病院が好き〜整形外科 余談〜ギプス?ギブス?
▪️ギプス
怪我した患部を固定して、患部を守るあれ。あれは、
【ギプス Gips】です。 『ぷ」です。ドイツ語です。
ギブス『ぶ』だと思っていらっしゃる方が多いので、念の為。
生涯、ギプスと縁のない方も多いと思いますので、良いのですけどね。
でも、もしかして怪我して使った時、保険の請求などの時、書くじゃないですか。
{右足を骨折してギプス使用]とか。
正しく書きましょう。『ぷ』です。
なお、損害保険では、ギプスを装着している期間は、実際に病院に行かなくても、通院したと見なされ、通院日数として換算されます。
なおギプス、ギプスシーネ、ギプスシャーレに関しても常時装着という条件があります。
ギプスは時期がくれば、電動カッターでゴリゴリ切って真っ二つにして、自分で入浴の時などに取り外せるようにしてくれます。
その時点で常時装着の条件から外れますが、その辺りは医師が診断書に記載してくれます。ご心配なく。
▪️松葉杖
怪我人にはありがたい支えです。
最初は両側の脇の下に挟んで使います。よいしょよいしょと、
【松葉杖→健康な側の足→松葉杖→健康な側の足】
の順番に動かします。
慣れるまで、我が身の重さを思い知らされます。
脇の下に、ずしりと体重のほぼ全てがのしかかるので、とてもとても痛くて重い。
この時期は、歩けないって本当に大変ね、と思うわけです。
時期が来ると、松葉杖は片方だけで使うようになります。
【整形外科】の記事にも書きましたが、使ったことがないと、どちらで使うのか、殆どの人が知らないと思います。想像とは違うからです。
痛む足を支えるものだから、怪我をした側の足の代わりに使うのだと思っていました。
「松葉杖、もう片側だけで大丈夫ですよ〜」
と言われるその日まで、私自身間違っていました。
★ 正しい使い方を、念の為、もう一回書いておきます。
[怪我をしていない、健康な方の足の側の脇に挟む]
基本的に松葉杖で支えますが、健康な側の足に重心を乗せて、力を分散させるような感じになります。
使い始めは、
⚫︎松葉杖と怪我した足を同時に前に出す→健康な足を同じ位置まで持っていく
スリスリジリジリ少しずつ進みます。
怪我した足はギプスが装着されているので、地面につくくらいは大丈夫。痛くありません。
慣れてきたら、
⚫︎松葉杖と怪我した足を同時に前に出す→健康な足を松葉杖の位置より更に一歩前に出す。追い越す感じです。
ちゃんちゃんと前に進めます。
この歩き方に慣れた頃でした。
病院の帰りに、書店に寄りました。障害者用の駐車位置は入り口の目の前です。
車から降りて、入り口のスロープに向かう時でした。
中学生が二人、車を降りた時から、私の方を見ていました。そして私に関してコソコソと話しています。
「右足を怪我してるのに、運転してるなんて、危ないよな。ヒソヒソ」
『え? 怪我は左足だよ。ギプスでわかるじゃん』
と思いましたが、何歩か進んでしまって、彼らはすぐ近くにはいるわけでもないし、訂正しに行くほどのことはないと思いましたし、尚且つ、ドアを開けてあげようとかいう行動をする感じの子たちでもないし、無視じゃ無視。
正解なんて教えてあげないことにしました。
書店の中に入って気づきました。
『あ、ギプス見えなかったね(^◇^;)?』
といいますのは、退院してすぐ、
『リハビリに通う時に何着ようかな?』と思ったわけです。
私はジャージは一本持っていましたが、それ以外パンツは持っていませんでした。
ワンピースかスカートの人生です。
太腿がサイズ的に難があり、ジーンズやパンツは似合わないのでやむなく。
それに持っていたとしても、足の怪我でパンツ着用では、たまにある診察の時も不便。
やはりスカートの方が便利です。
しかし冬なので寒い🥶。厚いタイツを履けばいいけれど、片足は履けないのです。どうにかしなくちゃね。
そう思って、近くのデパートにコツコツ松葉杖をついて出かけました。駐車場からタイツ売り場はすぐ近くです。
まず黒の120デニールと160デニールのタイツを何本か買いました。そして、同じくらいの厚さの、やはり黒のハイソックスも何足か買いました。
家で、タイツの左足の膝から下を切り落として準備完了。
出かける時はこのタイツを履いて、ギプスの側にはハイソックスを履きます。
すると、両方黒いタイツを履いているだけのように見え、ギプスを装着しているようには見えません。
