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1億5000万分の1のキミへ

キミに振られてから1週間が経った

まだ1週間?もう1週間?
あれからずっと、
喉の奥に何かが詰まっているみたい
ため息で逃がさないと敵わない

キミの幻影が頭の中にまだいるの
瞼の裏にキミの笑顔がまだいるの
キミの横顔、手の温かさ、少し伸びた前髪
多分、いやきっと、全部まだ大好きなんだ
キミのこと嫌いになれる日なんていつか来るのかな

キミは自信ないって言った
わたしのことをずっと好きでいられる自信がないって
でもわたしは、
キミのことを好きじゃなくなれる自信がない
どうしようね、鬱陶しいだろうね

キミのことを好きな人はたくさんいるだろうし
キミはまた隣に素敵な人を置くんだろう
そんな想像をすると喉の奥にある何かが膨らんで、
息が止まりそうになるの
膨らんだ何かは、頭の中まで到達して、
逃げ場がなくなると水滴になって瞳から溢れてくる
この涙を拭ってくれた、キミの大きな手はもうないの

できることならわたしだってキミのこと忘れたい
なかったことにしたい、夢だったって思いたい
思い通りにならない自分が憎い
いつかきっとまたキミに連絡しちゃいそう
迷惑かもしれない、そんなのわかってる
だけど、
最後キミがわがまま言ってわたしを傷つけたみたいに、
わたしもキミにわがまま言ってみたい

一度も言えなかったわがまま、
キミの負担になりたくなくて、いい子ぶってたわたし
大人ぶって強がってたわたし
本当はものすごく、子供なくせにね
キミはそんなわたしが不安だったみたい
もっと全力で、キミに好きと言えばよかった
もっとわがままで、キミにしがみついていればよかった
キミのこと本当に大好きだった
今でも多分、いやきっと、大好きだった

今更反省したって遅いかな

会いたいんだ
会って抱きしめて欲しいんだ
もうそんな権利無くたって、願うのは自由だよ

いつになったらキミを思って泣かない日が来るだろう
キミを思って泣かなくなったわたしは、
きっと自分にがっかりしてもう一度泣くだろう
キミを忘れたわたしに、わたしは幻滅するだろう

好きだ、とにかく大好きだ

キミの笑顔、笑い方、歩き方、食べ方、立ち方、
着てる服、持っているカバン、足の組み方、
電話での第一声、考えてる時の顔、美味しい時の顔、
手を繋ぐ強さ、唇の柔らかさ、抱きしめる強さ、
キスの時に添えてくれる手、
最後の一口をくれるところ、
見えなくなるまで改札口で振ってくれた手、
汗をかいた背中、わたしを見つめる目、
歌い声、話し声、笑い声、

思い出すとキリがない
書き出すと涙が止まらない
キミがそこにいた、そして隣にわたしがいた
そんなのは過去になっちゃった
なんで?大好きなのに

初めて好きと言い合った日に繋いだ手
暖かくて、大きくて、柔らかくて、
大好きで大切だった
すぐに抱きしめてくれた、キミの胸は優しかった、
大切な恋にしたかった、最後の恋にしたかった

恋愛が人生の全てだなんて言わない

わたしは幸せに生きていける
きっとキミがいなくても、幸せになれる
だけどキミがいたらもっと幸せだっただろう
キミはわたしの全てではないけど、
キミはわたしの沢山を彩ってくれた
キミと過ごす時間、幸せで楽しくて、本当にキミが好きだった

好きだった、好きだ
大好きで仕方ない

あ、また喉の奥が膨らんでいく
この涙、拭ってくれる大きくて柔らかい手はどこ?
夢なら覚めて欲しいと今でも願ってる

最後にもう一度だけ、わがまま言わせて

もう一度、キミのものになりたいの


猫とビオラ

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