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異端、同性愛、腐敗というこの三つの要素は、非常に頻発するため、ほぼディープ・ステートとディープ・チャーチのしるしと言ってよいでしょう(2020年7月22日)

ヴィガノ大司教のマルコ・トサッティとのインタビュー記事の日本語訳をご紹介いたします。

英語訳はここに、あるいは、LifeSiteNewsのここにあります。
イタリア語の原文は、ここにあります。

この記事に接した最初の反応は、驚きでした。ローマの最も高い地位の一つに就いてカトリック教会のために一生を捧げている元駐米教皇大使が、大きな躓きを覚悟の上で、隠蔽工作を告発をしているからです。

ノエ(ノア)はブドウ酒の効果を知らずにブドウ酒に酔っぱらって裸で寝てしまった時、ノエの子供たちは、父親ノエに、その姿を見ないように後ろを向いて近づいて布団を被せてあげました。おそらくヴィガノ大司教も、できればノエの子供たちのようにかばってあげたい、とどれほど思ったことでしょうか。

しかし、もしも、だれかがそうと知りつつブドウ酒に酔ってそれを正当化しようとするなら、もしもマフィア的な団体の存在が信仰と道徳を変えるという陰謀を企んでいるのなら、カトリック教会のより大きい善のために、霊魂が悪に惑わされて躓かないように、行動を起こさなければならないとヴィガノ大司教は思ったのでしょう。

何故なら、闇は光を憎むからです。勇気をもってヴィガノ大司教は「善良な人々に戦争を仕掛けている人々の企みや犯罪を明るみに出し」て、真理を述べなければならないと訴えます。

現代のカトリック教会の危機のもっとも根本的な原因は「教会の王である私たちの主から王冠を取り去ろうと望んだことによって引き起こされた」つまり「公会議の精神」にあるということをヴィガノ大司教は指摘しようとしています。

***

【マルコ・トサッティによるまえがき】聖職者による性的虐待事件の取り扱いに関する沈黙のベールと隠蔽工作を糾弾する、元駐米教皇大使カルロ・マリア・ヴィガノ大司教の献身的な取り組みはよく知られています。この闘志あふれる高位聖職者(ヴィガノ大司教)による綿密な議論に基づいた論駁に対して、バチカン当局者たち、特にさまざまな高位聖職者たちが辛口で苛立った反応を示すこともよく知られています。このインタビューでは、大司教閣下とともにマカリック元枢機卿の事件の進展について吟味します。その際、「マカリック騒動(The McCarrick Bombshell)」と題した米ニュースサイト「チャーチ・ミリタント(Church Militant)」の最近の記事も参考にしています。(1)

しかし、この記事の内容に入る前に、簡単におさらいをしておきましょう。2019年2月21日から24日にかけて、ローマで「教会における未成年者の保護」を主題とした各国司教協議会の会長たちによる会議が開催されました。(2) その数日前の2019年2月16日、教理省は、他の重大な罪状で告発されたセオドア・マカリックの聖職者の資格のはく奪を発表し、そしてこう付け加えました。「教皇は、法に従ってなされたこの決定が最終的な性質を有していることを認め、その決定を『既判力(res iudicata)』(一切の不服申立が認められない効力)を持つものとした」。(3)

インタビュー
【マルコ・トサッティ】大司教様、マカリック事件についての最新のニュースをお聞かせいただけますか?

【ヴィガノ大司教】残念ながら新たなニュースがないのですが、このニュースがないという事実それ自体がまさにニュースなのです。マカリックが司祭職を奪われて平信徒にされたことによって、2018年に私の証言によってようやく初めて明るみに出た、長年にわたる問題に終止符が打たれることが期待されていましたが、その解決手続きに関する詳細や結果が表に出ないようにするため、可能な限りあらゆることが行われてきたのです。司法的にではなく行政的に手続きを進めるという戦略が実行されたという欺瞞、また[一切の不服申立が行えないようにするため]その判決を自らの権威をもって確定させるというベルゴリオの決定によって、マカリックによる犯罪の客観的事実が明るみに出るのが妨げられただけでなく、さらには、彼が犯した犯罪の本質とその程度を隠すことを長年にわたって助長したり、 彼の共犯者たちをかくまったりした人々や、また彼の犯罪について沈黙することによって、それを隠蔽してきた人々の責任を追及することも妨げられてしまったのです。このようにして、被告人は有罪判決を受けたものの、それによってこの犯罪の不透明な詳細が明らかにされることはありませんでした。マカリック氏は、単なる平信徒として、今や完全な移動と行動の自由を享受しており、現在でもあらゆるレベルにおいて介入することができているのです。教会内では、バチカンやその他の場所で、彼のために犯罪を隠蔽し、彼を支えた人々に対して介入し、また政治的、社会的、金銭的な面では、彼と連絡を取り続け、そして彼から利益を受け取った人々に対して介入することができるのです。(本来この犯罪者には尊厳が欠けていることが証明されているので、治療効果のある罰が与えられることがまず最低限必要な前提となるところですが)司祭職を奪い平信徒の身分とした決定自体は、そのような治療効果のある罰には全くなっていないばかりか、その決定にはいかなる形の償いも含まれてはおらず、また被害者たちに正義をもたらすのものでもなく、むしろマカリック氏に性犯罪を含む犯罪行為の数々をそのまま継続する能力を与えるものとなっているのです。

