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テレビや商業映画で多用される手法です。 映像に言葉がないのです - アルフォンソ・キュアロン ROMA
NetflixROMAのメイキング映像が面白い。アルフォンソ・キュアロンはここで、彼が本当に作りたい映画を作れた最初の映画と語っています。
彼の記憶だけを頼りに、演者はほぼ演技経験のないものばかり、シナリオもなく、演出もなく、できる限り当時の街や部屋を再現した中でできる限りリアルに撮影された。
当時そのものは存在したか、当時その言葉、言い回しは存在したか、エクストラもその当時の人種や年齢の割合に合わせて構成された。
ただ一人プロの俳優であったソフィア役のマリーナ・デ・タビラが一番大変だった。
キュアロンは撮影をしながら記憶を再構築していく。撮影を繰り返して思い出したものがあれば付け加えていく。彼の頭にしかないものを皆で再構築していかなければならない。
あるロングテイクは60回も繰り返し撮影された。
カメラはArri Alexa 65。中判カメラのHasselblad Prime 65を改造したレンズで撮影されている。フィルムノイズもなく高解像度でクリーンなモノクロで撮影された。
キュアロンは最初スクエアに近いアスペクトレシオでの撮影を考えていた。当時ワイドはなかった。DPのアドバイスといくつかのテストショット後に2.11:1となった。
カメラは距離をとって滑らかに追っていく。カメラはキュアロンの夢の視点だ。
”クロースアップを使うと被写体である役者や登場人物が強調されます
好きな技法ですが物語を容易に伝えるために使いたくはありません
テレビや商業映画で多用される表現方法です
誰かが話すときはクローズアップで、次の話者もクローズアップ。そんな映画は目を閉じてみられます”
”映像に言葉がないのです”