過ちて改めざる、是を過ちと謂う
子曰く、過ちて改めざる、是を過ちと謂う
子曰、過而不改、是謂過矣
(衛霊公第十五)
孔子がおっしゃいました。人は誰でも過ちをおかす。過ちをなおそうとしないことこそが、本当の過ちです。
サッカーはミスがつきもの
サッカーのみならず、スポーツはミスが付きもの。
しかしながら、それが大きく勝敗に関わることになるために、トレーニングからそのミスを犯さない技術や戦術的な再現性を高めていく訳です。
フットボールはミスのゲームだ。
誰であれ最もミスの少ない者が勝利する。
―ヨハン・クライフ
サッカーでは大きなミスを犯したり、うまくいかない時間帯があるとゲームの流れが大きく変わるところも面白さのひとつではないでしょうか?
選手1人1人の心理面の動きがピッチの中で最も大きな渦となることがしばしばあります。
またサッカーではホームアドバンテージが働きます。
遠藤航選手も所属するリヴァプールは『アンフィールド』でのプレミアリーグで今期わずか1敗していません。
激しい優勝争いの中で、クロップ監督も「アンフィールドだけに頼るべきではないが、あのグラウンドと選手達、我々全員の組み合わせがかなり良いことに間違いはない」とコメントしています。
地の利は、技術的な要素はもちろんのこと選手達に心理的な安心感を与え、ミスが生まれにくいものになるのでしょう。
指導者の責任
指導者の仕事は、選手選考,選手起用,戦術の落とし込み,トレーニング構築,選手マネジメント,コーチ・メディカルとの連携などなど多岐に渡ります。
勝利に向けて細部まで拘る訳ですが、勝利できない、うまくいかない流れから抜け出せないとなれば、トップトップの世界では、その誤りで職を失うことに繋がることは言うまでもありません。
結果が全てとまでは言いませんが、結果に重要度があることは言うまでもありません。
育成年代の指導者は、結果と合わせてプロセスが必要となります。
スキル的にも、身体的にも、また教育的な側面も、選手の成長に繋がるプロセスを歩めているかも大切なため、プロリーグなどとは違った責任が伴います。
その中で誤りがあった時に、「ごめん」と言えるかは重要かと思ってます。
これは、よくテレビで見かける様な重大事項や社会的責任に対してなどの謝罪ではありません。
選手にごめんと言えるかです。
相手が大人であっても、子どもであっても関係なく、それは大切にしています。
心から自然に出るその気持ちには、心の痛みも生じます。その痛みが過ちて改めるものになっていくはずです。
失われている寛容さ
犯罪など人の道理を著しく外れた行いはあってはならないと思いますが、ミスや失敗は誰にでもあるものです。
自分だけの感情で、相手側のミスを許さない社会に違和感を感じています。
他者の気持ちを慮ること、日本人の良さともいえるこの徳が薄れていってはいないでしょうか?
自らには厳しく、他者には寛容にいきたいものです。