また行政的手続を採用したことで、被害者たちの声を聞くことが妨げられました。一方、聖座の法的代理人である弁護士ジェフリー・レナ氏によってやっと最近になって集められた証言の数々は、誰かの口述に従って書かれたかのようです。そこでは、ハラスメントに苦しんだ人々が、報告書の公表が遅れたことについて証言が大量だったためだと弁解していたり(4) さらにその数々の証言は、被告人が否定している犯罪の極度の深刻さからすれば理解困難なほど甘く、あたかもそれらの犯罪を正当化するかのような調子で述べられていたりします。(5) 匿名の被害者たちの中には、聖座の責任を軽減して、世論の前に聖座が主張しているストーリーを正当化することを目的とした作戦に協力した人々もいるように見えます。また、これらの匿名の証言が全くの作り話ではないかという疑惑もあります。いずれにせよ、これは強く非難されねばならない欺瞞です。なぜなら、高位聖職者一個人の腐敗自体がスキャンダルですが、教会を代表する者【フランシスコ教皇】の罪深い沈黙はさらに大きなスキャンダルであるからです。もしこれらの犯罪がベネディクト十六世の教皇在位期間中に確認されていたならば、メディアはそのことに怒りを爆発させていたことでしょう。ホルヘ・マリオ【フランシスコ教皇】に対するメディアの理解ある控えめな態度を見れば、主流派のメディアがそれに共謀するような態度をとっていることが明らかです。

【マルコ・トサッティ】バチカンでのサミットの招集は、聖職者の性的スキャンダルに対する断固かつ決然とした対応を決定する機会として告知されたものです。フランシスコ教皇はサミット冒頭の演説でこう宣言しました。「この会議では、教会と人類を悩ませているこの悪にどのように立ち向かうべきかについて、シノドス的で率直かつ綿密な方法で、私たちは互いに議論せねばならないという司牧的かつ教会的責任の重さを感じます。天主の聖なる民は、単なる、意外性のない断罪ではなく、実行さるべき具体的かつ効果的な対策を定めることを私たちに期待しています。私たちは具体的である必要があります」。(6)

【ヴィガノ大司教】この会議に先立って、あるいはこの会議と共に、またこの会議後に行われた荘厳な宣言は、事前に期待されていたような、具体的で実践的な行動にはおよそ結びつかないものでした。(7) それは、私の糾弾に続いて、2018年8月26日にジャーナリストたちがベルゴリオに対して行った正当かつ執拗な要求に対して、会議中に何らの回答も与えられなかったことによっても示されています。(8)

サミットでの種々の発言の内容に関して言えば、聖職者の性的スキャンダルについてさえ、それに対する罰則を厳格化し、そのような事件に対する介入をより強化するのではなく、むしろ、 教会の新たな「シノドス的な」面についての強迫観念的とも言えるほどの発言を繰り返しているに過ぎないように見えました。これらの発言は、教会の制度を民主的な調子にする、というまさにその意向に対応するものです。セオドア・マカリックの友人であり、このバチカン・サミットの議長でもあったシカゴのブレーズ・スーピッチ大司教は、サミット中の彼自身の発言において「シノドス性」に焦点を当てました。この「シノドス性」とは、虐待を食い止めるとは名目だけで、「構造的・法的・制度的改革」(9)という(教会が)通らねばならない通過点について話したのです。

【マルコ・トサッティ】聖職者による虐待の問題を解決するのに、「シノドス性」はどのような形で司教たちの助けとなるのでしょうか。

【ヴィガノ大司教】2018年11月の米国カトリック司教協議会総会で策定された、司教たちの作業を監督するべく独立した平信徒たちによる委員会を設置する、という提案は司教省長官マルク・ウエレット枢機卿によって阻止されました。(10) バチカンによるこの介入は、司教協議会の決定がローマが望むものと一致しない場合には、たちまち「シノドス性」の宣言であっても否定する、というものでした。しかし、ウエレット枢機卿閣下は上から押し付けられた作戦の実行者に過ぎなかったと私は考えています。

【マルコ・トサッティ】バチカンが教理的かつ道徳的な問題に関係する決定権を自らにのみ留保しているのは良いことではないのでしょうか?

