。決算月は12月です。

事業内容

TOYO TIREの事業は下記の3個の事業に分けられています。

  1. タイヤ事業

  2. 自動車部品事業

  3. その他

タイヤ事業は乗用車を始めとし、トラックやバス用のタイヤも製造しています。ブリヂストンや横浜ゴムが競合になりますね。
自動車部品事業はメインとして自動車用防振ゴムの製造・販売を行っています。
その他は不動産事業のようです。

人員について

TOYO TIREの従業員数内訳は下記の通りです。
従業員数約1万人の大企業です。その内のタイヤ事業と自動車部品事業が大半の従業員数を占めています。これだけ大きな会社で全社共通が351名しかいないのも珍しい気がしますね。

TOYO TIRE従業員数

働きやすさについて

現在注目されている働きやすさですが、TOYO TIREはグループ会社も多いのでTOYO TIRE単体のみのデータを持ってきました。女性の管理職は1.7%とかなり割合が低いです。男性の育休取得率は50.5%とまずまずの数値です。育休の取得には力を入れていそうです。女性の管理職は今後伸ばしていって欲しいですね。男性の育休取得率もさらに改善していってほしいです。

TOYO TIRE多様性指標

TOYO TIREの売上構成

TOYO TIREは売上高約5,500億円の大企業です。その内9割以上の売上をタイヤ事業で稼いでいます。2022年度と比較すると売上は約11%増加しています。コロナの2020年度には売上が落ちましたが、すぐに業績は回復して毎年増収を達成し、2023年度は直近では最高の売上になりました。
原因としては北米市場でのタイヤ販売量の増加が大きいです。強みであるライトトラック用の大きめのタイヤ、SUV用タイヤ、全天候型タイヤの販売に注力したことで北米市場での販売量が前年を上回り、値上げもあり約12%売上が増加しました。
その他の市場においても値上げや製品の改善で販売量は前年と同等、それ以下でも売上高としては増加しています。このように販売量は下がったとしても売上高を上げることができる企業は強いですね。
売上は日本向けが約20%しかなく、数字で見るとグローバルカンパニーと言えるでしょう。特にアメリカ向けの売上が5割を超えています。この傾向はブリヂストンとも共通ですね。

TOYO TIREセグメント別収益

営業利益と当期純利益

収益の増減も重要ですが、営業利益と当期純利益についても無視することはできません。
TOYO TIREの営業利益率は約13.7%です。メーカーとしてはそこそこ高い利益率と言ってもいいでしょう。売上が増加している分、利益額もしっかりと増加しています。その要因としては

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