無本番・練習日記2021年11月8日~11月14日
2021年11月8日(月)
音階(C-dur , a-moll)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
一週間以内だったこともあり、敢えて練習していない日を期間でまとめず、日付ごとに記すことにした。しばらく楽器を弾いていないなと若干不安に思っていたら、先週は案の定ほぼほぼ弾けていないのだった。乾燥している時期だったので、楽器に大きな影響がなかったのが幸い。指も意外と動く。ただ音楽を形作るための集中力と聴力だけが落ちていた。
こういう時はさらいたい曲があっても、まず基礎に専念するに限る。音階とジェミニアーニの9番で、モダンとバロックそれぞれの楽器を安否確認も兼ねて鳴らす。音に対する集中力がガタガタに落ちているのは自覚できたので、案外早く感覚が取り戻せるかもしれない。
最後の方で耳が少し戻ってきたので、バッハの無伴奏チェロ組曲4番Bourreを練習。明日のレッスンに備える。
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2021年11月9日(火)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
12月14日演奏会の演奏曲目(ラモー、バッハ、ヘンデル)
マーラー:交響曲第1番『巨人』ヴィオラパート
昨日、音楽と全く関係ないところで目にした「目の前にあるものを意識してみて。意識を外に集中して、自分の心や記憶から一旦離れて」という言葉が印象に残った。物語の登場人物が言ったこの言葉、ひょっとして演奏にも当てはまるのではなかろうか。
自分の内面に集中することも練習のうちではあるけれど、ふとした瞬間にバランスが崩れて、客観的に演奏を判断できなくなってしまうことが多々ある。よく「弾く前に音をイメージして」と言うけれど、外界からの刺激に対して反応する練習の必要性も最近強く感じている。そういえば「自分の出している音楽を自覚できることがプロとしての第一歩」と講習会で聞いたことがあった。
気が付けばマラ1の練習が近くなっていた。今日からまた少しずつ準備をしていこう。
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2021年11月10日(水)
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番
コダーイ:『ファンタジア・クロマティカ』
その他
モダンを中心に鳴らす。気晴らしにバッハのチェロ組曲1番と『ファンタジア・クロマティカ』をそれぞれ通して弾く。コダーイは暗譜。意外と覚えているものだ。
音を事前にイメージせず、外界からの刺激(自分が出した音を含む)に対して反応しつつ演奏する練習も兼ねる。バロックの方はケースを開けて中の湿気を逃がしたのみ。
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2021年11月11日(木)
練習お休み。
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2021年11月12日(金)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
マーラー:交響曲第1番
調整したての楽器で練習。すこぶる爽快。バロックは弦を張り替え、モダンは弓の修理のついでに毛替えを行った。当初は毛替えの予定はなかったものの、前回いつ毛替えを行ったのか全く思い出せなかった。ということは、恐らく替え時ということだったのだろう。バロックの方は音が出しやすくなった。音がひっくり返りがちだったのは、弦が古いせいもあったのか。
脳内会議と考え事は音を出していないときに限定し、音を出している間は外的刺激に対して反応するための練習とする。これはスマホやタブレットを見た直後練習がうまくいかないのと、音読した後不思議と練習が捗ることに繋がっている気がする。ついでに昔友人から聞いたバロックヴァイオリン演奏家の「楽器演奏に力は使わないけど、筋肉は必要なのよね」という言葉を身をもって感じている。
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2021年11月13日(土)
音階(C-dur , a-moll)
12月14日の本番で演奏する曲
手短に、ほとんど昨日の調整後の様子を見るための練習。モダンの弓は無事復活。これなら安心してマーラーも弾ける。バロックのガット弦も、自分で張った時より弦の落ち着きが早く、良く鳴ってくれる気がする。プロの職人さんはすごい。
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2021年11月14日(日)
練習お休み。
(余談)上野学園大学の石橋メモリアルホール、突然の売却とオルガン撤去のニュースに衝撃を受けた。私自身は在校生でも卒業生でもないけれど、学生時代から度々耳にしていたホールの名前だった。過去に一度だけ仕事でホールを利用した際、大学内にこんな良い響きのホールが施設として据えられていることに感じ入り、再びこのホールで演奏する機会を得たいものと思ったのだった(残念ながら2回目はコロナ禍で中止となってしまった)。
事前に何の説明もなく、外部のニュースやSNSでホール閉館・売却・オルガン撤去を知らされた学生さん達はじめ関係者の人達は、どんなに心を痛めていることだろう。
演劇用専用のホールができるのは、悪いことじゃないだろう。しかし音楽大学から音楽ホールが消えるのは、理系の大学から実験室が消えるようなもの。このまま小さな業界ニュースで終わってしまうのだろうか。