【ヴィガノ大司教】ローマ教皇の権威は教皇庁各省を通じても示されます。ただその権威が、いかなる裁治権も持たず、キリストが制定した教会の位階階級の一部でもない単なる諮問機関に委任され得ないことは明らかです。この点について、私たちは明確にしておく必要があります。しかし、注目すべきことは、ローマの最高権威者たちが望んでいる「シノドスの道」はいかなる障害にも遭遇しないとされるにもかかわらず、司教たちに対する弾劾を受理するよう任命された特別委員会の場合のように、メディアにおいて恥ずかしい問題となる危険性がある場合には、それが当てはまらなくなる、ということです。

この「シノドス性」への呼びかけは、教会から位階構造を取り去ることを望んでいる進歩的な神学潮流にとって大切なテーマです。この点については、マッシモ・ファッジョーリ氏が最近の記事で非常に明確に述べています。彼は米国のヴィラノヴァ大学の教授ですが、まさにこの大学で2013年10月11日、当時のマカリック枢機卿は、わずか数か月前に開催されたコンクラーベ前の全体集会で彼がベルゴリオ枢機卿の選出を支持したことや、「非常に影響力のあるイタリア人の紳士」(11)と話をしたところ、その紳士が彼に、新教皇は5年以内に教会を改革するであろうことを打ち明けたことを断言したのです。

今日その同じ派閥が、ベルゴリオの仕事への不満を表し、「裏切られた人々」は、この教皇職が「危機に」あると評価している、という不穏な兆候を示していますが、これに対して警鐘を鳴らさなくてはなりません。(12)これはおそらく、マカリックが言及した5年の間に、彼らが望んでいた結果が得られていないことがその理由でしょう。

【マルコ・トサッティ】ラインハルト・マルクス枢機卿はバチカン・サミットに関して行った演説の中で次のように述べています。「適切な法的手続は真実を確定するのに役立ち、また当該犯罪に適切な罰を課すための基礎となります。教会の中の人々もまた、この裁判官がいかにしてその判決に至ったのか、そしてその判決がどのような内容のものであるのかを見ることができるようにする必要があります。ところが、ほとんどすべてのことが秘密とされているため、私たちはこれを見ることができません。私たちが今置かれている状況は良くないと思います。さらに、そのような法的手続によって、その組織と組織の指導層への信頼が確立されます。裁判手続きが適切に行われているかどうかについての疑念が残れば、その組織の評判や機能が損なわれるだけです。この原則は教会にも当てはまります」。(13)

【ヴィガノ大司教】手続に則った[司法]行為を公表することが、聖職者による虐待の被害者たちに対する透明性と誠実さを実現していくための礎石の一つであるべきです。マカリック事件から始まって、まさにベルゴリオのイニシアチブによってマルクス枢機卿の言葉が無視されていることが明らかであると私には思えます。

さらに思い出して頂きたいのは、米国司教協議会の会長であるダニエル・ディナルド枢機卿が、バチカンの介入によって、ほとんど無視され、翌年2月にローマで開催された会議では、彼の代わりにブレーズ・スーピッチ(Blase Cupich)、ジョゼフ・ウィリアム・トービン両枢機卿が起用されたことです。この二人については、彼ら自身の行為に関する疑いが晴れていた訳ではなかったにもかかわらずです。これらの介入は明らかに上から望まれたものであり、単なるプロパガンダの目的のために、ベルゴリオが実在しない改革の立役者(architect)として描かれるという、現実とは一致しないメディア上のイメージを生み出しています。フランシスコがチリの司教全員の辞任を求めた要求でさえも、それは事実によって明らかに否定されており、見かけ倒しの作戦の一部に過ぎません。

米国とフランスの両司教協議会に向けられた二重の基準がこれを象徴するものだと私は思っています。米国側では、ベルゴリオの介入主義が、権威によって透明性の実現を妨げました。ところがフランス側では、教会法と世俗法に明らかに反して、教会内の調査を安楽死にも賛成しているフリーメーソンの裁判官に委ねることを認めたのです。しかし、児童虐待で告発されたフランスの聖職者たちを追及するジャコバン派的精神も、ローマにおいても実際上強化されている同じ隠蔽工作の罪を犯した教区長たちや修道会総長たちの責任を認めることはできなかったのです。【注:ジャコバン派的精神とは、ジャコバン派がフランス革命の時、反対者の粛清を厳しく行い恐怖政治を行ったがその態度をさす。】

【マルコ・トサッティ】でも私たちは、教皇が2018年にすでにローマ教皇庁に対して話していた次の言葉を、最後の演説で思い起こすのも聞いています。「教会がいかなる事件も隠蔽しようとしたり、過小評価しようとしたりすることは決してありません」。

