ベルギー🇧🇪ブリュッセル “世界で最も美しい広場”グラン・プラス 〜前編〜
先週、夫の出張に同行して訪れたブリュッセル、三泊四日の旅をしてきました。ICEは犬料金10€。
遠出の度にワンコには無理をさせております。吠えもせず、良い子で目的地まで静かにしているので健気です。
念の為、乗車前に済ますようにしていることもあり、一応トイレットシートも準備しておりますが、乗っている間は全く使うこともなく、失敗したことも一度もありません。
他の犬たちは、大抵床の足元にいますが、我が家の子は電車では膝の上でないと納得しないので、車窓の景色を眺めたり、膝の上でぬくぬくねんね。
検札の方が回って来られた時、チケット確認の為、スマホのQRコードを読み込んだ画面を見て、
「あれ? 犬の料金払ってますよね?」と。
あまりに膝の上に馴染んでいたせいか見えなかったご様子 笑
「ここに」と指さすと、
「おや、いた♪」とにっこり。
通路を通る人たちも、その度ワンコを眺めてはにっこり。旅に連れて来れなかった人々は、我が家の子を見て急に寂しくなるようで、よく、
「これがうちの子」とスマホを見せてくださり、ひとしきり話をされます。良い旅を、と声を掛け合って別れます。
どの国でも同じ光景です。ただこれは、日本に帰ったら少なくなることでしょう。知らない人と普通に話すことに慣れすぎてしまって、寂しくなるかもしれません。
ICEはどの列車も内部の作りが違い、スーツケース置き場が大きかったり小さかったり、座席周りもフックの位置が右だったり左だったり、折り畳みテーブルにスマホ置きがあったりなかったりそれぞれ違い、足置きもあったりなかったり。
共通するのは窓の縁の部分。斜めなので、物が置けません。あそこも日本の新幹線のように平らだったら、ちょっと飲み物や本やお菓子を置くのに便利ですのに。
スマホ充電用の電源は普通に全席整備されています。
ICEは大抵、車両の真ん中にテーブル付きの向かい合わせの席があって、そこを中心に向き合うような形で、前向きと後ろ向きの座席になっています。座席の向きは変えられません。
(全部、進行方向を向いている座席の車両もあります。)
長距離を走る特急列車なんだから、普通座席は進行方向を向いているでしょ?という日本的な感覚はもうなくなりました。
その電車が問題なく運行し、予約席が存在し、座れるだけで、もう大満足。
ヨーロッパの鉄道のトラブルはいろいろあります。それはまた後編で。
お子さんのいる人が落ち着いて楽しめるファミリールームも付いていますが、とても人気で、予約はすぐ埋まります。この日はたまたま空いていました。
無事、ブリュッセルへ到着
ホテルは駅から近く、観光の中心グラン・プラスへも数分の位置で、周辺は車が入ってこない広い通りにあり、カフェやレストラン、スーパーなども充実。
郊外のシャトーホテルも大好きですが、犬連れでもあり、体力のない私には、利便性の良い場所は大変ありがたく思えます。
荷物を置いて、早速夕食がてら、グラン・プラスへ繰り出すことにしました。
歩道にレストランのテーブルが並ぶ通りは多民族が行き交うで、魚介類メニューが豊富な店が多く、また石造りの建物はそれぞれ情緒があり、見飽きません。
ベルギーの公用語はフランス語、オランダ語、ドイツ語。
郊外は森や畑や牧草地が多く、街の赤煉瓦でできた可愛らしい家々は、かつて思い描いたヨーロッパの風景そのものです。
ベルギーはフランス、ドイツ、オランダ、ルクセンブルクと国境を接し、“ヨーロッパの心臓”と呼ばれている国際都市であり、ゲルマンとラテン、2大民族が融合した国。
言語的にも、外国に侵略された歴史というものを感じる国です。
店の可愛らしく小粋な雰囲気や、華やかなショーウィンドウは、お隣の国フランスと共通する美しさです。
フランス同様に、旅行客が楽しみやすい街。
お土産屋さんは数多く、日曜も営業、遅くまで営業するスーパー、公共のトイレの数も適切、日本では当たり前のこうした便利さは、ヨーロッパ共通のものではないので、旅行中は特にありがたく感じます。
ドイツ・オーストリアは文化的に近く、それと同様にベルギー・フランスは共通する部分が多くあります。
これだけ近い国々ですが、『食』、味覚の点一つだけでも大きな違いを感じます。
ただし、ビール🍺やポテト🥔はベルギーも美味しくて有名なので、ところどころ地続きの風土も感じつつですが。
