テントについて


テントについてのメモ

◆テント創設の経緯と動き

  1. 【1979年/44年前】乃木卓、公安の任務としてバルカに移住。

  2. 【1981年/42年前】乃木憂助誕生。

  3. 【1984年/39年前】乃木一家、内乱の勃発したバルカで武装組織に襲撃される。上原の指示で救出は中止され、憂助は人身売買のブローカーに連れ去られて記憶を失い、卓・明美は武装組織に拷問された後に明美は死亡。卓も撃たれたがバトラカに救われる。(憂助3歳ごろ)

  4. 【1987年/36年前】妻子を亡くして抜け殻状態の卓(ベキ)、赤ん坊のノコルや恩人であるバトラカとその妻を守るため、日本の諜報員だったことを明かして銃を手に取る。(憂助6歳ごろ/前年に帰国)

  5. 【1988年/35年前】市民・家族を守るために仲間を募り武力を身につけ、村々の護衛を引き受けるようになる。12歳にして銃の訓練を受けていたピヨが加入。(憂助7歳ごろ)

  6. 同時期、食糧を求めていた孤児のアディエルを保護。ベキは孤児救済のため(孤児院を作る費用を稼ぐため)依頼を増やすようバトラカに命じて「テント」を創設。文字通りのテントから孤児院経営を始めた。

  7. テントを拡大するため、ベキは孤児救済と並行してバトラカとピヨに軍事作戦の立案等を指導。

  8. 【1994年/29年前】ピヨは18歳で軍事の統率者となり、バトラカは軍事会社を設立。現在のテントの原型が出来上がる。(ノコル7歳・憂助13歳ごろ)

  9. 同時期、引き受ける仕事が大きくなるにつれ依頼者が自分たちの存在がバレることを恐れて、犯行グループとしての証拠を残して各国諜報機関からの目をテントに向けてほしいと求めるようになり、乃木家の家紋をテントのマークに定める
    ※模倣犯を防ぐため、各国諜報機関はマークのことをマスコミに伏せる。別班、公安がいつからテントに注目していたのかは不明。

  10. 【2004年/19年前】バルカの内乱が終結する。(ノコル17歳・憂助23歳ごろ/憂助、別班に)

  11. 【2019年/4年前】山本、国への不満からテロ組織を調べてダークウェブに投稿。テントからの誘いを受けてネパール経由でバルカに渡り、アリの世話により研修、訓練を受けた。
    =すでにテントには各国担当の幹部と情報技術者がおり、モニターを集めている。

  12. 【2020年/3年前】ノコルら、バルカ北西部の地震によりフローライトを発見。土地購入に必要な巨額の費用を稼ぐためテロ活動を活発に行うようになり、各国から警戒される。
    別班の極秘情報共有ファイルを通じて乃木憂助もテントの存在を知る。憂助、テントと乃木卓との繋がりを考え調査を開始。

  13. 【2021年/2年前】テント情報部、ブルーウォーカー(太田梨歩)の身元を特定し、山本を通じて丸菱商事に入社させる。

  14. 【2023年】山本が太田に命じて行った丸菱商事の誤送金をきっかけに別班(乃木)の調査が進展、ベキの抹殺を計画する。

◆テントの成り立ちまとめ

  • 36年前、内乱の続くバルカで乃木卓が自衛目的の武装集団を形成する。

  • 35年前、孤児救済を目的としてテントを創設する。独自の軍事力で費用を稼ぐ。

  • 29年前、バトラカが軍事会社を設立して現在のテントの原型が出来上がる。乃木家の家紋をテントのマークとする。

  • 19年前、バルカの内乱が終結。

  • 4年前、山本がアリの手引きでテントのモニターになっており、この時点ですでに世界各国に多くのモニターを抱えていたと思われる。

  • 3年前、フローライトを発見。土地を購入してバルカの社会問題を解決するため、テロ活動を活発化させて費用を稼ぐ。各国諜報機関が警戒を強め、乃木憂助もテントの存在を知る。

