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第四回こむら川小説大賞 前半ピックアップ6選
進捗どうですか?
第四回こむら川小説大賞、7月31日23時59分時点でレギュレーションを満たした作品は36作です。すごい!
コンスタントに投稿してくださってありがとうございます!嬉しい悲鳴を上げています。
感想や、ファンアートもとってもうれしいです!
引き続き、作品を投稿するだけで終わらずに、一言感想でも良いので好きな作品があればポジティブな反応をTwitterやカクヨム内でしていただけたらなと思います。
投稿しないという方でも、ポジティブな感想やファンアートで応援など大歓迎です。
推し作品や推し作家さんを見つけるきっかけになったらうれしいです。
それでは、主催者が独断と偏見で選ぶ前半ピックアップ6選を紹介していきます。
エントリー作品が多くてどれから読んでいいかわからない……という方は、まずここでピックアップされた作品を読んでみるのがいいかもしれません。
闇の評議員は三人いるので、ピックアップされなかったからと言って大賞を逃すことが確定するわけじゃないよ!
異能と凡才/ナツメ
第二回こむら川小説大賞と第十一回本物川小説大賞の覇者!ナツメさんの作品です。
一番身近な異能の話と銘打たれたこの作品、一話目に紹介されている異能達……それがなんなのかわかる瞬間がめちゃくちゃ面白かったです。
一話をしっかり読み込んで、二話目で脳が気持ちよくなって欲しいなと思いました。
謎を置いて、種明かしをするだけではなく、更にもう一捻りをしてお題である「異能」に綺麗なオチを付けてお話が終わったのが本当にワザマエ!という感じでいきなり強いのが来たなと恐れ戦いていました。
短い字数でスパッと読めるお手本にしたいくらい綺麗なショートショートでした。
5000字以下の作品を書く方とかは、この構成は参考になるんじゃないでしょうか?
ネタバレを見る前に、是非自分の目で読んで欲しい一作です。
主催からの逆贔屓を乗り越えてのピックアップ作品でした。
ふわふわ、ほよほよ。/塔
ふんわりとした優しい語り口、そしてふわふわ、ほよほよと浮かぶ可愛い生物が見えるという異能持ちの女の子が主人公の作品です。
日常を繰り返す主人公の周りは、なんだか妙なことも起きているのですがそれがすごく不穏で楽しく読めました。
女の子に見えているモノはなんなのか、周りで何が起きているのか……是非最後まで読んで確かめて欲しいです。
力が欲しいか……? なあ、力が欲しいか……?/いのけん
力が欲しいか……と神様っぽい老人が語りかけてくるところから始まるお話です。
神様も良いキャラをしてるのですが、突っ込みをいれている主人公の言葉のキレがめちゃくちゃ良くて、コントを見ているような気持ちになりました。
テンポの良い会話劇がすごく心地よい作品でした。読んでいて「わはは!」と肩の力を抜いて読めるので、疲れているときや、一日の終わりに読みたい作品です。
タグにもある通り麻雀ネタなのですが、麻雀がわからなくても大丈夫なので読んでみてください!
不知夜(いざよい)の子/富士普楽
これ大好きーーーー!
主人公である魔術音痴の逆舟勢馬、そして腕利き魔術師の父 逆舟朧。父子の物語でしかも現代ファンタジー。好きの要素がてんこ盛りでした。
魔術音痴の主人公を心配する父、月という概念、そして魔術の説明などが繊細な筆致で書かれていて読み応え抜群の世界観が素敵な作品でした。
黒髪長髪のパパ……そして因縁のありそうな巨乳ちゃん……スピンオフや、連載作品にも繋げられそうな一作だと思いました。
一万字前後の作品のお手本になりそうな構成と規模感なので、これから作品を書きたいという方で、物語の規模感がわからないという方は参考になると思います。
スペランカー男とバンドを組んだ女の話/ラーさん
バンドマンに弱い主催特攻の作品です。
異能があるのはスペランカー男とバンドを組んだ女である主人公。
彼女が、自分を口説いてきた相手に対して過去の物事を話して聞かせる作品です。
タイトル回収があざやか。バンドものの作品、すごくエモが極まってると思うのですが、この作品もめちゃくちゃエモくてよかったです。
前半と後半の感情の対比とタイトルがとても美しいなと思いました。
こういう異能の使い方、いいなーと思いました。
色盲/f
「この虚しさもいつかは薄れていくのかもしれない」とキャプションにある通り、お題である異能が薄れていくお話です。
共感覚を持った主人公が見えている世界の美しさ、そして繊細さ。それが理解されない孤独、薄れていく色……。
静かな絶望と諦めと悲しみと孤独をしっとりと描いた作品です。
雨が降る日に静かなカフェとかで読みたい一作でした。
作中で描かれている色の表現とかもすごく素敵で、文字で読んでもとても面白いですし、これが絵や映像になったらさらに綺麗なんだろうな……と楽しく読むことが出来ました。
じんわりと心に沁みる3000字とは思えない満足感の得られる作品でした。
以上、主催の独断と偏見による前半戦ピックアップ6選でした!
おもしろくないからとか、拙いからピックアップしないわけじゃないですし、評議員は三人いるので、ピックアップされてなくても大賞の可能性はあります。
締め切りまで残り27日!
まだの方も、二作目を狙っている方もがんばってください!
進捗は計画的に!