バンドマンのSNSの進化を本気でまとめてみた
真似して買ったお揃いのジャスティン
あなた気づいてくれたかな…
■はじめに
『関ジャム音楽史』をベースにバンドマン(麺)のSNSの進化をまとめてみました
年代ごとのバンドマンとファンとの距離感や、"ミステリアスさ"を考える参考になれば幸いです
Twitter以降はみんなの方が詳しいと思うので、内容を省略しています
■創成期と黄金期(前半・後半)
〜紙媒体の時代〜
音楽雑誌(フリーペーパー)
バンドマンが目指す目標の一つである音楽雑誌。カラー掲載されていたら知名度麺と呼ばれる笑
現在では、ViciousとFOOL'S MATEは休刊し、SHOXXは廃刊しておりメディアとしての紙媒体が縮小している。
FC会報誌
昔はバンドマンのプライベートといえば会報誌。
中身のクオリティによってファンの満足度は変わり、運営のやる気を見透かすことができる笑
現在はデジタル会報もでてきて、動画も提供することが可能になったが、モバイルサイトとの差別化が難しいところ。
ライブのアンケート用紙
インターネットが普及していない時代、新規や他盤ファンからの感想を聞くことができなかったので、アンケート用紙のご協力をお願いしていた。
現在はエゴサーチをすればいいが、熱い長文レポを書くファンも減り、他盤の感想はつぶやかないので、もしかしたら必要になるのかも!?
ビラ配り
メジャーバンドの終演後に外でフライヤーを配っているドマイナー麺たち。フルメイクフル衣装でこないかぎり誰かわからないこともある笑
バンギャ側も無視する人もいれば、絡みにいってただならぬ雰囲気になっている人もいたりする。
-真天地開闢集団-ジグザグの蒼梓さんは、フライヤーに香水をかけて渡すことで有名だった。
個人的にこのフライヤーが大好きで匂いを嗅ぎまくってた人間なので、脱退理由が理由なんだから再加入しても…といまだに夢をみていたりする。
■ネオヴィジュアル期
〜ホームページの時代〜
モバイルサイト
各携帯キャリアのメニューリストからdocomo(i-mode)・au(EZweb)・SoftBank(当時Vodafone)を通して月額315円(税込)で利用できたサービス。
個人的にはまさかの消費税5%に衝撃をうける笑
当時の有料会員向けのコンテンツには、ガラケーの待受画像の他に、着メロ(ガラケーの着信時に好きなバンドの楽曲を16和音で流せる機能)の提供をおこなっており、時代ごとに変化してきている。
現在は支払い方法の選択肢が増えてさまざまなバンドが運営しており(FCの一部として活用するバンドも多い)、チケット先行や限定コンテンツ、さらには限定ライブや限定グッズなど推し活には欠かせない存在となる。
OFFICIALホームページ
ヴィジュアル系バンドのホームページのプロフィール欄にはバンドの個性が出ており、硬派なコテ系バンドは回答項目が少なく、軟派なコテオサ系バンドは多かったりしていた。
それは、この時代のバンドマンから"差し入れ"の要望が非常に強くなり、煙草の銘柄のみならず「好きなブランド Chrome Hearts(またはJustin Davis)」を挙げて、ファンから貰った物をブログに載せて、ガチ恋同士の嫉妬心を煽っていた笑
(本項とは全く関係ないけど、たらさんが片目麺の完成形だと思うし、ケツルル姿が大好きでした)
その他
ライカエジソンのお正月コメントDVD
びじゅなび、SC24などのポータルサイト
HOLIDAYブログやライブドアブログ
■戦国期
〜SNSの時代〜
ニコニコ動画(ニコびじゅ、超音楽祭)
ニコニコ動画のバンドマンといえばゴールデンボンバーを思い浮かべる人がほとんどだろうけど、それよりも先にSivaのセルもんが、らき☆すたの「もってけ!セーラー服を弾いてみた」の初投稿をおこなってバズっている。
『変態ベーシストシリーズ』タグが付けられるほどの超絶技巧で、当時のV系界隈でも有名であったため、サーキットフェス「渋谷が大変」ではSiva出演時にテクニックを観るためだけに多くの出演ベーシストが集まったという逸話を残している。
アメブロ
バンドマンたちが恐怖した「ペタトラップ」という極悪非道な罠をご存知だろうか…。
それはた〇きのバンドスレに『メンバーの秘密 URL』などの気になる書き込みが投下される。それを見かけたバンドマンはURLを踏んでみるが、実は遷移先が釣りアカウントの「ペタをつける」になっており、ログイン状態を保持したままのバンドマンはそのままオフィシャルの足跡を付けることになってしまう。要するにバンドマンがた〇きのバンドスレを見ている証拠になるのである。
あとは晒しあげられて祭りになるんだけど、これを考えた人はマジで天才でありド畜生だと思う笑
Instagram(インスタライブ)
TikTok
(甘い暴力、まみれた、ビバラッシュなど)
ツイキャスなどの生配信(音声・ゲーム)
(ゲームについてはアプリの課金をするよりずっと昔、モバゲーの全盛期、楽屋でPSPのモンハンをしていた時代からバンドマンは大好きだよね笑)
YouTube
Fanicon(オンラインサロン)
その他
ZAIKOなどの配信ライブ
BASEなどのwebショップ
LINE BLOGや755など(メンメ、ブロマガ含む)
muevoなどのクラウドファンディング
※フリーウィル系列のECサイトも含む
■ピックアップ 『知名度麺』
知名度かどうかの指標が年代によって変化
昔の指標
紙媒体の時代であり、大手事務所という保証
関係者との繋がりで縦社会の文化が根強い
・CD売り上げ(インディーズランキング)
・キャパ
・雑誌カラー掲載
⇒関係者との繋がり
・事務所に所属
⇒関係者との繋がり
現在の指標
紙媒体が終焉してSNSへ継承、自主の台頭
バンドマン個人のSNSのフォロワーやYouTubeの数字が指標となっている
・CD売り上げ(インディーズランキング)
⇒インストで複数枚売り、サブスク
・キャパ
⇒無料ライブを絡めた無理なキャパ上げ
・SNSのフォロワー数やいいね数
⇒バズりやすいコスプレ画像やネタ動画
・YouTubeのMV再生数
⇒バズりやすいメンヘラソング
⇒バズりやすい外国人向けメタルソング
⇒インフルエンサーにMV出演依頼
しかし、数字と売上が比例しているかと言えば安易にそうともいえない虚像も持ち合わせている
■まとめ
即時性と拡散力の高さから、現在は紙媒体の原本である電子データをそのままインターネットでばら撒いてはいるが、収集目的や資産価値は無くなってしまった(今後期待されるNFT)
"ミステリアスさ"はどの時代から無くなったかと考えると、モバイルサイトまでは単方向のファンへの一方的な提供であったが、アメブロからの双方向のプラットフォームからだと思われる
このSNS時代に、"ミステリアスさ"と新規獲得を両立させるブランディングは非常に困難を極める
その理由は、そもそも現在のバンギャは本当にそれを求めているのかに帰結している
(この問題はまた改めてまとめて記事にしたい)
いまはSNSをどう攻略して、音楽だけではなくYouTuber、アパレル、バー、カフェ、農業、ジム、エステなど多角化して新規と売上を伸ばしていくのかが、生き残る道なのかもしれない
おしまい