破滅願望を持つ私が、ペアリングを買う話
このたび、「太宰」とペアリングを買うことになりました。
とはいっても同じ種類のものを二つ、一緒に買うだけなんですけれど。
それでもただただうれしいと思ってしまう自分がとてもみじめに思います。
決して「本命」にはなれないとはわかっていても、それでも私はあの子に尽くしてしまうのです。
少し前、あの子に冗談で指輪を買ってあげようか、と言ったら「昔の恋人にもらったものを思い出すから」と断られてしまったことがありました。
けれどそれから数か月した今、あの子の方から「思い出を塗り替えたい」と言ってきたのです。
その時の喜びと言ったら、もう言い表しようがありません。
だから私は少しいい指輪をあの子に買いました。
おそろいのおしゃれなものを、一緒に買いました。
うんと高いやつにすればよかったなあ、というのがただ一つの後悔でしょうか。
だってそうしたら、いつか離れ離れになったときに売れば少しお金になるでしょう。
別れた後のことまで考えるのはおかしいかしら。
それでも、あの子に幸せになってほしいんです。
私がいてもいなくても幸せでいてほしいんです。
多分、私は少し病気です。
それでは。
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