デザイナーが実務で使える事務処理関連のお話(1)
こんにちは、ベテランデザイナーのはしあやです。
Webデザイナーはじめ「デザイナー」さんが個人で初めてお仕事を頂いた時、成果物はちゃんとできるのに「仕事のお金に関する処理をどうしたらいいのか、何をどのタイミングですればいいのかわからない!」という話をちらほら聞いています。
もしくは、先方の言われるがままで進めて、なんとなくできてしまった…という話も。
デザイナーが関わるお金的な事務処理って?
事務的な処理の大きなものとしては、大枠で言えばこんな感じです。
・見積もり
・予算立て
・仕入れ、経費の処理
・見積書、請求書等の出し方やタイミング
・税金の申告に関して必要なもの …etc
会社員として勤めていた経験があれば、一通りは経験している人もいるかと思いますが、会社にきっちりと経理部門などがあるような場合には、ほぼ「領収書もらって申請書を出す」くらいしか経験がない人もいるようです。
特に「ザ・デザイナー」として就職した場合、このあたりがかなりうやむやのまますすんでしまい、個人で仕事を初めて順調になり、開業届を出すところまでは調べて進めたけれど、実際に個人事業主になってからお金の処理であたふたする、仕事は忙しいから調べている暇もなく…ということになりかねません。
また、副業で少しだけ仕事をしている場合でも、場合によっては確定申告が必要なこともあります。その目安になる金額が「年間売上20万円」です。ここまではよくブログ等で書かれているのでご存知かと思いますが、これはあくまでも「売上」なので、経費がかかっているならそれは差し引くことができます。計算して残った「売上」が20万円以上なのかどうか、です。
ただし、20万円以内だからって放置してしまっていたということで必要になってから慌ててしまうことにもなりかねません。なぜならこの20万円というのは「所得税」には絡んでこないけれど、「住民税」には絡んでくるからなのです!
これ、実は税理士さんや実際に税関係のお仕事をされている方以外のブログ等では意外と書かれずにスっぽ抜けたままになっている部分です。
フリーランスをしています!という方で、これ書いてない方ってどうしているんでしょう?おそらく年間20万円以下となると副業の方が大半なので、もし申告(20万円以下の場合は税務署ではなく市役所へ行くのです)していなかったとすると、会社員なら会社の方で5月頃に決まる税額と計算が合わずに呼び出し喰らう事もありえるんですが・・・。
すごく売上があるなら税理士契約を結んで、財務面をお願いしてしまうのが最良なのですが、確定申告ギリギリくらいの売上の場合(それ以下でも実際は市税に関しては申告義務ありますがこれ知らない人多い…)は数万円のこの契約をすると手元に何も残らない…という場合もあるでしょう。
今回は、デザイナーとしてお仕事をする場合の、こういったややこしい「お金関連」の情報と流れをある程度把握できるようにまとめてみました。
今回は、各内容の細かな部分までは触れていませんが、大体何をどうすればいいのか、どういうタイミングで何を用意して、どう動けばいいのかがわかるような内容となっています。
<注意>
既に自分で処理ができている人向けではなく、初めて受注して慌てている人や、改めて必要な処理ができているのかを整理しなおしたい人、などに向けての記事となります。
また、あくまでも「個人デザイナー(白色申告)」の立場からのもので、税に関しての専門家としての指導はなく、年によって税法が変更となる場合もあるため、そこまで踏み入った数値や細かい法律等には触れていません。
プラス、個人によって違うので見積するときの金額の決め方やつけるべき相場については言及していません。
ということで今回は長編大作でございます。
まずは前編。
受注までに関わってくること
はい、まずは「受注」のタイミングまでに関係してくる事務処理について。
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