インドでの修行中、
ヨガの大聖者であるカリアッパ師から言われた。
カリアッパ師
「痛いと言って、病が治るかい。
つらいと言って、つらさがなくなるかい」と。
「ああ今日は熱があると言って熱が下がったかい」と。
天風先生
「なるほどそうだ」と思っていると、
カリアッパ師
「それを、第一、自分が人に知らして歩いて、
人までそんな気持ちにさせて、
いい気持かい」
天風先生は、なるほどなあと思ったそうだ。
わたしも、なるほどなあと思った。
つらいとか、悲しい、苦しい
などというような
消極的な言葉は、自分だけではなく
【他人にも】良い影響を与えないのだ。
カリアッパ師
「自分の気持を、自分でもって、
もっとにこやかにしたらどうだい」と。
にこやかと言えば
わたしは
天風先生の直々のお弟子さんに
生前の天風先生について
「どんな方でしたか?」
と、お聴きしたことがある。
すると
「いや~も~、
溶けるような笑顔をされる方でしたよ。」
と、そのお弟子さんは、おっしゃっていた。
天風先生は、男の私から見ても男前だ。
そのカリスマ性は、
並み居る哲人や偉人の中でも群を抜く。
武道の達人でもあったので、
厳しい顔もされておられる時もある。
しかし
いったん笑顔になると、
形容のしようのない程、
ニコヤカな、
それこそ「溶けるような」笑顔だった。
そして
多くの女性は、その笑顔を見るだけで
ポーッとなっていたそうだ。
中村天風師は、実践の人だ。
私は、そこに、一人の人間として、
また、人生の師として惚れる。
遙かに大きな存在だが、
自分らしく一歩でも近づこうと
精進している。
天風哲学では多くのキーワードがあるが
日常生活の実践では
【感謝と歓喜】は重要な意味を持つものだと、
私は実感している。
現在のわたし自身の仕事と生活は
まさに【感謝と歓喜】に充ちている。
つねに
「ありがとうございます。」
「おかげさまで。」
「うれしい!」
「楽しい!」
を
当初は少し抵抗があったが...