磨く石
何かの作品などに対して「なんていえばいいのかよくわからないけど好き」「なんか好き」「なんとなく〜って感じ?」みたいな表現しかできない人って本当につまらないなと思う。
「なんか」が何なのか考えようとしていないのか、言葉にするだけの表現力や熱意が足りないのか分からないけれど、そこに「好き」「いいな」という感情が芽生えているのに、自分の言葉を尽くしていないのが勿体ない。
強い言葉になってしまうけれど、呆れ返ってしまうのだ。あまりにも使い古された言い回しや、薄っぺらな感想には。
努力しなよ。これは別に私だったらの話だし、他人が作品とどんな向き合い方をしようと個人の自由であって、それを認め合っていくのが芸術の面白さだとも思うけど。
私は、薄っぺらい感想を言うくらいなら沈黙を選びます。特に作品の作り手に受け取った側の感想や意見が届く可能性がある場合は、ちゃんと自分で考えた言葉をおくることが最低限の誠意だと思うから。
私だって、「なんていえばいいのかわからない、でもこういう感じ…」という感想が出てくる時が無いわけじゃない。でも、そんなあやふやな感想しか出てこない自分を悔しく思うし出来る限り的確な表現を模索する。あやふやならあやふやなままでもいいから、その作品から何か一つ掴みたい。自分の中でいつか答えを出す為に、噛み砕きたい。
私がこういうことを考えてしまうタイプなので、例えば人におすすめされた音楽とかには、中途半端な感想を言えない。でも人から言われた感想で、自分なりの表現だとか、或いはそれを探すような姿勢が伝わってきたとき、とても嬉しくなる。
嬉しくなるし、相手がどんなことを感じたのか知れて楽しい。だからもっとみんなと話し合いたい。私たちの言葉で話そう。難しいけど楽しいから。
でもこういう考えを表明することによって周りを威圧して、逆に何も言えなくなる状態を作るのはだめだよなーって思いました。ここまで書いておいて…。
えー難しい。とにかく私は、自分の言葉で表現できる人たちを尊敬しているのですよ。
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