◆テントの組織体系

  • ベキ、バトラカ、ピヨ、ノコルの4人が中心メンバー。その下にアリら上位の幹部、その下にザイールら幹部、さらに下に世界各国の協力者(モニター)がいると思われる。

  • 転々とするアジトの場所はアリら上位幹部にも徹底的に秘匿され、連絡手段は一方的。上位幹部はベキら中心メンバーと面識があるが、組織についてどこまで把握していたのか定かではない。

  • ベキ以外はそれぞれ“表の顔”として企業経営・潜伏しながら、“裏の顔”としてテントでの活動を行っている。ノコルだけは犯罪歴がつかないように周囲が協力している。

  • 中心メンバーは家族同然で強い絆があるが、幹部は「裏切りが発覚すれば粛清される」と恐れてもいる。結束力の強い組織で、家族の命を盾に取られても口を割らず、ザイールは別班に勘付かれたと考え自爆までした。

  • 山本が言うには「すげー上の幹部」で「日本担当」のアリはベキを「この方こそわが父、偉大なる指導者」と崇めている。ベキが元日本人であること、妻を亡くしていること、日本の民族性についての話も聞いていた。「最終標的は日本だと聞いている」と語ったが、これがベキ本人から聞いた話かは不明。

テントは36年前に自警団として出発しているが、結成から間もなくして孤児救済のために活動を広げており、29年前の時点でかなりの犯罪行為を請け負っていたと思われる。
各国諜報機関の目をかいくぐって活動し、ブルーウォーカーの身元を特定するなどサイバー領域に長けている
ドラマ演出の都合上か資源開発会社の代表を務めるノコルは信用取引を知らなかったが、幹部には銀行員もおり(6話で資金着服により粛清)、金塊やダイヤを現金化して資金を稼ぐこともしていた。

国外からも協力者(モニター)を募るようになったのは、19年前に内乱が終結してからか。
彼らモニターの役割はテロ行為の一端を担うことであり、末端と思われる山本はテントをテロ組織と認識していた。テントのテロ活動は資金集めに過ぎず、政治的思想は明らかにしていないが、日本への不満を抱える山本は『テントの最終標的は日本』という噂を聞いてテントに参加したのかもしれない。
結局山本はテントのリーダーを知らなかったが、新庄はベキを信奉しているので、モニターのなかにも階級があったと思われる。

◆バルカにおけるテントの影響

テントは35年前から孤児救済を続けており、救われた孤児は相当数に上る。政府はテントの孤児院は欧米の富裕層が運営しているものと思っていたため、孤児院経営に政府の援助は一切ない。
現在のバルカ警察の大半はテントの孤児院出身。またバルカは国の軍事力の7割をバトラカの民間軍事会社に頼っており、バルカ政府はテントを敵に回すことはできない
検事総長はテントとムルーデルの関連を否定し、法務大臣もテントに敵対したワニズの逮捕を命じた。

しかし孤児救済のために繰り返したテロ活動での被害はゼロではなく、国内外にテントへ恨みを持つ者もいるはず。

テント関連で気になる点

◆公安内部に乃木卓の生存を知る者がいる?

乃木一家が武装組織に追われた当時、乃木卓は日本大使館に極秘で救助を要請。現地の公安の同僚が飛行許可証を偽造し急遽ヘリを飛ばしたが、上原の命により直前で引き返した。当時の無線の音声記録も残っている。
その後乃木卓のバルカ潜入の記録は抹消され国家機密となっており、野崎では調査ができなかった。櫻井は国家公安委員長に掛け合って当時の情報を入手している。

乃木卓のバルカ潜入・救助要請を知っていたのは、以下の人たち。
①救助要請を受けた日本大使館の人物
②飛行許可証を偽造した現地の公安の同僚
③ヘリの操縦士
④無線でヘリに撤退を指示した人物
⑤国家公安委員長クラスの人物
※①、②、④は同一人物の可能性もある。

日本では死亡したとされ、帰国もできなかった乃木卓が上原の裏切りを知っていたのはなぜか
テント結成後にかつての仲間(①、②)と秘密裏に連絡を取り合い、教えてもらったとすれば、公安内部に乃木卓の生存を知りながら秘匿していた人物がいることになる。

◆最終標的=日本の噂はどこから?

