第三回こむら川小説大賞 終盤戦ピックアップ
みなさん第三回こむら川小説大賞の参加ありがとうございました。
最終日の駆け込み組が36作、合計106作のレギュレーションを満たす作品が投稿されました。
参加してくださった皆様、そして感想を呟いてくれているみなさんありがとうございます。
大賞選考があるまでに時間があるので、それぞれの推し作品を呟いたり、オススメしてみてください。
というわけで、全ての作品が出そろったので、1/18以降のエントリー作品から独断と偏見によるオススメ作品をピックアップしていきたいと思います。
評議員は三人居る上に、全期間から三作の推し作品を挙げるので、ここでピックアップした作品が大賞になるとは限りません!
では、終盤戦ピックアップスタート!
ドラゴンカーのシー太/ももも
PUIPUIモルカー三話放送日に投稿されたドラゴンカー小説です。
ドラゴンカーに乗りたいという夢を持っていた主人公が主役のお話です。
大人になるにつれてそれは叶えられそうもない夢だと理解して、相棒のウォンバットカーと共に日々を過ごしていると、よろよろとした高齢のドラゴンカーが空から墜ちてきた……という導入から始まるお話しです。
天空都市があったりして、ファンタジー感の溢れる世界なんですけど、するっと入って来る設定がすごく好きです。
読んでいる内に「そういえば、こういう部分はどうなんだろう?」という疑問にもちょうどいいタイミングで答えてくれるとても心地よい読み心地の作品でした。
是非読んで欲しい素敵な現代ファンタジーでした。
リターントゥスカイ/かねどー
経済小説……とちょっと尻込みしていたのですが、すごく親切で読みやすかったです。
各話の下に注釈があるお陰で、自力で調べないままスルスルと読める現代ドラマです。
航空会社で働く社長が、これから来るであろうピンチに早々と気付き、なんとかそれを切り抜けていく……という現代の情勢を加味した作品です。
矢倉さんと青崎さんのバディがすごく気持ちが良く、登場人物も短編にしては多めかも知れないのですが、それぞれキャラが立っていて読んでいて面白かったです。
僕の推しはタイ人のソムチャイさん。
タイトルやキャプションで「難しそう……」と思っても、怖がらずに読んで欲しい作品です。
宝石の春、歌う鯨/水瀬
第八回本山川小説大賞の覇者!はるかなさんの作品です。
大人になれない僕たちの物語であり、空という要素の取り入れ方もすごく美しい作品でした。
リンクを飛んで、キャプションに書いてある一文が気になったら是非読んで欲しいなと思います。
何にもなれない自分と、何かになれる相棒などの関係性が好きな人にもオススメの作品です。
覇者の貫禄!超最高でしたねこれ。
これ、良すぎて語彙がなくなるのですが、本当にめちゃくちゃ面白いのでマジで読んでください。
アタック・オン・ザ・ドラグーン/宮塚恵一
竜(ドラグーン)と呼ばれる有機体の翼を持つ無人機と、傭兵、そして生きる意味を失った空っぽの子供、三人の物語です。
対戦車狙撃銃(エレファントガン)や電磁パルスを使った竜との戦闘シーンがすごくかっこいい作品でした。
メカ!煙!煙草!擬態!みたいな要素が好きな人には刺さると思います。
カッコいい要素が山盛りのエンタメハードボイルド小説です!
逆スイッチ/マツモトキヨシ
ホラー、全体を通してすごく多かったし、レベルも高くて全部怖かったのですが、マツモトキヨシさんの逆スイッチがすごかったのでピックアップしました。
逆スイッチというかなりキャッチーなタイトルなのですが、お化けバトル!とか霊が出てきてびっくりする系ではなかったです。
夜中に読むんじゃ無かった……と後悔して、半開きになっている扉が気になってしまうし、閉じていた戸棚を開くのも少し怖くなる。そんなお話です。
秘仏の説明をして、順と書いたタイトルで閉ざされる扉、そして逆で開かれた扉の先は……。
僕はこういうホラーで、よく隠された意味などがわからなかったりするのですが、それでもぞっとしたり、気持ち悪いなと思いました。
これ、色々な人の感想も見たいのでホラーが好きな方は読んでくれるとうれしいです。
というわけで、独断と偏見で選んだ終盤戦ピックアップ5選でした。
前半ピックアップ3選
中盤ピックアップ5選
こちら以外にも面白い作品が、色々なジャンルであるので、是非読んで推し作品や推し作家さんと出会って欲しいなと思います。