診察の時はソックスを脱げば良いし、完璧👌。
怪我した左足は、靴の代わりにバレエシューズのような黒のカバーを、汚れ防止に被せました。
右足は黒のローファー
見た目ほぼ変わらず。
昔のような石膏のギプスとは違い、包帯状のプラスチック素材を濡らしてぐるぐる巻きつけて固めるギプスは、足の形ぴったりの薄い状態なので、ハイソックスをその上から履いても、ほとんど左右の足の太さは同じくらいなのです。
ですから、書店の前で出会った中学生たちは、ギプスも見えないし、右側の健康な足の側に松葉杖を挟んでいる私は、当然右側の足を怪我したものと見たわけです。
『運転あぶねーな、このおばさん』と思われてしまいました。
違うね。怪我は左足だね。
まあでも、
『そういうものだと、おばさんもこの間まで思ってたよ〜』と思いながら帰りました。
医師からは、
医師「ギプス付けてるって、わざわざわからないようにする人なんか見た事ないですよ。ね?」
看護婦さん「はい」
確認し合ってました。
私の服に白のギプス似合わないんだもん。
▪️サポーター
ピョンチャンオリンピックのせいで手を骨折しました。何故かというと羽生結弦様が大活躍して、日本中が沸き立っていたからです。
私は大学時代、都内のスケートリンクでフィギュアスケートを習っていたので、多少滑れたわけです。
元々スピードスケートは経験があったので、靴さえ換えれば、真っ直ぐ滑るのも、簡単なくるりんもできました。
その頃から年月は経っていますが、自転車と同じで、一度でも身についたものは、そうそう忘れないはず、と思っておりました。
華々しい羽生様の活躍の翌日、娘とスケートリンクへ。今日滑らなくてどうする!と。
靴を借りてリンクに出たところ、おや?自転車とは勝手が違う何かが。
氷は滑ります。久しぶりに滑ったら怖いのです😱
それでもしばらくすると慣れてきたので、内側のリンクへ。円を描いて遊んだりするには、外側では迷惑になりますからね。
左足に体重を乗せて、スピンに入る前のバックスケーティングに入ります。
久しぶりの氷の感触にはまだ慣れず、あまり深く腰を落とさず、そこまではエッジに体重を乗せずに、大きめの円を描くように滑りました。
で、スピンに入る為に向きを変えた途端、大勢の人が滑った後の、ズタズタに荒れた氷の溝に足をとられました。
コテンと転び、両手を付きました。ただそれだけ。
しかし、30分後、左手の手のひらの下の方がジーンとし、右手の同じ位置がズキリズキリとし始め、一応医務室に行ってみるかと思った頃には、両手とも腫れていました。
整形外科に行ってみると、左手 舟状骨粉砕骨折。
右手 捻挫。
両方やってしまいました。両手とも包帯でグルグル巻き。
また2週間ほど自宅で休みました。
⚫︎私は働き始めた頃、スキー場に一人で出かけ、夕日が沈む頃まで滑っていた日がありました。
アイスバーンになり始めた斜面で、結構スピードを出していたところ、雪のコブに足を取られ、転倒してむちうちになったことがありました。
⚫︎手の専門家の医師がいる総合病院に転院し、受付にいたところ、足の骨折で運ばれてきた男性がいました。
受付でいろいろ聞かれていたのですが、ご職業は?と質問されて、答えにくそうに、
「〇〇整形外科の医師です。」と答えていらっしゃいました。
『は? ダメじゃん、先生。』
近くにいた患者は、皆そんな顔をしていました。
やっぱり仕事してる人は、スキーとかスケートはやっちゃ駄目、という結論ですσ^_^;
スキーも爽快だから、慣れた人ほどスピード出して、木に激突したりしますからね。
その患者となった先生も木に激突したとのことでした。
私の左手の粉砕骨折は、最初の個人医では、
「レントゲンの状態を見たところ、これは治らない病気です」と誤診されまして(転んで折れたのに)。
転院した先の、手の専門家のベテラン医師は、
「ただの骨折ですよ。ただし粉砕骨折なので、すぐにはくっつきませんけどね。」
最初の医師の診断についてどう思うか、と尋ねると、
「どうしてこの先生、そんな診断したかなぁ。
僕30年やってますけど、その症例診たことないですよ。
まず、いないな。」
そうですか、やはりそうですか、と納得して帰る。
で、病気ではないことが判明したものの、なかなか治らない骨折側の左手も、捻挫の右手も包帯が取れた後、痛いし不安定なので、サポーターを付ける。
ギュッと締め付けられて気持ちが良い。
しばらくDAIGOのポーズをし続けたのは言うまでもない。