【私vs会社】会社を壊すダメ目標に立ち向かえ④
改革へ!
前回までの会社のありようを見て、「これはちょっとした改善レベルではないな、根が深いな」というのが総合的な感想でした。ただ、その『根っこ』は大体見えてきました。
ここまで、見えてきた問題は以下の通り。
一見はっきりしているようで、目標への道のりが可変的で理解できない
目標が社内のだれにも直結していない
裏の目標「ミスしない」があり、職場を支配している
達成不可能な目標を追っている
(その他、環境要因や人間的な問題も散見されました。
ここではこれ以上は触れませんが、そちらへも配慮する必要がありました。)
変えよう!
半年間で計画を作り溜めていました。正直これにはかなり時間と労力をかけました。それは、この改革が応急処置などではなく、会社全体視点での大手術が必要だったからです。
目標に関する改革では、下記の4つをご紹介します。
ここではそれぞれ簡単にご説明し、詳細はリンクの先に記載します。
(ご興味あればリンク先もご覧ください)
▼人事考課/人事評価づくり
社員の意識改革と信頼関係の構築を目指して、人事考課制度を見直しました。目的は、社員に役割を理解させ、社員に成長してもらうことです。
ポイントとしては、評価基準を明文化し、約束を強調することで社員の信頼を得ることが挙げられています。
結果として、社員が自己マネジメントを始め、目標に対する意識が高まり、チーム内で助け合いが生まれました。
一部の中堅社員は抵抗を示しましたが、最終的には制度を受け入れました。
▼目標とインジケーターづくり
会社の目標を全て見直しました。
曖昧な「目標モドキ」を排除し、明確で達成可能な「正しい目標」を設定する施策を実行しました。
目標は生産性向上に直結し、評価基準を明確にし、社員の日々の行動に反映させることが重要です。
シミュレーションや改善を経て、社員の行動が変化し、最終的に目標を達成する結果となりました。
▼仕事の分解と変数の仕分け
仕事や人生でのリソース(人、物、金、時間)を効率的に活用するために、「変数」を見抜いて取り扱う方法に取り組みました。
リソースに対して「効果あり変数」や「効果なし変数」、「変数モドキ」を区別し、効果のある変数に注力することが目的です。ポイントは、まず社員との聞き取りと視覚共有を行い、変数と定数を明確にし、共感を重視することです。
結果として、営業部門や製造部門で効果的な数値管理と改善策が生まれ、成果を上げました。
▼改善目標と一日一改善システムづくり
社員に毎日改善アイデアの提出を促し、アイデアが採用されるとインセンティブを提供。月に一度、ベストアイデアを表彰する仕組みを導入しました。
目的は、課題解決のカルチャー作り、小問題の早期発見、社員エンゲージメント向上、自己主導の発想促進です。
社員が積極的にアイデアを出すことで、改善活動が活発化し、重大な問題を早期に発見できる結果となりました。
ここまでやってみて…
「大変!」の一言でした。
理解してもらえない、理解しても了解してもらえない、見直しに次ぐ見直し、失敗、遅延…すんなりいったことは一つもなかったのではないでしょうか。
しかしそのおかげで、掛け替えのない『仲間』が出来ました。
堅実でもともと評価の高かった経理部門の長
挑戦心にあふれた若手営業のホープ
才能にあふれているのに評価されてこなかった品質の社員
資格やバイタリティで実質会社を縁の下で支えてた若手製造リーダー
彼らは今後会社のかじ取りを引き継いでいくことになると考えています。
次回最終回、ダメ目標⑤「効果のまとめ」へ続く
【改革ノート】会社を壊すダメ目標に立ち向かえ①~③