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ランディングページってなぁに?

どうも、ベテランデザイナーのはしあやです。
さて今回は「さらっと上辺だけ紹介しちゃおう(Web分野)」記事です。
細かいところはもっと特化している専門家もたくさんいらっしゃいますのでそういう方に聞いてください。
イメージ間違ってる場合に「あーなるほど」的なレベルの知識くらいです。

ところで皆さんも「ランディングページ(LP)」ってご存知ですよね?
制作側もいれば、発注側の方もいるでしょう。なぜか通常Webサイトと比較すると、意外と価格が「安いもの」と「高いもの」の差が大きいのも特徴かも知れません。

なんで安いの?

なんで「LPが安いの?」と聞いて、「1頁だけだからだよ」って答える人がいたとしたら、おそらくその人は作成したことがない人でしょう。
もしくは、別の目的の「シングルの何も機能のついていない単なる告知ページ」を指してLPだよと言っているのかも知れません。

また、まだ経験が少ない方の中には通常サイトより激安価格にして価格設定を出している制作者もいるようです。

例えば、通常のWebサイトが10万円だとしたら、ランディングページは5万円とか。

そういう人に聞けばやはり「作る分量が少ないから」と答えます。

こういうパターンの「値段が安い」だけで発注する場合、発注者側の知識がないと、LPをただ作っただけになりますし、発注の時点で文章や写真、LPの構成など、場合によってはデザインラフのようなものまで用意しなくてはいけないでしょう。

要は「作るだけなら安い」場合もあるということです。
この場合の「作る」は「渡したデザインをWebサイトの形に成形するだけ」を指しています。

これって、本当に安いですか?

LPって1頁だけだよね?

LPを受託で作る場合、本当に1頁だけで済むでしょうか?
おそらくそれで済むのは「下請け」として表面を作った場合に限られます。

LPの構成としては、下記のようなものが多いです。

<ベース>
・商品紹介のための表に出ている頁(いわゆるパッと見のLP)

制作したことがなければ、この表に出ている部分だけを見て「LP」と言ってしまいがちですが、実際はここに、いろんな要素を追加していきます。

<表に見える箇所>
・ファーストビューのビジュアルデザインor動画等
・申し込み用の問い合わせフォーム部分(PHP等使用)

LPの目的としては「商品購入」「知名度の浸透」「イベント集客」等、広告目的として売上に直結するようなものが多く、それだけにただなんとなく作るというわけにはいきません。
表に見える部分だけではなく、裏にはこんなものも必要になってきます。

<表に見えない部分>
・効果的なキャッチ作成能力
・トップビジュアル用のメイン画像(イラスト・写真)のイメージ作成
・メイン画像のイラストならイラストレーターへの発注
・同じく、写真ならカメラマンへの発注
・場合によりプロカメラマン撮影の場合の現場ディレクション等
・動画を入れるなら動画の作成技術、もしくは発注の知識
・申し込みへの誘導ができる導線、シナリオ構成力
・申し込みへ誘導するための効果的なボタンデザインと効果
・アクセス解析のためのツール導入
・SNSと連動させる場合の知識

これにプラスして、競合調査やA・Bテスト等のいろいろな施策を講じることによって、商材の宣伝効果をUPして売上に直結させるものがランディングページというものになるのです。

さらに、実は表紙だけでなくて作らなくてはいけないものがあります。

<実は他にも作る必要があるもの、見えるのも見えないのも>
・お問い合わせフォームの入力確認ページ
・お問い合わせ送信後のサンクスページ
・プライバシーポリシーのコーナーorページ
・新着情報があるならそのコーナー
・新着情報の個別表示ページフォーマット
・新着情報の一覧ページフォーマット
・ブログがあるならそのコーナー(トップにない場合もあり)
・ブログの個別記事表示フォーマット
・ブログの一覧ページフォーマット

申込みをお問い合わせフォームではなくSNSへ誘導してそちらから…の場合もありますし、これはケースによって様々ですが、フルで入ってきたときは上記の全てのページ(フォーマット)を作成することも多いです。

つまり、LPは1ページだけということはなく、ただ作るだけでもフルになってくると全部で10近くのページ数を作る場合もあるということです。

ではLPの価格帯って?

「ページが少ないから通常Webサイトより安いですよ」と言っている制作者がいたとしたら、上記のようなものは一切なく、ただ1ページだけ、もらった原稿を再現してくれる業者の可能性も非常に高いです。

裏に何の施策もしないページは何かの効果を生み出すでしょうか?

Webサイトといえば、砂漠にぽとっと落とした10円玉を見つけてもらうようなものとも言えます。放置したとろこで誰もその10円は拾えませんし、知っている人でも場所を忘れたらもうそれで終わりです。
だからこそ、本家サイトからの導線(リンク)を貼っていることが多いのでしょう。流入経路は多ければ多いほうがヨロシ、です。

ということで、LPだと想像よりも高い業者さんが多いです。
例えば、通常のWebサイトを50万円程度で作成している場合、その7〜8割くらいとか。詰め込む内容オプション次第で50万以上にだってなります。

そして、田舎の企業に多い「低価格帯」では大体上記の半額プラスアルファということも多いのですが、LPだと10万円以下という場合も…。
当然ながら、内容はどうかは不明です。腕の良い人が担当すればものすごいお得でしょうが…。

格安で売上を上げたい、即効性をもたせたい、限定的な地域で売りたい!
そんな場合にまでキャンペーンすると高くつくから、自社サイトはないし作ると時間もかかるから、1週間以内に出来上がるLPだけあれば売れるはずだから作りたい!数万で!来週までに!再来週にセールだ!!

なんて恐ろしい話も田舎ではちょいちょい聞いたりもしますが、ハッキリ言ってその場合に一番適しているのはLPではなく「メディア広告(テレビCM、地元ラジオCM)」か「チラシ」です。

駅前で直接配り歩くチラシなんて、確実にすぐに人の目には入ります。
もし1000枚ずつ3日間配ったとしたら、たとえその直後にそのへんのゴミ箱に捨てられていようが、一瞬だけでも3000人の目には入っています。再来週までに3000人のうちの数%でも売れる可能性は秘めています。

逆にLPをインターネット上に作ったとして、駅を通った人のうち何人が見たのか?と言われると…不明です。むしろ作った直後の3日間なんてゼロの可能性のほうが高いでしょう。再来週までに3000人が見るためには、駅前ビラ配り以上の労力が必要だったりしますが、制作依頼してもその辺りに触れてチラシを勧めてくれるWeb制作者もあまりいないでしょう。(私はこういう場合、成果も出せる自信はありますので、同じ低予算なら確実にチラシを勧めてます)。

※配布に当たっては本来、警察への許可申請(2〜3000円程度で許可証もらえたと思います)が必要です。。コロナ禍が明けてから調べてください。

とりあえず、LP制作は安いから依頼するとか、簡単だから制作するとかいう話ではなく、もっと深い部分をしっかり知った上で施策も込めるための勉強をすればかなり強い売り商品になるのではないかと思いますが…。

ビジュアル面での無双のほうがすきなので、私自身はLP案件はあんまり請けないようにしていますけどね。


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しぐさん
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