5分でファーストブラザーズの企業財務分析評価
挨拶
このページをご覧になってくれている方ありがとうございます。改めましてコブータと申します。私は米国公認会計士や簿記2級の学習を通じて会計のマニアになりました。企業の財務分析を行うことで皆様の投資判断の材料にしたり、就職、転職の企業分析にお役立ちいだだければと思います。今回はファーストブラザーズを解説していきます!高配当株としてランキングに載っていますが、その実情を分析していきます。分析をしてほしい企業があったらコメント等に残してくれると嬉しいです!
企業概要
ファーストブラザーズは2004年に投資銀行事業として設立されました。会社名がカタカナですが、千代田区で設立された日本企業です。まだ設立されて20年程の会社です。決算月は11月と珍しいですね。
事業内容
ファーストブラザーズの事業は下記の3個の事業に分けられています。
投資運用事業
投資銀行事業
施設運営事業
字面だけでは分かりにくいですが、全事業不動産投資運用という点では共通しています。投資運用事業は顧客のために不動産を運用している事業です。投資銀行事業はファーストブラザーズの利益のために不動産を運用している事業です。そして最後の施設運営事業は宿泊施設等のオペレーション(施設運営)事業を行っています。
人員について
ファーストブラザーズの従業員数内訳は下記の通りです。
従業員数172人の会社です。規模はそこまで大きくありません。メインの事業の従業員を纏めて公表しているのでどの程度の割合で人を分配しているのかは分かりません。2022年度に会社を譲渡したため従業員数は51名減少しています。
働きやすさについて
現在注目されている働きやすさですが、有価証券報告書には記載はありませんでした。あまり大きい会社ではないので記載の必要がないのだと推測できます。
ファーストブラザーズの収益構成
ファーストブラザーズの売上は約220億円です。その内90%以上の約200億円が投資銀行事業の売上です。不動産を自分たちで購入して、その不動産を売却した収益で約140億円稼いでいます。ポートフォリオの入れ替えの観点から不動産を売却したようですが、毎年売却するような不動産があるかが課題になります。
2022年度と比較すると売上は約50%増加しています。直近5年間では売上が約150億円と200億円が交互に表れています。不動産は流動性が低いのでどうしても収益になるのに時間がかかるのが推測できます。
ファーストブラザーズが購入している不動産は主にオフィスビルや商業施設で需要は堅調に推移しているようです。賃貸用不動産だけでなくホテル・旅館事業も行っておりそちらはコロナの影響が緩和され、外国人観光客が増加したことにより好調でした。
営業利益と当期純利益
収益が増加しているのも重要ですが、営業利益と当期純利益についても無視することはできません。
ファーストブラザーズの営業利益率は約20%です。利益率はかなり高い方ですね。2022年度と比較しても利益率は上がっており、売上と両方改善しているという投資家に取っては嬉しい結果になっています。直近5年間では約10%後半を推移していましたが、2023年度に営業利益率20%を達成しました。
営業利益率改善を牽引したのは投資銀行事業で不動産の売却による売却益が増加した点です。オフィスビルや商業施設の需要は堅調なので十分な売却益を確保できたようです。
一方で少し気になるのが施設運営事業です。
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