結果発表じゃないよ!第二回こむら川小説大賞最終週ピックアップ5選

 第二回こむら川小説大賞に参加してくださったみなさん、作品は投稿していないけど感想を呟いてくれたみなさんありがとうございます。
 講評発表までに時間があるし、せっかくなのでこむら川小説大賞の最終週になだれ込んできた作品の中から主催者の独断と偏見による推し作品の紹介です。

 これが大賞になるとか受賞するわけではないのでご了承ください。
 みんなも自分の最高の推し作品とか決めて、それぞれの作者さんを応援しよう!

 では、7/19~7/25までの期間に投稿されたものの中から、主催者の心を射止めた作品を紹介したいと思います!

クダのいる家/いぬきつねこ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054917605718
◆古い屋敷に祖母と住む菫。 この屋敷にはクダという不思議なものも住んでいた。 四季の訪れと共にゆったりと流れてきた時間は父の再婚で狂い始めていく。

 田舎の家、祖母と住む少女。
 知っていることが少ない少女の元に、父親の新しい女が現れ、少女に話しかけていく……ということから始まるこの作品には、人ではないものがそこかしこに息衝いています。
 物陰を作ってあげた方がいい、片付けすぎてはいけない……そう言ったルールを守る祖母と暮らす少女の世界は、新しい女によって徐々に変えられていく……。
 クダの設定や、世界観、そしてそこかしこにある不穏な気配、少しずつ世界が開けていくはずなのにもの悲しい気配。
 蟲師や、モノノ怪が好きな人なども好きそうなお話だなと思いました。
 いいですよね、近くにいる人ではないなにかたち。

アンドロイドはただ人間の夢を見るか/ナツメ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054917568328
◆アンドロイドが人間を殺すとき、それは人間に成り代わろうとしているのか、それとも……

 アンドロイドが一般的になる中で、様々な競合をした結果、AIによる事故が多発してしまった世界のお話です。
 アンドロイドの在り方もそうなんですが、サブスクリプションサービスで家事ロボットを派遣するという近未来的な世界観がすごく良く描かれています。
  雇い主であるオオタ様の人格も、いい感じに「あー。いそう」となるおじさん像なのが良かったです。
 すごい鮮やかな手腕を発揮してくれる作者さんなので、こちらの作品と共に擬態女も読むと面白いと思います。

お前らは鬼龍院じゃない/米占ゆう

https://kakuyomu.jp/works/1177354054917599021
◆「まさか鬼龍院さんが三人いらっしゃるだなんて……」

 趣味は人間観察!ばりにちょっとよろしくない趣味である「人を観察して更にその人になりすますこと」という主人公は、イケメンである鬼龍院さんを観察して、その人になりきるために行動をします。
 鬼龍院さんになりきって、彼がよくつかうカフェで彼がよく頼むメニューを頼んでいると、鬼龍院さんの知り合いらしき人から声をかけられて……!
 コレ本当にテンポが良くて、オチまでのフラグの立て方もよかったです。大好き。
 お!もしかして、こうかな?とある程度オチが読めていてガードを固めていても面白かったのがよかったです。
 偽の鬼龍院達のクオリティがいい感じに低いのも好きw

白紙の妖怪/2121

https://kakuyomu.jp/works/1177354054917605718
◆違う、違う!私は私だ。あんたじゃない━━!!

 カタナシという妖怪の話から始まるお話です。
 この作者さんは、人に近いところで暮らす人ではないものたちを描くのがとても上手だと思っていて、前回のこむら川小説大賞でも「雑草のシンデレラ」という作品を描いていてくれました。
  吹奏楽部に通う真白の前に現れた、顔が良く見えない少女が翌日、自分に似ているような透という少女になって現れる。
 透はどんどん真白に似ていき……彼女は居場所を奪われていく。
 そんなお話なのですが、すごいよかったですね。結末も、伏線の張り方もすごく綺麗。
 白紙の妖怪が好きな方は多分他の作品も好きになると思うので、是非他作品も見てみて欲しいです。

【恋を知らない『わたし』と愚かで愛しい人間たち】/ボンゴレ☆ビガンゴ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054917519648
◆『わたし』は観測する。愚かな人間の恋模様を。

 ぱおーん!でお馴染みのビガンゴ先生!
 ええー!好き!よかったー!
 実質この作品が第二回こむら川小説大賞のラストを飾ってくれたのですが、ビガンゴ先生のこの作品は最後に相応しいですね。
 『わたし』が見守る脆弱で孤独な人間たちは愚かで、非効率である。
 そんな人間に対して、徐々に関心を持っていく『わたし』に読者も感情移入しやすい作品です。
 参加してくれてありがとうございます!ぱおーーーーん!

 以上が、第二回こむら川小説大賞最終週ピックアップ5選でした。
 完全に僕の独断と偏見で選んだ☆を獲得して欲しいし注目されて欲しい作品でした!
 気になった作品には是非☆をつけて、応援コメントか、Twitterでシェアをしてみよう!

人の心がない私を彼が支えてくれています

狩人になるための心得

 主催者である僕の作品もよろしくね!!!!!

 では、講評&大賞発表までしばしお待ちください