【EDH】赤きマグヌスデッキリストと解説
前回の記事でお伝えした通り今回は統率者戦で現在使用している《赤きマグヌス》の本格的なデッキリストのアップと解説を行いたいと思います。
《赤きマグヌス》をご存知でない方は前回の記事で軽く紹介してますので、そちらも読んでご存知である方になってください。
https://note.com/visviscocco/n/nc6e3ab574498?sub_rt=share_pw
使用者が少ないのか、《赤きマグヌス》の日本のリストってめちゃくちゃ少なくて情報ほとんどないんですよね。(海外では原作人気もありそれなりに使用者がいるみたいです。)
なので、「赤きマグヌスでデッキ組みたいけどどう組んでいいかわかんない!」「あまり知られていない統率者でデッキ組みたい!」て方にも刺さってもらえると嬉しいです。
デッキリスト
コンセプトと基本プラン
レベル7〜8帯を想定してます。晴れる屋でいうところのchallenge帯くらいですかね。
ゲームスピードは遅めで、序盤は相手を妨害したりスペルでドローを進めたりします。
ある程度マナが伸びたら《赤きマグヌス》を出して殴ってトークンを伸ばして、スペルのコストを軽減しながら重量級スペルを撃つ準備をします。
あとは「クソ重いスペルなんだから撃ったら強ぇに決まってんだろ」と言わんばかりに豪快なスペルを放ちましょう。インテリ脳筋ですね。
以上の流れが基本プランなので、初手のドロー手段の有無はキープ基準になります。
クリーチャー
《フェアリーの黒幕》
高橋名人。新しめのカードながら現代EDHにおける青の定番クリーチャーですね。
このレベル帯になってくると5〜6帯以下と比較して圧倒的なほど青いデッキが増えてきて、他のプレイヤーが《フェアリーの黒幕》をコントロールしてるのに自分はコントロールしてない状況ができあがると1人だけ手の進み方がおいてけぼりになるので採用してます。
《第三の道の偶像破壊者》
出てくるトークンがアーティファクトクリーチャーなので相手の波止場カウントが増えるっていう弱点がありますが、基本的にコイツはマナがある程度伸び複数回アクションが取れてそのままゲームエンドまで持っていけるターンまで出さない想定なのであまり気にしなくていいです。
トークン展開要員の一つですがあくまでメインの展開プランは《赤きマグヌス》で殴ることです。
それよりも後述の《最高工匠卿、ウルザ》や《発明品の唸り》で得られる恩恵の方が大きいです。
ただでさえピーキーなデッキなんだから弱い部分より強い部分を見ましょう。
類似能力を持った《若き紅蓮術師》系統のカードは回してるうちに抜けていきました。理由は後日投稿予定のおまけ記事で語ります。
《最高工匠卿、ウルザ》
とりあえずクリーチャートークン出してくれる強い生物なので採用。
4マナ生物なので少々重いけど自身が引き連れてきたトークンをはじめとしたあらゆるアーティファクトから青マナを出せるようになるのがなかなか便利。特にこのデッキではある程度プラン通りにゲームが進むと《魔力の墓所》みたいな無色マナしか生み出さないマナファクトは軒並み産廃になりさがるのでそこから青マナ捻出できるのは地味に優秀。
《第三の道の偶像破壊者》や《崇高な工匠、サヒーリ》とは強烈なシナジーを誇り、1スペル唱えるごとにモックスサファイアが生まれてくるわけがわからない状況に。
なんもなくて困ったらとりあえずガチャ回しときましょ。
《サーイのウィザード》
ぶっちゃけ面白枠。ですがふざけてるわけではありません。
4マナ3/3とやはり少々重いですが、無尽を持ちインスタント・ソーサリーのコストが①安くなりソーサリーに瞬速がつきます。
つまり、《赤きマグヌス》と並んだ状態でコイツが攻撃するとそれだけでスペルのコストが⑤軽減されるようになるので、このタイミングでインスタントもソーサリーも安く使っちゃいましょう。
またソーサリーに瞬速が付く能力もコスト軽減能力ももちろん相手ターン中にも有効なので、相手の妨害が吐き切れたタイミングでスペルコンボを仕掛けてもヨシ、墓地利用に対応して《時のらせん》を打ち込んでやるもヨシと妙な動きができるようになります。
《波止場の恐喝者》
EDHがカジュアルフォーマットだからって何刷っても許されるわけじゃねぇからな。
《ファイレクシアの変形者》
《発明品の唸り》の選択肢を増やしたかったから入れたお試し枠みたいなカードです。
特に理由がなければ《一つの指輪》とかに差し替えても問題ないと思います。強いしね。
(私は《一つの指輪》持ってないのでね…高すぎるんよあのカード…)
ただまぁコイツはコイツで相手の強力な統率者やファクトに変身できたり(それこそ指輪に)、相手の除去に対応して《発明品の唸り》から飛び出てきて除去対象に変身することで擬似的に除去をかわせたりと便利なとこも多いです。
以上6枚。少ないね!
