短編「トリ留まらぬ、そんな一時」脚本公開
昨日に引き続き、以前上演した短編演劇の脚本を公開します
この作品は自身初の女性二人芝居
いや、芝居と言えるのかどうかあやしい脚本です
ただ、こんな取り留めのない会話を書きたいなと思い
半分趣味で書いた感じですが、個人的には凄く好きな会話のリズムで書けました
オチはつけずにゆるゆると終わって行く感じなので、何も事件が起こらず、何も解決しない作品です
ぼーっと楽しんでもらえればと思います
作品情報
ジャンル 現代劇・コミカル・会話劇
上演時間 15分程度
出演者 2名(女性)
場面転換 無(一幕劇)
上演難易度 低
「トリ留まらぬ、そんな一時」
舞台上には女が2人
名前は特にないので彩羽(イロハ)、美羽(ミウ)とでも書いておこう
場所は喫茶店
彩羽は紅茶を飲み、美羽はフリーペーパーを読んでいる
美羽はフリーペーパーを眺めながらウーンと唸っている
美羽
「どうしようかなあ。」
彩羽
「何が?さっきから美羽は何をそんなに唸ってるの?便秘?」
美羽
「ちげーよ。何で唸ってたら便秘なのさ。」
彩羽
「いいからさっさとお手洗い行けば?」
美羽
「だから違うから。便秘じゃ無くて、悩んでんの、困ってんの。」
彩羽
「そりゃあ、便秘だったら悩むし困るわね。」
美羽
「便秘から離れてくれる?開始早々そんな話して、彩羽、あたしたち人格が疑われるよ。」
彩羽
「誰に?そして、どう疑われるの?そもそも疑われる前に、信じさせたかったの?誰に何を信じさせたかったの?」
美羽
「いや、そう言う訳じゃないけどさ。」
彩羽
「じゃあ良いじゃない。で、何をそんなに悩んでいるの?」
美羽
「ああ、まあそれがさ、今度友達みんなで食事に行くんだけど、幹事をすることになっちゃってさ。どんなお店にしようかなぁって迷ってて。」
彩羽
「迷ってるの?悩んでるの?困ってるの?」
美羽
「迷ってるし悩んでるし困ってるの。」
彩羽
「なるほど、じゃあ頭を抱えたり、苦悶したり、苛まされてはいないのね。」
美羽
「あ、うん。そこまではしてないかな。」
彩羽
「そう、良かった。それよりあたしが驚いたのはさっきの美羽の発言ね。」
美羽
「え?あたしの発言がどうかした?」
彩羽
「今度友達みんなで食事に行くとかなんとか。」
美羽
「ああ、行くよ。それがどうかした?」
彩羽
「友達みんな・・・私は誘われていないんだけど。」
美羽
「・・・ああ、それはね。」
彩羽
「やめて。聞いたら後悔しそうだから、言わなくていい。」
美羽
「そう?いい話なのに。」
彩羽
「いい話のわけねーだろ。」
美羽
「で、どのお店にしようかなって迷って悩んで困ってるんだけど。」
彩羽
「ああそう。何も決まってないの?」
美羽
「何が?」
彩羽
「だから和食とか洋食とかイタリアンとか。」
美羽
「ああ、私としては鳥料理。」
彩羽
「鳥?」
美羽
「うん。」
彩羽
「・・・ピンポイントと言うか、絞り込めてないと言うか。」
美羽
「ほら、鳥年でしょ?フリーペーパーなんかも特集してるのよ、鳥年だから鳥料理って。」
彩羽
「鳥年だから鳥料理って、いいのそれ?干支を食べちゃう特集?」
美羽
「良いんじゃない?て言うか鳥年ってなんかパッとしないよね?」
彩羽
「そう?そんなことないんじゃない?」
美羽
「だってさ、寅年とか辰年とかだと凄みがある気がしない?龍虎相打つみたいな丑年とか猪年とかは重厚感あるし」
彩羽
「未年とか子年は?」
美羽
「ヒツジとかネズミとか(無理やり低い声で言う)」
彩羽
「言い方でしょ?」
美羽
「でもでも、鳥ってあんまりいい印象ないんだよね。ほら、鳥眼とか鳥肌とかあんまりいい言葉無くない?鳥インフルエンザとかさ。」
