噓日記 1/6 風邪か風邪以外か
年末ぶりに風邪を引いたかもしれない。
約一週間ぶりの病気だ。
俺は体と心が弱い。
ここで問題なのが風邪なのか、それとも別の病気なのかということ。
喉が痛いのと、体が少し熱いこと、そして全体的にちょっとダルいというのが今回の症状。
風邪の諸症状だと思う。
ただ、インフルエンザとかも流行っているのでそれが怖い。
昨年末にインフルエンザにもかかっているので今年はもう罹らないかなぁなんて思っていたが、インフルエンザにはA型とかB型とかあるので確信ができない。
俺は心と体が弱い。
そんで新型コロナの可能性も無きにしも非ず。
新型コロナも半年くらい前に罹患している。
俺は心と体が弱い。
繰り返した通り、体も弱いが心も同じように弱いので、病名が確定すると病人仕草をしてしまう。
病院にはできるだけ行きたくない。
病人仕草は病気を自身で確信することで始まる。
熱が出る病気と言われたら熱はさらに上がるし、喉が痛む病気だと言われたらさらに喉を痛める。
俺は偽薬とかも全部効くタイプの病人だ。
というのもあって、今日は病院に行かず朝から布団の上で寝たり起きたりを繰り返している。
老後もきっとこんな感じだろう。
体が熱いもんで暖房を切って布団をかぶってバランスを取っている。
それでもやや暑いので、足だけ布団から出している。
さっちゃんに足を持ってかれるタイプの寝方。
しかし寝ようにも昨晩から十時間以上寝ているので、ちょこちょこ目が覚める。
その度にタバコを吸ってみたりするのだが、喉の痛みでタバコがまずい。
タバコは体調が悪くなると途端に不味くなるので自分が病気なのかすぐに分かるのがいい。
喫煙者、医者要らず。
この説を病院で話してキチンと怒られた過去がある。
目が冴えてどうしようもない時、動画サイトで動画を流す。
だが、普段は面白いと感じる動画があまり面白く感じられない。
健康で幸せそうな人々が出てくる動画は冗長で、淡白で、腹立たしくさえ思えた。
病は人の心まで侵食するのだ。
俺は病気になって一日目で世界に対する反抗心が芽生えている。
つくづく大病しないタイプでよかった。
弱めの病気がマシンガンのように襲ってくるタイプの人生。
大砲がドカンと当たる人生よりも幾らかマシだろう。
大砲が当たりでもしたら、俺は多分革命家になっていたと思う。
世界に対する変革を求めて立ち上がったことだろう。
それだけ俺は心を病気にやられる。
明日、目が覚めた時に体が楽になっていることを祈りながら、今日はもう眠りにつくこととする。