第二回こむら川小説大賞中間ピックアップ5選

 進捗どうですか!!!!
 7月に入りました。
 第二回こむら川小説大賞を開催して二週間、エントリー作品27作品、25作が完結済みとなっております。
 第二回目はお題ありのレギュレーションなのですが、新規の方も参加してくれたり、いつものみなさんも顔を出してくれていてうれしいですね。
 
 今現在完結済みの作品は無事講評が終わっています。
 派生川の連続で他作品が読めていないみなさんに僕が露骨に自分の推し作品を布教して行こうという主催者権限をブンブンしようという記事です。
 ☆の数がすべてではないですが、やはり推し作品的なもっと読まれて☆を稼いでほしい作品がある…。
 何人かの参加者の方が、自主的に自分以外の参加作品を読んで感想をつぶやいてくれていたり、モーメントを作ってくれているのでそちらも参考にしてください。
 この記事では、僕の独断と偏見でオススメの作品を5作紹介していきたいと思います。
 闇の評議員は全員で三人いるので、ここで紹介されたから入賞確定ではないです!
 こむら川小説大賞参加している方も参加はしてないけど読むよって方も推し作品を紹介したり、感想を呟いていって企画を通していい感じに好みの作者さんや作品と出会ってほしいです。
 ルールとマナーを守って楽しく砂遊び!

人喰いの子/Veilchen(悠井すみれ)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054900694749
◆母を殺された人喰いの少女が、別の人喰いに出会う話。

 一作目はVeilchenさんの作品。
 僕の大好きな要素がすべて入っている作品と言えばもうネタバレをしているようなものなのですが、擬態のお題回収も含めてすごく良かった作品です。
 虐げられていたり、弱いボロボロの存在が報われる話や、ファンタジーが好きな人にはすごいオススメです。
 やはり美しくて強い者はいいぞ……そして長命な種族は最高。
 早く読んで他の人のネタバレ感想も読みたいので、僕と好みが近い人は読んでください。

やわらかい指/山本アヒコ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054905179694
◆ある日プルイは家に来た友人から『二本腕』を贈られ、一緒に暮らすことになる。両者は立場も姿も、食べるものさえ違っているが、ともに暮らしていく。

 二作目は山本アヒコさんの作品。
 二本腕と称される贈り物をもらったプルイと、二本腕と呼ばれる盲目の女性との共同生活を扱ったお話です。
 良い異類譚でした。
 作中の世界設定がすごく素敵で、こういう種族ならこういう挨拶になるとか、街の作りや彼らが扱うものなどの描き方が活き活きとしていて楽しく読めました。
 そうそう!こういうものを求めていたんだよ!というベスト解答の一つですね。
 こういう擬態というお題の回収は最高です……。
 まだお題で悩んでいる方はアヒコさんの作品を読んでみて「こういうアプローチでもいいのか」と参考にしてみても良いかも!

イシャーの娘/イトリトーコ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054902026323
◆創世記のB面とそれに連なる物語です。

 三作目は、イトリトーコさん。
 聖書を元にした作品で、アダムとエバの後に作られたイシャーとその娘たちの連綿と続く運命を描いたお話。
 イトリさんの作品は毎回独特の雰囲気があると思っているのですが、これもすごく不思議な読み心地の作品でした。
 聖書をモチーフにしているのでところどころ血なまぐさい描写もあるのですが、すっきりと読める不思議な読み口。
 美しいイシャーの娘たちの描写や、彼女たちの運命を追う壮大な物語を一万字以内に収める手腕はすごいです。
 擬態のお題回収も解釈一致!すごく良い作品でした。
 多分イシャーは巨乳の子が多い。僕は知っているんです……。

ただ君を救いたくて/王星遥、或いは濃茶

https://kakuyomu.jp/works/1177354054901150329
◆女子高校生の金森紫雨には、他人に言えない秘密があった。それは、彼女の一族が退魔師の家系であり、彼女もまた退魔師であること。人間に害をなす怪異と日々人知れず戦う彼女だったが、とある怪異との出会いによって彼女の人生は大きな変化を迎えることになり……?

 四作目は濃茶さんの作品。
 百合です。
 退魔師と怪異が出てくる現代ファンタジーなのですが、出てくる怪異がやはりちょっと人とは違う倫理観をお持ちでいいですね。
 怪異や人外、人に紛れているものが人と近い価値観を持っているのも、ちょっとズレているのもどちらも大好きなのですが、ズレている場合の描き方がツボだとすぐに1億点加点してしまう……。
 金森家の設定や、退魔との戦闘シーンも読み応え抜群です。更に、百合要素があるというのが良い。
 濃茶さんは百合のクソデカ感情メーカーと認識しているのですが、今作は特に最高の百合なのではないでしょうか。
 朽縄ちゃんの見た目もすごく好みです。
 拗れた親子関係、退魔一族、怪異、百合、このどれかの要素が好きな方は読んで絶対に得をすると思うので是非読んでみてください。

化け猫まつり/帆多 丁

https://kakuyomu.jp/works/1177354054905399762
◆翡翠の海に囲まれた島で、少年は腐れ牛の怪を喰う化け猫娘に出会った。
中途半端に人間臭い娘に、人なのか、モノの怪なのかと問えば「どっちがいい?」と聞いてくる。
そんな娘と友だちになれたと思ったのも束の間、厄災の龍「天舌」が近づき、猫は海蛇に乗って飛び去っていく。
台風の夜に百年前を振り返る、長命どうしの思い出話。

 五作目は帆多 丁さんの作品。
 こちらは化け猫ユエという既存作品のスピンオフ?続編?とのことなのですが、こちらだけ読んでも楽しめる作品です。
 本編を読んだ方がわかるんだろうなーという部分も、結構あるのですが、人外好きな方には多分化け猫ユエも、こちらも気に入るはず……。
 物の怪や神様、化け猫に島の伝承などファンタジー好きにはたまらない要素が山盛りの作品です。
 あと何よりですね、おっぱい要素があるというのが良い。おっぱいはいいぞ……。
 ルビの振り方や、地の文の使い方がすごく上手で参考にもなる部分がとても多い作品です。


 以上、独断と偏見による中間ピックアップ5選でした!
 締め切りまで残り20日!
 今回は季節的なものもあってホラーが多めなのもいいですね。
 一作品目を出そうと思ってる方も二作目チャレンジしようと思ってる方もよろしくお願いします。