料理クラブ
小学四年生の時、超絶仲良しだった3人組で料理クラブに入った。いわゆる部活的なものである。
しかしこの3人というのが、一緒にいるとなんでもないことまで異常なほど面白くなってしまい、何もかもがツボに入り、腹筋が壊れて涙が出るまで大声で笑ってしまうので、クラスでは男子とかから嫌な目で見られていた気がする。途中でその周りの目に一人気づいてしまった私は一旦グループから離れることになるのだが、そんなこと気にならなくなってしまうほど超面白くて最高だったときの話。
この3人が料理クラブで、しかも同じ班でスイーツを作る。ヤバ。めちゃくちゃになる未来しか見えなかった。
全員料理なんて柄じゃない、暇さえあればプリパラのダンスをコピーして教室で踊って、3人にしかわからない造語を作ってツボっているようなガキである。料理クラブに入ったのも、スイーツが食べたかった以外にどんな理由があろうか。(いや、ある訳がない。【反語】)
班にはもう一人メンバーがいて、面倒見のいい小6の綺麗なお姉さんだった。私は彼女に謝罪したくてたまらなかった。
案の定私たちは適当で、卵を忘れたり、こぼしたりと大変だったと思う。
とても記憶に残ってるのが、メンバーの一人が生クリーム買ったのだが、砂糖が入っていないものを持ってきてしまい、セルフで砂糖を入れる羽目になった回だ。初めは砂糖を地道に投入していたのだが、市販の甘い生クリームというものはかなり砂糖が入っているらしく、そのため無味のものに砂糖を少し入れたくらいじゃ甘く感じられない。そして誰かがあの悪魔の一言を放つ。
「塩を入れたら甘味が引き立つんじゃない?」
それスイカの原理だろ。
その後は無残なものだった。砂糖を入れても入れても甘くならない生クリームに塩を投下してしまったせいで、中途半端にしょっぱい生クリームができてしまった。かなり不味かった。
また、私は今もなのだけど、凄く食い意地の張った人間だから、残った食べ物とかを見ると、「ねえそれ食べていい?」とねだっていた。
その行動からか、自分の班で作ったスイーツが余ると絶対私がアンカーとして食べさせられる暗黙の了解ができていた。
確か作った物を捨ててはいけない決まりがあったのだと思う、みんなお腹いっぱいになりながらも作り過ぎた分を必死の形相で食べていた。
みんながダウンすると、あとは紗奈に‼️という謎のお決まり展開になる。フルーツポンチの残り汁みたいなものを暴飲した。
私は昔から腹痛持ちでしょっちゅう腹を下すので、その頃もクラブがある度にトイレに駆け込んでいた記憶がある。だがそれでも懲りずに毎回楽しんでいた。
これ以外にも、私たち3人には意味不明な黒歴史とか伝説(?)が沢山ある。思えば小学4年生が私の人生の全盛期感が凄まじい。あの時の3人で集まることはここ数年ないけれど、それぞれは連絡をとっている。3人の中でも色々あったし楽しいことばかりではなかったけれど、小4のウチらは無敵だったよ。
そういえばあの小6のお姉さん、小6なのに胸大きくて前屈みになった時に谷間が見えてて、ドキドキしていたのを思い出した。