彩羽
「そう?でも神社の鳥居とかも鳥でしょ?霊験あらたかなって意味では一番合ってるんじゃない?」
美羽
「えー?それに酉年の順番って10番目だよ?10番目、キャプテンで言ったら翼君だよ?翼君。私は日向小次郎の方が良いもん。それに10番目って、後ろから三番目って中途半端だよ。」
彩羽
「意味が分からないけど。でも酉年酉年って言ってるけど、酉年の酉は、正しくは動物の鳥じゃないからね。」
美羽
「え?違うの?」
彩羽
「酉年の酉は、果物が熟し切った状態の事を差してるのよ。」
美羽
「え?酉年だけ?」
彩羽
「いいえ、干支は全部違うわよ。動物が当てられているのは分かりやすくするため、親しみやすくするためでしょうね。もともと干支って言うのは時間や方位を表したり、占いをするためのものなのよ。」
美羽
「あ、丑三つ時とかそういうの?」
彩羽
「そうそう。昔の時間の数え方とかね、時代劇とかで耳にするでしょ。」
美羽
「時代劇とか見ないけど。」
彩羽
「ああ、そう。」
美羽
「でも丑三つ時ってよく怖い話とかに出てくる奴だよね。夜中の二時くらいだっけ?私さ、たまに夜中に目が覚めて2時くらいだとちょっと緊張しちゃうんだよね。」
彩羽
「ああ、少しわかる気がする、それ。でも丑三つ時は正確には2時から2時半の間の事ね。草木も眠るとか言う時間。あの世とこの世が近づく時間とも言われているから、古くから怪談噺や、呪術に関する話で良く出てくるわね。丑の刻参りとか。」
美羽
「丑の刻参り?」
彩羽
「丑の刻に神社の御神木に自分の呪いたい相手を見立てた藁人形を釘で打ち込むって奴、知らない?地方によっては藁人形の中に相手の名前を書いたお札を入れたり、相手の髪の毛を入れたりするのよね。」
美羽
「何それ、こっわ~。それに根暗~。ねえ、ねえ、酉はないの?そう言う話で酉に関する奴はないの?」
彩羽
「酉は時間的には夕方だからあんまり怖いのは・・・ああ、そう言えば昔「鳥が飛ぶ」って遊びがあったっけ。」
美羽
「鳥が飛ぶ?なにそれ?」
彩羽
「鳥が飛ぶ―小学生とかの間で流行った都市伝説みたいなもんでね、「こっくりさん」とか「エンジェルさん」とかみたいな・・・いや、一番近いのは「かごめかごめ」なのかな?」
美羽
「「かーごめ、かーごめ。かーごのなかの鳥―は」の「かごめかごめ」?」
彩羽
「そう、一人の子供を数人で囲んで回りながら歌うのよ「鳥が飛ぶ、鳥が飛ぶ」ってね。」
美羽
「楽しくなさそ~う。」
彩羽
「するとあら不思議。真ん中で佇んでいた子供が宙に浮くって言うのが「鳥が飛ぶ」。」
美羽
「宙に浮く?そんな馬鹿な。」
彩羽
「そう、そんな馬鹿な話ある訳ないのよ。だから都市伝説・・・だとみんな思っていたのよ。あの時までは。」
美羽
「え?」
彩羽
「小学生だったある日、友達とやったのよ。その時、そんな馬鹿な話が、「そんな馬鹿な」な話になったのよ。」
美羽
「まさか、本当に浮いたの?」
彩羽
「初めは気のせいだと思ったわ。浮いたと言ってもほんの数センチ。浮いたと思い込んだだけかもしれない。けど、それに気付いた何人かが驚いて歌を辞めた瞬間、その子は確かに落ちたのよ。まるで宙から落下した様に、ね。」
美羽
「そんな・・・さすがに嘘でしょ・・・?」
彩羽
「どうなのかしらね、今だったら嘘かも知れないと思えるし、思おうとすれば簡単なんだろうけど。その頃の私たちは、確かに浮いたと認識してしまっていたから。」
美羽
「やべーよ、それ、ちょー怖いじゃん。ちょっと私も負けてられないんだけど。」
彩羽
「負けてられないって何?私たち何の勝負してるの?」
美羽
「ねえ、彩羽はもし人類が滅亡したら、地球の覇権はどの生物が握ると思う?
