個人情報の消去に手こずった話
先日実家に帰省した際に、「古いパソコンやワープロを処分したいのだが個人情報の流出が心配で捨てられない」と相談されるということがありました。「そんなもんは、ハードディスクのあたりを適当にハンマーか何かで破壊して、あとは地域のルールに従ってリサイクルなりゴミに出せばいいじゃない」と言っても、
「ハードディスクってどこにある」
「適当にっていわれても困る」
「壊れなかったらどうする」
「それでも詳しい人にデータ抜かれたらどうする」(しらんがな)・・・etc
と、なんか「なんでこっちが詰められてんの」みたいな感じになり、これは一筋縄ではいかないやつかなと察知しました。ボロボロになって捨てられているパソコンから破壊されたハードディスクを抜き取り、さらにそれを復旧させる人なんで、道を歩いていて隕石が当たるくらいの確率じゃないですか?
まあ、パパッと言って理解できるような年代の人ではないし、これは腰据えて説明することの覚悟を決め色々と教えたのですが、まあ、難しいですよね・・・。そこで仕方ななく私が引き取って、処分するということでとりあえず落ち着いたのですが、結局一筋縄ではいきませんでした。
まず、パソコンの方。これは昔自分のパソコンを処分した時にもやっているので何となくできるスムーズに感じがあったのですが、ねじの形が違ったりでなかなかハードディスクを分解することが難しい。結局、ねじを外すことなくハードディスクの隙間からマイナスドライバー突っ込んで隙間を広げ、その隙間から千枚通しのような鋭利な先端を差し込んでディスクにガリガリと傷をつけて終了。これでデータはほぼほぼ回復されることは無い(はず)。
そして次はワープロ。1990年代の富士通製ですね。正直これは処分したことはありませんでしたので調べましたよ。ですが、調べても調べてもワープロの記憶媒体がどこにあるのかについては出て来ず、気がつけば調べ始めてから数時間経過していました(一度没頭すると時間を忘れてしまうのが私の悪いとこ・・・)。
結局、破壊すべきハードディスクは見当たらなかったのですべてのねじを外し、それらしきものをデカいペンチで片っ端から破壊。終わった際にはルパン三世に出てくる石川五右衛門のセリフ「またつまらぬものを切ってしまった」が口から自然に出てくるような虚脱感。
これでとりあえずデータの漏洩に関しては大丈夫かなと、一息つきながらスマホを眺めていると、先ほどのワープロの処分について調べていた時のページがそのまま開いており、そのまま閉じようかなとも思ったのですがもう一回見てみると
「ワープロはディスク(フロッピー)にデータが入っており、これを紛失するとデータは回復できません」
との文字。なぬ?つまりワープロにハードディスクは元から無かったんじゃねーの??
なんで気づかなかったかね。まるッと処分するだけで良かったのに数時間もかけてしまいました。後悔先に立たず。
でもデータ漏洩の心配もなくなったし、まあいいかと思っていた矢先、目の前には破壊されたパソコンとワープロの大量の残骸が。。。
この残骸の方を粗大ごみ対象にならないよう小さく切って処分するのがかなり大変なのです(汗)。もう少し慎重に考えて行動しないと人生の無駄時間が増えますというお話でした!