フライドポテトのお店は、ワッフルの店同様に、街のあちらこちらにあります。
下の写真のように、ケチャップの入れ物が別容器で大変お洒落。
ドイツではケチャップやマヨネーズを上からたっぷりかけて渡してくれる為、手は汚れるし、かかっている部分はべっちゃりして味が濃いですし、ポテトの量がやたらと多いので、下の方までケチャップは行き渡りません。
ブリュッセルで、このケチャップ容器を、ポテトの隙間にグサっとバランス良く刺して渡してもらった時、
以前から感じていた
“ドイツ人の食に対するこだわりの無さ”
を実感すると共に、
“ベルギー人の味や見た目や食べやすさに配慮する繊細さ”
この大きな違いを見た気がしました。こういう事に気を遣うか遣わないかは生き方として、大きな違いです。
手も汚さず、適度な量のケチャップを付けながら最後まで食べられます。快適です。
ただし、ただしですよ、味はドイツのポテトの方が美味しいと感じました(^◇^;)
やはりジャガイモに関しては強すぎるドイツ🇩🇪。
食べにくいし、手は汚れるし、ケチャップとマヨネーズでベチャベチャになるし、ストレスを伴うのですが、ジャガイモそのものはドイツの方がかなり美味しい。
何かとドイツには腹が立つことがあるのですが(笑)、このジャガイモのように、いつも最後には何故か許してしまう、素朴な良さ、素材の良さ、人の良さ。安全さ。
いろいろ不便だけれど、とても安全な街。
私見ですけれども、本当にそうなのです。
イモの話が長くなりました。ついつい。ドイツ在住なもので。
▪️グラン・プラス
ヴィクトル・ユーゴーが“世界で最も美しい広場”と、またジャン・コクトーが“豊穣なる劇場”と賞賛した広場です。
市庁舎を中心として、ギルドハウスに囲まれた110m×70mの長方形の広場です。
市庁舎は15世紀のゴシック・フランボワイヤン様式の建物。
17世紀以前は大部分の建物が木造建築でした。
1695年、フランスとの戦いで市庁舎を除いた殆どの建築物が破壊され、その後同業組合(ギルド)が集会場として使用する目的で、現在の石造りの建物を再建しました。
広場の東西南北、全ての建物があまりに壮麗で圧倒されます。
かつては貴族の私邸、絨毯販売、ビール製造業者、酒場肉屋同業組合、左から5つ目の建物は“星の家”広場で最古の建物で、建物右側通路側に、触ると幸せになれるというセルクラースの像があります。
かつてはパン屋、小間物商、船頭、油商などの同業組合。
現在はブラスリーやカフェ、右から3つ目の建物はスターバックス
かつてはワイン、製粉業者、彫刻、石工、皮なめし業などの同業組合。
現在はカフェ、レストラン、事務所、上階はホテルになっています。
このホテルからの広場の眺めはさぞ綺麗なことと思います。
中央が“王の家”、かつての仕立て屋、貿易商 貴族の邸宅
中央のゴシック様式の建物は、“王の家”と呼ばれているけれども、実際に王様が住んだことはなく、公爵家の館だったそう。現在は市立博物館。
その左側は、現在レストランやチョコレート屋さん、右側もレストランとチョコレート屋さん、右側から2番目の貴族の邸宅であった建物は現在ゴティバとなっています。
昼間はチョコがけイチゴがたまたま売り切れていたので、夜また寄りました。
店員さんが私の顔を覚えていて、
「戻ってきたんだね!」と。
喜んでくれたようで、プレゼントすると言ってくれたのですが、もし昼間買えたなら普通に支払っていたはずのものなので、お気持ちだけいただくと答えて、15€支払いました。6粒入り🍓🍓🍓🍓🍓🍓
ミルクチョコレートと良い相性でした✨
日本でしたら甘く美味しいイチゴはすぐ手に入りますが、ドイツでは形が不揃いだったり、酸味が強い物が多いのです。練乳がほしくなる酸っぱさです。
このゴティバで使用されている、上品な甘みの大ぶりなイチゴは本当に久しぶりで、美味しくて感動でした🍓
三日連続で買いに来たほど(^◇^;)
ベルギーは年間一人当たり8.4キロ、チョコレートを食べると言われています。まろやかで繊細なチョコレートが各社競い合ってバラエティ豊かに生み出されています。
GODIVA以外の王室御用達のチョコレート屋さんは後編で。
グラン・プラスの夜の風景で前編を締めくくります。
美しすぎて、広場に出ると立ち尽くしてしまいます。