彩羽
「何その突拍子もない質問?今の流れで何でその質問が出てくるの?」
美羽
「いいから、彩羽はどう思う?」
彩羽
「どう思うって言われても、そもそも、その質問に答えが無いじゃない。人類が滅亡したらって前提なら誰もその答えを確かめることが出来ないんだから。人は死んだら霊魂はどこに行くのか?みたいな話でしょ。死んでみなければわからないけど、死んだら誰も分からないって奴。」
美羽
「そんな事言ったら始まらないでしょ、つまらないなぁ。こういう質問は答えが分からないから面白いんじゃん。ロマンがあって。」
彩羽
「ロマンね・・・。まあ良く言われているのはチンパンジーや猿よね。人間に一番近い存在だからって意味で。でも、私はこの説はあまり好きじゃないわね。」
美羽
「何で?」
彩羽
「人類が滅亡したのに、人類に近い存在が生き残れる理由が分からないのよ。どんな理由で人類が滅びたかにもよるでしょうけどね。それよりも私としては、地球の覇権を握って欲しいのは、アリね。」
美羽
「アリ?あの虫の?あの小さいの?」
彩羽
「小さい虫と言っても彼等は侮れないわ。繁殖能力は飛びぬけているし、集団としての統制も取れている。総重量で言ったら既に人類を超えているとも言われているのよ。彼らの中にはキノコを栽培したり、アブラムシを家畜のように育てている種族もいるのよ。おまけに他のコロニーと戦争までしている。彼等こそ人類と最も遠く、近しい存在なのよ。」
美羽
「ちょっとちょっと、彩羽さん。喫茶店で女の子が蟻について熱く語らないでくれる、恥ずかしいんですけど。」
彩羽
「美羽、あなたは感じないの?今だ人類の知能をもってしても彼等の生態を完全には解明できていない。つまり彼らにはまだ多くの謎が秘められている、いえ秘匿しているのよ。それは敵である人類に自らの野心を悟られないため。彼らは狙っているのよ、虎視眈々と、人類に打って変わるその日を。恐ろしいと思わないの?」
美羽
「恐ろしいよ。蟻についてここまで熱くなれるあなたが。」
彩羽
「おっと、私としたことがつい我を忘れてしまったわね。ドンマイドンマイ。で、美羽あなたはどうなの?」
美羽
「え?何が?」
彩羽
「何がじゃなくて、人類が滅亡したら。」
美羽
「え、そんなのイヤだよ。」
彩羽
「いや、そうじゃなくて。その後覇権を握るのがどの生物かってやつ。」
美羽
「ああ、それね。あたしは断然、鳥ね。」
彩羽
「うん。まあそう言うと思っていたけど。だから敢えて聞いてあげるけど、何で?」
美羽
「だって空飛べるんだよ?最強じゃん。空中戦を制した者が世界を制するんだよ。」
彩羽
「それは凄いわね。」
美羽
「それに奴ら、人間の言葉喋れるじゃん。「オハヨオハヨ」とか、言ってるのテレビで見たけど、それって知能も人間に近いって事だよね。だから奴らは空中に自分たちの城を作るのよ。空中都市を。そしてその自分たちの城を彼らはこう呼ぶの。「天空の城〇ピュータ」と。」
彩羽
「ジ〇リか。」
美羽
「ハハハ、まるで人がゴミの様だ。」
彩羽
「人類滅亡してないじゃん。」
美羽
「凄いよ鳥、怖いよ鳥、鳥最強だよ。」
彩羽
「あんたさっき鳥はぱっとしないって言ってたじゃない。」
美羽
「時代は鳥の時代よ。まさに酉年よ。」
彩羽
「酉年だからね。」
美羽
「ああ、もう世界中の鳥が敵に見える。電線に止まっている鳥すらも、あたしたちの生態を探っている監察員に見える。見られているのよ、あたしたちは、監視されているのよあたしたちは、鳥たちに。」
彩羽
