大人になりたかった。
一日も早く。
子供の頃、ずっとそう思っていたが、
それがいつの間にか
「大人」といわれる年齢になっていた。
いや人生の後半に日々近づいている。
物理的、生物的に。
大人になった今、
自分が子供の頃に、
こころに描いていた「大人」に
私は、成っているだろうか?
いやいや肉体的には大人だが、
精神的、能力的に
大人には未成熟なところが多い。
まだまだ、これからだ。
それでは
私が描いていた「大人」とは、
どのような人物だろうか?
「理想の大人像」だ。
それは
わたしが一番重視するのは
【落ちついている人】だ。
どっしりと心が安定している人だ。
どちらかというと
あまり出しゃばり過ぎず、
ねちねちと細かいことを言わず、
べらべらと薄っぺらな
不必要なことは喋らず、
控えめで謙虚であり、
喋り過ぎず
無口で、
【大人しい】のであるが、
どっしりと存在感のある人。
さらに
酢いも甘いも噛みしめた
多様な人生経験と深い思索、
清濁併せ飲む度量の広さ、
心の柔軟性、真の意味の優しさ、
見識と胆識、包容力、
そして
人が困った時に助けられる経済力、
人生の様々な局面において
人の痛みを推し量る心、
その上での
人の喜びを我が喜びとする心、
人生のほろ苦さを十分に知り尽くしながらも、
それでもなお、
前向きに進もうと意欲的、
主体的に生きる姿勢を崩さない、
いぶし銀のような重厚な存在、
それが、
わたしの理想の大人だ。
しかも
好奇心一杯で、キラキラ輝く目を持ち、
みずみずしい少年の心とを併せ持つ。
愛敬と茶目っ気もある。
沈着冷静、的確な行動の面、
そして
少年の心を維持し続ける人物。
【心の大きな人】…
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