ソーサリー
《イレニカスの不快な複製》
《量子ずれ》
伝説性を失わせた上で自分のクリーチャーのコピートークンを作るスペル。
このデッキが扱うトークンの中でおそらく最も強いトークンは《赤きマグヌス》のコピートークンです。
トークン生成スピードが上がり、また《赤きマグヌス》自身がトークンとなる為、それもコスト軽減カウントされます。《赤きマグヌス》が並べば並ぶだけ軽減コストは重複され膨大な数値になります。
《復讐の誘惑》
基本的にトークンを並べるだけのスペルは弱いので採用してませんがXスペルなら話は別です。
普通にX=3〜4で撃ってもいいんですけど、マグヌス立てて数体トークンを展開できたあとに撃つと赤マナ1つでトークンの数が倍になります。追加でマナを支払えるならそれ以上にも。
また、上述の手段でマグヌスが複数体ならんでいるとトークンの増え方とコスト軽減の値がバグります。
(例として、マグヌス本体、マグヌスコピー1体、他クリーチャートークン3体の状況でコレを撃つと軽減コストは8なので赤マナ1つでX=8、元々4体しかトークン居なかったのが12体となり、コスト軽減は24になります。)
これを利用してコスト軽減100オーバーとかやります。
《方程式の求解》
1マナで撃てると流石に強いですね!
《意外な授かり物》
軽いコストで一気にドバッと引けるカードなので入れてますけど、対戦相手にも引かせるのでかなりびみょいなぁ…て最近思います。オークや徴税もいますしね。
ただ《覆いを割く者、ナーセット》や《フェアリーの黒幕》との兼ね合いもあるのでギリ耐え…
いやびみょいですね。《一つの指輪》と差し替える枠はここでもいいかもしれません。
《時のらせん》
みんなにも引かせるから微妙って言っても流石に《時のらせん》クラスになると話が変わります。
コスト軽減能力とフリースペルの相性は良く、7ドローした上で何故かマナが増えるのは流石に強いです。ナーセット絡んだらもう終わりです。
ついで感覚で墓地対策にもなってます。
《海門修復》
基本的には土地枠ですけど軽減が十分きいてる状態なら普通に撃つことも割とあります。青トリシンがキツいけど。
序盤で土地止まったら《方程式の求解》で引っ張ってきてボルトインとかまぁそういうこともできます。
《綿密な分析》
とりあえず効率がよく生撃ちが許せるドロースペルが欲しかったので入れてます。最大まで軽減できていれば2マナ4ドローとそれなりに効率はいいです。
FBがあるので《第三の道の偶像破壊者》辺りとの相性も良いです。
効率の良いドロースペルを他に知らないから入れてる感じなので、いい感じのドロースペルを紹介してもらったら差し替えるかもしれません。
《ジェスカの意志》
パワカです。
《時のらせん》で引くとハッピー。
《見事な修理》
宝物3つ+3枚次のターンも使える衝動ドロー。
5マナなので生撃ちすると少々重いですけど次ターンのアクション増やせるのでなかなか使い心地はいいです。
基本軽減して撃ちますしね。
この手のスペル共通で言える話ですけど軽減が十分きいた状態で撃つとマナが増えます。
《炎の中の過去》
スペル中心のデッキの定番になるんですかね。
《夢まみれ》の切削モードを自分に当てて勝つために入れてます。
《神秘の回復》
《洞察の絆》
自分の墓地からインスタント・ソーサリーを回収できるカードです。
一度使ったインスタント・ソーサリーを追放せずにもう一発撃てるので、できれば《炎の中の過去》と合わせて3回以上撃ちたいスペルに対して使いたいですね。
《洞察の絆》は4枚切削したあとに2枚回収するので擬似的なドローみたいな振る舞いもしますので、なんもない時に適当に撃っても何かしら拾えます。
《ボーナスラウンド》
クソバカスペル1号。
強そうな顔してますが使ってみるとハッキリわかります。
多分飲みの席で作ったカードです。
今のところ気になったことはないですけど相手が唱えたインスタントソーサリーもしっかり倍化するので注意してください。
《召し上げ》
クソバカスペル2号。
2マナでコレ撃てるの(自分だけ)楽しすぎでしょ。
通って勝てなかったら反省してください。
《力の頂点》
クソバカスペル3号。
デッキトップ7枚追放してこのターン中それらを唱えることができますが、土地はプレイできないので注意しましょう。
手札から唱えた場合のみ、トップ7枚追放後に好きな色のマナ1色を10点出します。正気か?