「そうね、もう外を出歩かない方が良いわあなたは。一生引きこもってなさい、鳥かごの中にでも入ってなさい。」
美羽
「彩羽さん、あなたはまだ鳥の恐ろしさに気付いていない、奴らの計画に気付いていない。こんな話を知っている?ある所に一人のお婆さんが暮らしていた、お婆さんには子供が無く、旦那にも先立たれ家族と呼べる人間はいなかった。そこでお婆さんはある日1羽の小鳥を飼う事にした。子供のいなかったお婆さんはその小鳥を大層可愛がった。お婆さんは小鳥を「ピーちゃん」と名付け毎日話しかけ楽しく暮らしていた。「ピーちゃん」は少しずつお婆さんの言葉を真似して、簡単なあいさつなどが出来るようになりました、とさ。」
彩羽
「・・・終わり?」
美羽
「実は、この話にはまだ続きがあって。」
彩羽
「あるでしょうよ、そりゃ。」
美羽
「ある日、普段からお婆さんの暮らしを心配していた近所のババア、もとい、おば様がお婆さんの元を訪ねました。家族のいないお婆さんが寂しい思いをしているんじゃないか、と自己満足を押し売りしようと思い、お婆さんの家のチャイムを押すと、中から満面の笑顔のお婆さんが出てきたのです。そのあまりにも明るい表情におば様は、お婆さんにどうしたのか訊ねたところ、「ピーちゃん」を飼い始めてから寂しくなくなったと嬉しそうに言いました。それからお婆さんの家の前を通るたびに家の中からはお婆さんの明るい笑い声が聞こえてくるようになりました。近所の人たちは、その声を聞くたびに笑顔を分けてもらうような気持ちになったのです。」
彩羽
「良かったじゃない。いい話じゃない。」
美羽
「しかし、数日後。おば様は不思議な事に気付いたのです。お婆さんの家を前を通るたびに聞こえてくる笑い声、その声がいつも変わらぬことに。いつも同じ声、同じ笑い声、同じ内容。違和感を覚えたおば様は後日、役所の人間と一緒にお婆さんの家へと向かいました。そして玄関を開け、役人とおば様がお婆さんの家に上がった時、いつものお婆さんの笑い声が聞こえてきたのです。その笑い声のした方に振り返ると、そこには、鳥かごに入った「ピーちゃん」がいたのです。そう、声の主はお婆さんの声を真似できるようになった「ピーちゃん」だったのです。本当の声の主、お婆さんは既に自室で亡くなっていました。数週間前に心臓発作で倒れ、誰にも気付かれずにいたのです。「ピーちゃん」の声を全員が勘違いしていたせいで。茫然と立ちすくむ人間達の背中には「ピーちゃん」の笑い声が響くのでした。」
2人
「・・・。」
彩羽
「何その話・・・?」
美羽
「うん・・・何だろうね。」
彩羽
「いや、あんたが始めたんでしょ。」
美羽
「そうなんだけど。あ、これがホントの鳥肌モノってやつか。」
彩羽
「オチてないわよ。上手い事言ったつもりでしょうけど、全然上手くないから。オチてないから。」
美羽
「えー、だめ?結構いいと思ったんだけどなぁ。」
彩羽
「作り話ならもう少し練らないと駄目ね。例えば、お婆さんの遺体は「ピーちゃん」が食べちゃったとか。」
美羽
「怖いよ、なにそのグロテスク。」
彩羽
「だからこうやって話を盛らないと。」
美羽
「彩羽ちゃんていつもそんなことばかり考えてるの?恐ろしい人ね。」
彩羽
「いつもじゃないわよ、嫌なことがあった時位よ。」
美羽
「男に振られたときとか?」
彩羽
「・・・さあ、どうかしらね?」
美羽
「あ、まだ引きずってるんだ。」
彩羽
「引きずってるって、何が?」
美羽
「何って、こないだ付き合ってた彼に振られたこと。」
彩羽
