夜の海

プランクトンの死骸の匂い、しょっぱく全身が軋む感触
空と海の境が曖昧になり、あるはずの陸という塀すら朧げになる
波の音と果てのない闇、生ぬるい風
生命が存在し、生命を奪う脅威が静かにこちらを窺っている
それしかないから、私は夜の海が好きだ

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