ウクライナのクレープ【ムリンツィ】
Всім привіт!
皆様、こんにちは。
早速ですが
【ムリンチ】じゃだめなの?と聞こえてきそうですね(汗)
もちろんムリンチで大丈夫。
ただ【チ】に該当する音には ”ч” という別の文字が存在するので
млинці の "ці" は区別して【ツィ】と表記したいと思います。
(【リ】の音も【ルィ】に近い発音になるのですがこれはまたの機会に)
アクセントが”и”に付くので【リ】は強く長めに発音してみましょう。
せーの!!
ムリンツィとは?
クレープ、ガレット、トルティージャ、春巻き、などなど
薄い生地にフィリングを包んで頂く食べ物は世界中に存在しますよね。
ムリンツィもその仲間。
ちなみにムリンツィとは焼きあがった生地そのもののことを指します。
クレープと言ってしまえばそれまでなのですが、何かが違う。
特に義母のムリンツィを食べると違いがわかる。
モチモチなんです。(語彙不足ですみません)
フィリングに決まりはなくお好みでいいのですが
定番は前回ご紹介したスィルやシンプルに炒めた挽き肉でしょうか。
義母は日本に来てからツナ缶をアレンジしたフィリングを考案したそうです!
フィリングについては別の記事にてご紹介させて頂く予定です。
材料
小麦粉 150g
牛乳 200ml
水(ホエイで代用可) 200ml
卵 2個
砂糖 大さじ1
塩 小さじ1/2
重曹 小さじ1
植物油 大さじ1
炭酸水 必要に応じて
スィルを作った際に得たホエイ(乳清)を水の代わりに使用できます。
無駄なく食材を極力最後まで使い切るのがニナ流。
作り方
混ぜて焼く。以上です(笑)
一般的なクレープの作り方と変わりありませんので
全てをご説明する必要はないと思います。
ただいくつかポイントはあるので見てみましょう。
混ぜる
義母はまず卵、牛乳、塩、砂糖をよくかき混ぜています。
その後、小麦粉と水を2−3回に分けて加えその都度よくかき混ぜます。
最後に重曹と油を加えてさらによくかき混ぜましょう。
(ブレンダーをお持ちの方はぜひ活用してください)
時間があれば20分ほど生地を休ませてあげるとより良いそうです。
小麦粉をふるう
義母は曰く滑らかな生地を作るためにはこのひと手間は不可欠だそうです。
(大雑把で有名な私は一度この過程をすっ飛ばして作りましたが
イメージとは程遠い食感のムリンツィができあがりました)
ちなみにウクライナの著名なシェフであるクロポテンコ氏は
全ての材料をボウルでかき混ぜてから生地ごとザルで濾していました。
大きなボウルをもう一つ用意できる方はこの方法もありかもしれませんね。
水分量を調整する
生地が重た過ぎるとフライパンの上で上手く広がりません。
記載の分量では生地が重いと感じたら少しずつ水を足して調整してください。
義母はこの微調整に炭酸水を使用します。
焼く
義母は小さめのフライパンを2つ同時に使って焼く”二刀流”です。
フライパンが大き過ぎると生地を広げるのに手間取ってしまい
その間に焼きムラができてしまうのを防ぐためだそうです。
分量外の油を引いてからお玉一杯の生地をさーっと広げて
焼き目が付いたら素早くひっくり返します。
裏面にも焼き目が付いたのを確認してお皿に積み上げていきましょう。
(油は毎回引き直す必要はないですが必要に応じて追加してください)
義母は強中火ぐらいの火力でものすごい速さで焼いていきますが
お使いのコンロにもよると思いますので適宜調節してください。
あまり長い時間焼き過ぎないのがモチモチ食感を残す鍵のようです。
ひまわり油
クセのない植物油でしたら何でもいいのですが
ウクライナでは多くの家庭でひまわり油を使用します。
余談ですが
ウクライナの都市から都市を鉄道で移動していると
車窓に広大なひまわり畑を見られることがあります。
それだけひまわりが身近なのです。
残念ながら日本でひまわり油はどこでも買えるわけではないし
少し割高な気もしなくもないのです。
私はウクライナ料理に日本の要素を取り入れるのが好きなので
時には米油で代用してしまうこともあります。
(日本の車窓といえば田んぼの広がる景色ですからね)
巻く
積み上がったクレープにお好みのフィリングをのせて
春巻きのように巻くだけです。
たくさんできたら冷凍保存もできます。
電子レンジで1-2分温めて解凍すれば美味しく頂けますよ。
さいごに
いかがだったでしょうか?
クレープのちょっと新しいレシピだと思ってお気軽に挑戦して頂けると嬉しいです。
それでは。
До побачення!!!!