テントは情報漏洩に気を配っているが、山本のような末端のモニターまでテントの最終標的は日本だと知っており、各国の諜報機関もそう認識していた。
この情報はどこから流れたのか。あるいは日本からの警戒を強めるため、意図的に流したのか?

◆過激派モニターを制御できるのか?

テントは解体され、ベキ、バトラカ、ピヨは逮捕された後に日本で死亡、ノコルはバルカ政府資源開発担当特別長官に就任しているため、もう表立って動ける中心メンバーはいない。
しかしテントをテロ組織と考え、国への不満から過激派組織に身を投じた山本のようなモニターはテントの解体に納得し、大人しくしてくれるのだろうか?

◆ベキの信奉者は今後どう動く?

新庄はベキの逃亡を手助けし、車と空き家、拳銃(バトラカの聞いた「例のもの」)を用意した。
登場時から野崎のいないところで不遜な態度を見せているため、それなりの期間公安を裏切ってきたと考えられる。しかし以前からベキの素性や経歴を知っていたのか、知らずにテントに参加していたのか、なぜベキを信奉しているのかは分からない。

ついでにテント側が新庄をどう扱っていたのかも分からない。
別班員4人の入院先と生存を報告したのは誰かの指示だったのか、自分が役に立つことを証明するため率先して情報提供したのか。
日本担当の幹部・アリはすでにテントを離れており、バトラカとベキは別班員の生存を把握していたので新庄に指示する必要がなく、新庄への指揮系統が不明。
ただ新庄が直接幹部へ情報提供できる立場にあれば、もっと早い段階で実子・乃木憂助の存在が報告されてそうだけど?

公安として得た知識やスキルに加え、他国のモニターとの繋がりも持つ新庄が海外逃亡に成功すれば、公安でも追跡・身柄拘束は難しくなる。
ベキを崇拝する新庄たちがベキの死を知って黙っているとは考えられないので、今後公安と別班が協力して新庄たちを追う展開になるかもしれない。

①テントの名でテロ活動を再開させる
②ベキの復讐として日本(乃木憂助)を標的とする
③ベキの息子であるノコル、憂助を後継者に祀り上げる
④象徴として乃木家の守り刀(現在は黒須が所持)の略取を目論む
新庄たちの今後で安易に思いつくのはこのあたり?

◆テント残党を鎮められるのはベキだけ?

乃木がベキたちを抹殺した時、ベキは上原に銃をつきつけていた。上原の命を確実に守るには即死させるためヘッドショットを狙うのがベストだったはず。最後の力を振り絞って引鉄をひかれては困るので。
しかし乃木が撃ったのは心臓付近。

乃木は別班員を裏切ったときと同様にギリギリ急所を外して撃っており、ベキたちは生存している。野崎が「美術品は引き上げた」と話しているので、公安を巻き込んで自宅を全焼させ、証拠隠滅を図った。つまりベキの生存は公安も把握済み。
発砲後にはっとしているのは、あの瞬間“F”が主導権を握ったからか。家族を思う憂助の気持ちを汲んだのか、秘密裏にベキを生かして後の展開に備えるためか。乃木は最初から今後の展開を心配している(そのために黒須をバルカに残している)ので、その両方のような気がする。

新庄たちが暴走した場合、その責任を取るべきはやはりベキでは。
妻との約束を守りながら息子に国防を委ねた卓が、今度はかつての自身の配下から息子(と息子に委ねた日本の未来)を守るために盾になったりしたら辛いなー。乃木卓ももとは公安だし。

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