無本番・練習日記2020年12月21日~12月27日

2020年12月21日(月)
音階(C-dur , a-moll)
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
ヴュー:音程のための10の練習曲
セヴシック:ヴァイオリン教本 Op.2 Part1
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
 モダンヴィオラから練習開始。首の具合は油断大敵ながら、ほぼ回復傾向にあり。音階を弾いて、ホフマイスターの練習曲1番をしっかりと見ることにする。思えばヴィオラ協奏曲の1楽章と似ている1番と4番は、何となくノリで弾いていることが多かったかもしれない。向き合ってみれば案外楽しい1番。和声の変化を感じ取れる状態になっておくことが、演奏においての一つのポイントらしい。横のラインだけを意識していた頃演奏しづらいと感じていたのも道理だ。
 面白いのは、ある地点から曲の景色が急に見え始めて、同時に「思い切り表現したい」欲求がグラグラと沸き上がってきたこと。作品を好きと思う事はあっても、ここまでの感触は初めてのものかもしれない。大事な忘れ物を取りに戻った気分。勢いに乗ってヴューの1番を弾く。この勢いならヴューを弾きこなせるかもしれないと思っての選択だったが、そう上手くいくはずもなく、ただ勢いだけで弾いた感残る。ただし違う視点で眺めることが出来たので収穫。練習後に聴いたリヒャルトのオーボエ協奏曲の美しさを感じることができたのも、嬉しい体験となった。
 残されたわずかな時間でバロックヴィオラの音出し。セヴシックの3番でロングトーンを弾き、どういう風の吹き回しか、ホフマイスターの1番を取り出した。わかってはいたが、モダンと同じやり方というわけにはいかないようだ。楽器から身体に伝わる感触からして違うので、練習するのであれば一度洗い直しが必要と判断。次回以降の課題とすることにした。

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2020年12月22日(火)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing Violin
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
音階(C-dur , a-moll)
ヴュー:音程のための10の練習曲
 数日弾けないことを見越して、今日の練習はバロックヴィオラから。メッサ・ディ・ヴォーチェが腑に落ちた体験から、まずジェミニアーニの教本20番のページを開く。注意書きからボウイングの練習らしき番号であることはわかったけれど、弾き分けること叶わず、訳の分からないままになっていたページ。今ならもう少し弾き分けることが出来るのではないかと、再びの挑戦となった。果たしてこれで良いのかどうか、自分ではよくわからない。ただ以前に比べれば音の扱い方は変わったと感じることができた。
 20番の後は8番を一通り弾いて、テレマンのファンタジー6番を通す。5分程度の短い作品なのに、全て通すとそれなりに集中力を使う曲だった。音符を一つも無駄にせず弾くのは、疲れる。
 テレマンの後は昨日やり残してしまった、テレマンの練習曲1番をバロックで。昨日の弾きづらさは弓の摩擦不足も原因の一つだったらしい。松脂を塗ったらある程度解決した。ホフマイスターはモダンで弾く方のイメージが強く、バロックでの演奏はどうなるのか想像がつかなかった。いざ弾いてみるとモダンよりも寧ろ自由になる印象があり、そこは楽器の作りの違いに起因するものだろうか。ボウイングは変える必要がありそう。ポジション移動は慣れないと大変。
 ひとしきりバロックヴィオラを弾いて、モダンヴィオラへ。音階を弾き、ヴューの1番をさらう。練習しているうちに「弾けない→練習する→指がもつれる→弾けない→練習」のループにはまってしまい、ダラダラ練習していたものの、あまりの効率の悪さに中断。頭だけで考えて弾いていた分は、次回の練習で活きるだろう(多分)。

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2020年12月23日(水)
他用のため練習お休み。

2020年12月24日(木)
他用のため練習お休み。

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2020年12月25日(金)
音階(C-dur , a-moll)
ヴュー:音程のための10の練習曲
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
 2日ぶりの練習。先に始めた方に多く時間を割いてしまいがちなため、今日の練習はモダンヴィオラから。
 音階を弾き、ヴューの1番。はじめはひたすら「付点四分音符=160」の速度に耳を慣らすべく速いテンポで練習を重ねていたが、何度弾いても同じ個所でつかえてしまったため、練習方法の見直し。速度を落として洗い直しを図る。「速いところがごまかしでなく本当に弾ける人は、ゆっくりでも速くても弾けるのよ」と、小学生の頃ヴァイオリンの先生が話してくださったっけ。そして速いテンポでばかり練習していたヴューは、ゆっくり弾いたらとてもぎこちないものになった。流暢に弾くことと、速度数字のみにこだわっていた証拠だ。しかし譜面を改めて見直してみると、どこにも流暢に弾けとは書いていないのだから思い込みは恐ろしい。長いスラーしか見ていなかったのか。最終的に何とか160で一度通せはしたものの、デタッシェで練習する機会を設けた方が良さそうだ。
 ヴューの後はホフマイスターの2番。今日の練習はなかなか捗らない。ここで諦めるともっと捗らなくなることは身を以て知っているので、何とか踏ん張る。幸い2番は前半後半ともに繰り返しありとはいえ5段ほどで終わるので、とにかく曲の最後まで練習を進めることにしたが、腑に落ちないまま足掻いた練習時間となった。
 諦め悪く、バロックヴィオラで弾けば少し何か変わるのではと一縷の望みを託す。セヴシックで軽くロングトーンを弾いてホフマイスターへ。しかし何も解決しないまま、あまりの効率の悪さに練習終了。こういう時は楽器の鳴りもよろしくない。次回がんばろう。

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2020年12月26日(土)
ロングトーン
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
 昨日あまり弾かなかったバロックヴィオラのみ音出し。ホフマイスターの2番がどうしも気になっていたので、その1曲に練習内容を絞る。昨日に引き続き練習効率が良いとは言い難い状態だったため、3回ほど間に休憩を挟んでの練習となった。
 なかなか「音を素直に受け取る」ことができない。今までそうして練習してきた影響か、頭の中で拍子を数えてしまって、出てきた音に対して集中力が散漫になっている。こういう時は大体先のことを考えすぎて「現在の音」を聴けていないことを頭でわかってはいるものの、「楽譜通りちゃんと弾くこと」も気になってしまって、自分自身のアンテナや感覚など目の前の現実がお留守になってしまう。練習曲の時間が増えて基礎練習の時間が減っている影響もあるのだろうか。どこかで基礎練習のみの日を作らねば。

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2020年12月27日(日)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing Violin
 大掃除のため、バロックヴィオラの安否確認のみ。辛うじて15分の音出し時間を確保。耳は使っても、頭を使わずに弾けるものを選択。ジェミニアーニの7番。これならポジション移動の練習もできるし、何も考えずに済む。残り時間の有効活用を考える頃には、気分が変わっているかもしれない。この2日ほどの練習内容と大掃除の疲れから、作戦を練る必要のあるものを弾く気分にはなれなかった。
 出来不出来も全く考えず、ただページの上から下までをひたすら弾いた。今日の練習目標は「音を出すこと」「自分の耳で音を聴くこと」。
 気ばかり焦る。
 年明け間もなくドュヴィエンヌの二重奏の合わせがあるのでそろそろ練習しておきたいけれど、今の状態で練習しても良いことが起こるとは思えない。年が改まり、まとまった時間が取れるようになるまでは基礎練習に時間を回すことにしよう。

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