手札からこのカードを唱え、先述のインスタント・ソーサリーを手札に回収する手段がめくれたり、それが手札にある場合はとりあえずまずは赤マナ10点出しましょう。
続けて墓地の《力の頂点》を回収し、再び《力の頂点》を撃てば赤マナを最大7点浮かした上でさらに7枚追放して青マナ10点得られます。
《魂火の噴火》
クソバカスペル4号。
色々ごちゃごちゃ書いてあるけど、要は「次のターンまで使える衝動ドロー」にバーンがくっついてくる感じです。
仮に自分、対戦相手3人、戦場に相手のクリーチャー3体ずついたとしたら13枚衝動ドロー。ついでに火力も当たって戦場もライフもボロボロに。
インスタント
枚数が多いので語りたいものだけ語ります。
《天才のひらめき》
《夢まみれ》
Xドロースペル兼フィニッシャー。
普通に撃つと効率自体はとても悪いです。軽減だからできること。
序中盤はドロースペルとして使い、《復讐の誘惑》の項で述べたコスト軽減が100を超えるようになったら相手にX=100で撃ち込みます。令和のターボジーニアスをお見舞いしてやりましょう。
《夢まみれ》の方はドローモードと切削モードがあるので相手のチューター潰したりとかする日がくるかもしれません。今のところないです。
統率者をコントロールしている時に限りドローと切削両方撃てるのでとりあえずコンボの始動時は両方自分に撃ちましょう。
《稲妻》
3点火力で焼きたいクリーチャー多いので入れてます。
特にドラ判。統率者への依存度がかなり高いデッキなので天敵です。
プレイヤーに当たることと1マナであることが重要なので《削剥》ではなく《稲妻》です。
《反復》
《イズマグナスのミジックス》で有名なバイバックコンボパーツです。
えぇ、もちろん使います。
バイバックコストも軽減できる為、4軽減効いてる状態ができれば《発熱の儀式》系統のマナ加速スペルをコピーすることで無限マナになってその後はなんでも無限コピーになるやつです。
《見事な修理》でコレをやったら無限宝物+無限衝動ドローになります。
《火想者の予見》
上記のバイバックコンボのパーツ(《反復》、《発熱の儀式》、《稲妻》)を持ってきます。
実際《天才のひらめき》撃ち込むよりこっちで勝つことの方が多いのでコレがメインの勝ち筋になります。
《サイクロンの裂け目》
1マナオーバーロード気持ち良すぎだろ
《発明品の唸り》
青青青が若干キツいですがX=6で《内なる太陽、チミル》がインスタントタイミングで突然湧いて出てきます。
アーティファクトクリーチャートークン3体と《赤きマグヌス》が戦場にいれば即席とコスト軽減でX=6は達成できます。
最序盤に引き込んでしまった場合はX=0で《魔力の墓所》とか持ってきていいです。
《風に運ばれて》
《サーイのウィザード》と概ね同じですがこっちの方は奇襲性が高く、なんでも瞬速になります。
単純に動きの幅が増え、相手に《沈黙》撃たれた上からコンボ決めて勝つとか、《否定の契約》を相手ターンに撃ったとしてもアップキープの遅延誘発で契約コストを支払う前にコンボ決めて勝つ、みたいなのができるようになるので入れてます。
アーティファクト
マナファクトについては割愛します。
が、基本的には色の出るマナファクトを優先させてます。《魔力の墓所》や《太陽の指輪》のような2マナ以上出る軽いファクトは流石に強いので採用していますが、《最高工匠卿、ウルザ》の項で触れた通りゲーム後半は無色マナの価値がほぼなくなります。
《内なる太陽、チミル》
蓋をするカードが欲しかったので《発明品の唸り》とセットで採用しました。
発見5も楽しいです。
打ち消しの枚数は最低限枚数の採用で、別にドローが進む統率者ではないので青単みたいなガチガチのコントロール相手は不利です。コイツをできれば立てたいですね。
相手の打ち消しに対応して《発明品の唸り》からコイツ出すと打ち消し無効です。
