VTuberのTV進出を阻む要因
日テレがVTuberを起用した番組を地上波で流す。
「因幡」「星川」「ミライ」「葵」「鈴鹿」。この五人に共通する要素はなんだろうか。それは、”設定の薄さ”である。
どうしてVTuberは失敗するのか
「四月一日」「紅白歌合戦」「ガリベンガー」。
そして「バーチャルさんはみている」。
皆さんはどう思っただろうか。
VTuberはトークが苦手?
例えば、野球選手がインタビューを受けるとしよう。
「どうしてそんなにうまいんですか?」
すると、野球選手はこう答える。
「2歳からバットを振っていたからね」と。
対してVTuberはどうだろうか。
「どうしてそんなに歌がうまいんですか?」
「AIだから」
これである。これが人対VTuberのコミュニケーションで生まれる違和感であると感じた。設定が邪魔をしているのだ。
VTuberに幼少期はない。
いや、正確に言えばある。だが、中の人の過去だ。
中の人の過去話に花を咲かせれば、とたんに冷めるだろう。
『VTuberは生まれた時からコンテンツ』なのである。
誰かが企画し、演出し、撮影する。
そこにVTuberとしての自立した意思はない。よってエピソードトークもないのだ。
以上のような点がVTuberがTVと相性が悪いと言われる要因の一つであろう。
最初に提示したVTuberたちを改めてみてほしい。
因幡はねる、星川サラ、ミライアカリ、富士葵、鈴鹿詩子。
全員、設定がにじみ出過ぎていないのがわかるだろうか。
仮に、天使として活動しているV(架空)を出してみよう。
するとこんなことが起こる。
「悪魔的なおいしさですね!」
「いや、天使なんで。」
「あ、……」
こんなことをいちいちされては面倒だ。
番組に出演するVTuberたちは総じて、こうなりにくい性質を持っているともいえる。
こういったややこしさのないVTuberが出演しやすいのだろう。
逆に、ややこしいVTuberは出演しにくいのだろう。
結論
今回は、VTuberのTV出演を阻む要因について個人的な見解をつづってみた。
TVというメディアの存在はいまだ大きい。ネットの海にいすぎて、TVの世界に憧れるのもよくわかる。だが、慎重にならなければ、自分のイメージを落としかねないので注意しよう。