【REPORT】2024/7/13 Villaging work#14|竹しごとワークショップ
7月13日(土)檜原村の鬼切にて竹しごとワークショップイベントを開催し、最後には自分たちで取った竹を使って流しそうめんをしました。
ワークショップでは、『竹を切る』『加工する』過程で、全身を使って竹について知ることができました。
竹で作る道具は、丈夫で長持ち。日本での竹の歴史は古く、縄文時代より有用な植物として生活の色々な道具に利用されていましたが、戦後プラスチックが主要素材になり竹が使われなくなると手入れされなくなった竹林はヤブになってしまいました。ヤブでは竹が勝手に倒れるなどして危ないので、竹取というのは大事な村しごとの一つだそうです。
今回はそんな竹しごとの様子をレポートしていきます。
▼当日のスケジュール
10:30 鬼切駅 集合
10:40 竹取開始
12:40 Villageへ移動
13:00 12:50 流しそうめんの組み立て開始
15:00 流しそうめんとBBQ
〜自由時間、竹で小物作りなど
竹を切る
今回、竹を取らせてもらったのは檜原村の鬼切というエリアにある竹林。建築や農漁業用資材として利用されることが多い孟宗竹が生えている竹林にて竹を取らせていただきました。村しごとを教えてくれる講師の細貝先生が見定めた竹2本をみんなで切りました。実際に触ってみると本当に硬い。長さ15メートルくらいのたくましい竹が、地面にドスンと深い音をたてて倒れました。
加工
切ったあとは、Villageに移動し、流しそうめんをするための加工していきます。
竹の下部は太いのでそうめんを流すレーンに、上部の細い部分は足場につかいます。用途別にメジャーで測り、みんなで押さえ合いながら、ノコギリでギコギコと必要な長さに切り分けました。
切れたら太い部分の竹(レーン部分)を縦半分に割り、そうめんが流れるよう、内側の“フシ“をとっていきます。ノミで削り、紙やすりで滑らかにするのですが、これが根気のいる作業でした。もはや工芸品とも言える作業
ですが、これも自分たちの手で行うことによって“フシ”を実感することができました。(作業の間は、天然のシャワーである目の前の秋川に何度も飛び込みました)
そして、最後に油抜き。竹は油分の多い植物のため炙って油抜きをすることで耐久性が上がります。今回はガスバーナーをゆっくりと当てながら炙りました。
流しそうめん
ついに、完成したレーンと足場を組み立て、水を流し、そうめんを流してみました!1日かけてみんなで作った道具で食べているそうめんは、本当に達成感の味でした。目を凝らして、そうめんを待つ参加者たちに流すのが楽しかったです。来年は、竹取仲間をもっと増やして、流しそうめんをしながら、竹からぐい呑みを作って日本酒を飲めたらいいなと思います。
近年、竹はその耐久性や成長の速さなどから環境に良い素材として、再度見直されています。今回、野生の竹を取り、加工まで行うことで、植物としての竹、道具としての竹について、知ることができました。
当日ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
Village Hinoharaではこれからも定期的に村しごとを学ぶワークショプを開催していく予定です。
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講師
細貝和寛(地域おこし協力隊OB)
新潟県から東京農業大学に入学し、卒業後は地域おこし協力隊として檜原村に移住。
協力隊期間中は、わさび田に関する体験を提供する「檜原村わさび田復活プロジェクト」、村の暮らしに重きを置いた手仕事や季節の農林業などの生業体験を主軸とした「ひのはら放課後クラブ」を運営。
その後、村で50年以上続く特産品製造を担う仕事を引き継ぎ「合同会社ともすび」を創立し、秋川源流域からの魅力をモノ・コト・話題を提供している。https://www.tomosubi.com/
主催 Village Hinohara
Village Hinoharaは会員制のワークインレジデンス(コワーキングワークスペース&宿泊施設)であり、流域循環コミュニティです。街から川を遡り山の中へ。東京の大自然の中で、共に仕事をし、自然に親しみ、地域と交流しながら、創造的な働き方や生き方を探究する "ヴィレッジング" のための場です。組織や顧客のための仕事だけではなく、村の生活に直結する野良仕事や山仕事、地域コミュニティのための仕事など、「仕事」の概念や枠組を拡げる様々なイベントやワークショップ「Villaging Work」を開催しています。
イベント参加者は入会金50%OFFでご入会いただけます。
Village 詳細 https://villaging.jp/