「護法」も能力による打ち消しなのでコイツ立ってると護法コスト支払わずに対象取れることは覚えておくと役に立つかもしれません。ティヴィットとか。
素引きすると6マナファクトは重いですが《煮えたぎる歌》とかから意外とあっさりキャストできます。
《改良式鋳造者》
序盤に《太陽の指輪》などを引き込んでいた場合の《ウルザの物語》から引っ張ってくるほぞとして採用してます。コスト軽減が十分効いた状態下での《魔力の墓所》や《太陽の指輪》の無色コストの受け皿になる点も非常にgood。
エンチャント
《神秘的負荷》
《リスティックの研究》
定番のドロー置物です。
このデッキはスピードが遅いので、相手がドローを渋って動きを止めてくれるならそれはそれで助かります。
《死の国からの脱出》
ヨグウィルよりつえー墓地利用刷ってんじゃねーよ
プレインズウォーカー
《崇高な工匠、サヒーリ》
採用理由は概ね《第三の道の偶像破壊者》と同じです。
常在型能力目当ての採用で基本的には-2能力は使いませんが、「《宝石の水蓮》キャストしてオマケでくっついてきた霊気装置トークンを《宝石の水蓮》に変えて、本体を残したままジェネラルキャスト」とか「適当なファクトを伝説性を失っているマグヌスコピートークンに一時的に変える」とか変なテクがあります。
《覆いを割く者、ナーセット》
最初に組んだ時TT系のスペルがもうすこし入ってたので採用してた名残みたいなところはありますが、ドロー以外の手段で手を進められるのが好きなのと、なんだかんだ相手のドロー止まるのは強かったので残留してます。
《フェアリーの黒幕》とはアンチシナジーですがそもそも両方とも相手のドローに対する対策札みたいなカードだし、重ね引きすることはほとんどないのであんまり気にしてないです。
土地
特殊なもののみ書き出します。
《ウルザの物語》
トークン生成手段でもある土地です。
基本的に1体くらいしか生成する暇ないと思いますけど、この1体が沁みるんすわ。
《轟音の滝》
諜報ランドというやつです。
このデッキは重い呪文がそれなりに入っているため、序盤でそれらを引き込むリスクを多少軽減することができます。トップから弾いたカードがインスタントやソーサリーであればあとから回収する手段や墓地から撃つ手段も用意してあるので、要らないカードは気にせず墓地に落としていいです。
確定タップインなので、自ターン開始直前にフェッチから持ってくると強いんですけど素引きするとクソほど弱くてここ最近「コレじゃなければ勝てたのに(返せたのに)」って体験が多くて悩みの種です。
割り切れない人は抜いてしまっていいと思います。
勝ち筋
4コスト以上軽減で《発熱の儀式》系統+《反復》+《稲妻》等=無限赤マナ+無限スペルコピー
4コスト以上軽減で《見事な修理》or《ジェスカの意志》+《反復》=無限宝物or無限赤マナ+無限衝動ドロー
マグヌスコピーを量産してX=100で《天才のひらめき》or《夢まみれ》を相手プレイヤー全員に撃つ
さいごに
土地回りとかマナファクトとか高額で持ってないものが多くあり採用したくてもできてない部分がありますのでモックスとかデュアランとか優秀なパーツ持ってる方は積極的に入れ替えましょう。あと指輪とかもね。
《夢まみれ》を相手に撃つ時はある程度相手の構築を読んで撃った方がいいです。
具体的にはランプ戦術が取れるデッキにはエルドラージ三柱、追加ターンを多様するようなデッキには《運命のきずな》が入ってるかもしれないので切削モードで落としきれません。どっちのモードを誰に撃つかは一旦考えましょう。
《崇高な工匠、サヒーリ》は夏目ウタ先生がイラストを担当しているSecretLair版がハチャメチャにかわいいのでオススメです。《覆いを割く者、ナーセット》とセットでぜひ使いましょう。
次の記事では、このデッキを組むに至った経緯や、なぜ《若き紅蓮術師》が入っていないのか等、抜けていったカードや採用に至らなかったカードについて書く予定です。