5分で積水化学の企業財務分析評価
挨拶
このページをご覧になってくれている方ありがとうございます。改めましてコブータと申します。私は米国公認会計士や簿記2級の学習を通じて会計のマニアになりました。企業の財務分析を行うことで皆様の投資判断の材料にしたり、就職、転職の企業分析にお役立ちいだだければと思います。今回は積水化学を解説していきます!高配当株として有名ですが、その実情を約3,000文字(読む時間5分)で分析していきます。分析をしてほしい企業があったらコメント等に残してくれると嬉しいです!またメンバーシップを始めました!過去の有料記事から最新記事が読み放題なので気になる人は是非!初月無料です!
企業概要
積水化学は1947年に日本窒素肥料株式会社の一部従業員を以てプラスチックの総合事業化を計画し、積水産業株式会社として発足したのが始まりです。積水と言えば積水ハウスですが、現在積水化学と積水ハウスに資本関係はありません。1960年に積水ハウスが積水化学から独立しています。決算月は3月です。
事業内容
積水化学の事業は下記の5個の事業に分けられています。
住宅事業
環境・ライフライン事業
高機能プラスチックス事業
メディカル事業
その他
住宅事業はその名の通り住宅を販売しています。他にも不動産管理、介護サービス、街づくり事業を行っています。不動産屋と違うのは住宅の製造まで行っている点ですね。その他にも化学製品を色々製造している化学メーカーです。
人員について
積水化学の従業員数内訳は下記の通りです。
従業員数約27,000人の大企業です。その内の約4割の従業員が住宅事業に従事しています。名前の通り化学メーカーですが、事業の中心となっているのは住宅の製造・販売です。
働きやすさについて
現在注目されている働きやすさですが、積水化学はグループ会社も多いので積水化学のみのデータを持ってきました。積水化学の女性の管理職は4.9%でかなり割合が低いです。男性の育休取得率は69.8%とまずまずの数値です。育休の取得には力を入れていそうです。女性の管理職は今後伸ばしていって欲しいですね。男性の育休取得率もさらに改善していってほしいです。
積水化学の売上構成
積水化学は売上高約1.2兆円の大企業です。その内約40%の売上を住宅事業で稼いでいます。2022年度と比較すると売上は微増しています。コロナの2020年度には売上が落ちましたが、すぐに業績は回復して毎年増収を達成し、2023年度は直近では最高の売上になりました。
原因としては新築住宅が前年と比較して売れなかったことが挙げられます。物価上昇により世間の住宅購買意欲が減退しているようです。最近日銀が金利を引き上げたのでさらに住宅購買意欲は減退していく可能性がありそうです。
一方で、他のセグメントは需要が回復したことにより増収しました。これが多角化経営のメリットですね。特定の市場の需要が悪化したとしても他の市場でカバーすることができます。これは投資にも言えることですね。
売上は日本向けが約7割を占めています。一番稼いでいる住宅事業が殆ど日本向けなので当然といえば当然ですね。ですが、その他の事業、特に住宅事業の次に稼いでいる高機能プラスチック事業は北米への売上が日本への売上と同程度です。
営業利益と当期純利益
収益の増減も重要ですが、営業利益と当期純利益についても無視することはできません。
積水化学の営業利益率は約7.4%です。メーカーとしては悪くない利益率です。売上は微増していますが、売上原価が微減しています。若干とは言え通常売上が増えればその分売上原価は増える物です。その理由としては
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