「振られてないし、むしろ振ってやった側だからね。」
美羽
「へぇ~。」
彩羽
「そもそも男と別れたこと引きずるほど柔じゃないからね。」
美羽
「ならいいんだけど、さ。」
彩羽
「それより結局決まったの?」
美羽
「何が?」
彩羽
「だから、食事会のお店。」
美羽
「あ~、全然決まってないね。って言うか途中からそんな話してないね。」
彩羽
「酉年の話から大分脱線したからね。」
美羽
「まあいいんじゃない、人生、時には脱線することも必要よ。話も男も脱線するくらいじゃないと面白くないってもんよ。」
彩羽
「どんな教訓よそれ。」
美羽
「面白くないでしょ、目的地まで一直線の人生なんて。脱線するだけして、ひょっとしたら脱線したレールの方が本線だったんじゃないかって思える位進めばいいのよ。そうしたらほら、嫌なこと忘れて楽しめたでしょ?」
彩羽
「美羽、あなたひょっとして私の為に・・・?」
美羽
「だって、ショックだったでしょ?自分だけ食事会呼ばれてなかったなんて。」
彩羽
「そっちかい。失恋のショックを忘れさせようとしてたんじゃないの?」
美羽
「え?だって引きずってないって。」
彩羽
「引きずってないわよ、全然、これっぽっちも。でも、今の流れだと・・・。」
美羽
「(スマホの着信)あ、ごめん。・・・もしもーし、あたしあたし。どした?・・・うん・・・うん・・・あ~、そうなんだ。うん、分かった・・・じゃあお大事にね。」
彩羽
「何?誰か病気?」
美羽
「うん、一緒に食事会行く予定だった羽月さんがインフルエンザだって。」
彩羽
「インフルエンザ?それは大変ね。」
美羽
「鳥だけにね。」
彩羽
「いや、鳥インフルではないでしょ。無理やり鳥にこじつけないで。」
美羽
「一人空いちゃったなぁ、どうする彩羽さん?」
彩羽
「何それ?ひょっとして一人来れなくなった代わりに私を誘ってるの?私はてっきりこの話のオチは私の事を気にしてるあなたが私に内緒で食事会を企画して、サプライズで私を慰めるつもりでしたっていう展開を少し期待してたんだけど。」
美羽
「え?だって引きずってないって。」
彩羽
「何回言わせるつもりだ。引きずってないって。」
美羽
「ならいいじゃん。じゃ、とりあえず彩羽さんも人数に入れとくね。」
彩羽
「何よ、とりあえずって。」
美羽
「ほら、鳥だけに。」
彩羽
「だから全く上手くないのよ。」
美羽
「まあまあ、とりあえず落ち着いて。取り乱さないでよ。取り返しがつかなくなっちゃうよ。」
彩羽
「とりとり言わなくていい。」
美羽
「取り留めのない時間になっちゃったね。」
彩羽
「あんたのせいでしょ。」
美羽
「でもこの話オチがないのはまさに鳥って感じね」
彩羽
「何で?」
美羽
「羽ばたいているから堕ちないでしょ」
彩羽
「オチないわよ、そんなんじゃ」
美羽
「えー!」
2人言い合いをしながら(どこか楽しそうに)ゆっくりと暗転
幕
最後まで読んでいただきありがとうございました
いかがだってでしょうか?
中身は全くない脚本です、ただ会話を楽しむ
そんなテーマで執筆しました
女性のお客様に好評でしたね
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※また木田博貴作品を「漫画」や「映像作品」などにしたいよと言う方も大歓迎です。是非一度ご相談ください!コラボレーションしましょう!
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