見出し画像

5分で全国保証の企業財務分析評価


挨拶

このページをご覧になってくれている方ありがとうございます。改めましてコブータと申します。私は米国公認会計士や簿記2級の学習を通じて会計のマニアになりました。企業の財務分析を行うことで皆様の投資判断の材料にしたり、就職、転職の企業分析にお役立ちいだだければと思います。今回は全国保証を解説していきます!高配当株として有名ですが、その実情を約3,000文字(読む時間5分)で分析していきます。分析をしてほしい企業があったらコメント等に残してくれると嬉しいです!またメンバーシップを始めました!過去の有料記事から最新記事が読み放題なので気になる人は是非!初月無料です!

企業概要

全国保証は1981年に信用保証事業を目的として全国保証株式会社を設立したのが始まりです。全国保証って会社なの?と思うかもしれませんが、株式会社です。決算月は3月です。

事業内容

何をやっている企業かイメージしづらいですが、主に住宅ローンの保証業務を行っている会社です。簡単に説明してしまうと住宅ローン借入の際に連帯保証人になってくれる会社です。もちろん全国保証は住宅を購入する人から保証料を払ってもらうことで住宅購入者に何かあった時はローンを返済してくれるというビジネスモデルです。
全国保証の保証サービスを利用するには原則団信への加入が必要で、何かあっても団信がお金を出してくれて、そのお金で全国保証はお客さんのローン残高を返済します。なので極力リスクは小さく抑えられていますね。

信用保証業務の流れ

人員について

全国保証の従業員数内訳は331人です。
この人数なので全都道府県に支店があるわけではありません。主要都市に1箇所しか拠点がありません。ですが、サービスを利用する人は全国保証が提携している金融機関を通して申し込みをするので人員は多くなくてもやっていけているようです。

全国保証従業員数

働きやすさについて

現在注目されている働きやすさですが、女性の管理職は2.7%とかなり割合が低いです。男性の育休取得率は100%です。育休の取得には力を入れていそうです。女性の管理職は今後伸ばしていって欲しいですね。育休取得率は100%でも取得日はたった1週間というケースもあるのでこの辺りは開示できればしてほしいですね。

全国保証多様性指標

全国保証の売上構成

全国保証の営業収益は約510億円です。2022年度と比較すると営業収益は約3%の微増でした。この会社はコロナ影響を殆ど受けておらず、直近5年では毎年増収を達成し、2023年度は最高の売上になりました。
原因としては資材や人件費の高騰に伴う住宅価格の上昇により住宅を買う人の借入額が増加したことが挙げられます。市況としては住宅価格の高騰により消費者の購入意欲は減少しています。なので今後住宅の価格だけ上がり続けて、借りる人が減ってしまうと営業収益は減少してしまう可能性はあります。
ですが、全国保証は住宅ローン保証の受付数が2022年度と比較して約7.5%増加しています。一方で2022年度は2021年度と比較してローン保証の受付数が減少していますが、増収を達成しています。現状は住宅価格の高騰が有利に働いています。
全国保証は海外展開をしていないので海外に転勤したくないと考えている人にとっては穴場な就職先かもしれません。

営業利益と当期純利益

収益の増減も重要ですが、営業利益と当期純利益についても無視することはできません。
全国保証の営業利益率は約75.7%です。今まで様々な企業を分析してきましたが、こんなに利益率の高い企業は初めてですね。経常利益率の方が約80%と営業利益率より高くなってしまっています。ですが、営業利益率は2022年度と比較して悪化しています。その原因としては

ここから先は

1,727字 / 1画像
この記事のみ ¥ 100
期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?