【ヴィガノ大司教】この荘厳な確約は、最も象徴的な事件であるセオドア・マカリックの事件それ自体において無視されました。またこのことから、この問題を行政的手続の道を通じて、そしてさらに深刻なことには司法行為を公表することなしに片付けてしまう、という決定が、他の利害関係のためになされたのではないかと私たちは考えざるを得ません。

【マルコ・トサッティ】あなたのお考えでは、他の利害関係とは何でしょうか。

【ヴィガノ大司教】彼らは未成年者への虐待に注意を集中させることによって、しばしばこれらの虐待の原因である同性愛行為を明確に、断固として断罪することから目を遠ざけようとするのです。ベルゴリオと彼の取り巻きたちにとっては、同性愛は、カテキズムが教える、天主の前に復讐を叫ぶ罪ではないのです。これに関するベルゴリオの言葉や、さらには彼を取り巻く人々の行動や言葉によって、残念なことに同性愛の正当化作戦が現在進行中であること、そして、カトリックの教えに不忠実であることを疑いなく示している高位聖職者たちや神学者たちがこの議論を進めていることが裏付けられています。

トービン枢機卿自身、彼の携帯電話の恥ずかしいメッセージ【訳注:2018年2月、自らの公式ツイッターに投稿した「おやちゅみ、ベイビー。君を愛しているよ」(Nighty-night, baby. I love you.)のこと。その後削除された。後に枢機卿は、自分の妹へのプライベートなメッセージであったと説明した。】が全てを物語っています(14)が、枢機卿は、カテキズム中にある同性愛の断罪に同意しないとはっきりと述べ、同性愛行為を「本質的に病的である(intrinsically disordered)」と定義することを拒否しています。(15) そして、トービン枢機卿のこれらの発言は、それと同じ内容を含んでいるジェームズ・マーティン神父(イエズス会)の著書「橋を架ける(Building a Bridge)」を彼が支持したことに続くものでした。このように、枢機卿がLGBT運動に賛同を表明するマカリックの友人であったり、またこのイエズス会士がベルゴリオによって聖座広報事務局(Secretariat for Communications)【訳注:2018年6月23日からは「広報のための部署」(Dicastery for Communications)に改称】の顧問として任命され、さらには2018年にダブリンで開催された「世界家族の出会い(World Encounter of Families)」で講演するよう招待され、教皇に謁見を許されたりしているのです。(16)

スーピッチ枢機卿は自ら何度も同性愛者への支持を表明してきており、「青少年に関する世界代表司教会議(シノドス)」では、米国の司教団の代表に選出されなかったにもかかわらず、教皇による直接の指名によってそれに参加するよう派遣されました。そこでは、問題となっていた同性愛関係のテーマが、どの青少年のグループからも要請されなかったにもかかわらず、(シノドスの)「討議要綱(Instrumentum Laboris)」に挿入されました。ちなみに、ベルゴリオがシカゴの司教座にスーピッチを押し込んだことも、駐米教皇大使としての私の意見に反してであったことを思い出します。

したがって、明らかにその利害関係というのは、教会に侵入した「ゲイ・ロビー」【同性愛者の圧力団体】の利害関係であって、そのゲイ・ロビーが国務省やローマ教皇庁の各省、各教区、そして教会全体に対して行使している影響力を良き牧者たちが明らかにすることを、ゲイ・ロビーは文字通り恐れているのです。

パリア大司教がテルニの大聖堂のために依頼した、卑猥で冒涜的でさえある同性愛的なフレスコ画(17)は傲慢でイデオロギー的な声明[マニフェスト]でしたが、これまでいかなる当局もこれを非難したり、これに対して遺憾を表明したりすることはありませんでした。一方、国務省長官代理(総務局長)のエドガル・ペーニャ・パラ大司教 --- 彼はマラディアガ枢機卿とつながっています(マラディアガ枢機卿は、フアン・ホセ・ピネダ補佐司教による同性愛虐待のスキャンダルに関わっていましたが、この司教に対して教会におけるなんらの措置があったというニュースもありません)--- による過剰な財政支出問題(18)があり、同大司教の第六戒に関する非常に重大な告発
(19)、そしてそれについて私が詳細に糾弾した事実(20)があるにもかかわらず、バチカンにおける彼の昇進コース(cursus honorum)は全く妨げられていません。グスタボ・オスカル・ザンチェッタ大司教についても同様です。(21) 彼の刑事裁判が継続中であるにもかかわらず、ベルゴリオは彼を昇進させ、最近彼を使徒座財産管理局(APSA)の評価官に再任したのです。(22) 世界中の教区と修道会の当座預金勘定をすべてAPSAに取りまとめる命令の後、このザンチェッタ自身が教会全体の財政を管理することになったのです(彼が自分の履歴書の中で自慢できるのは電気技師という権威ある免状です)。また同時に、彼は教会内外から、いかにも恐喝の対象になりやすい男となりました。(23) そして、司教省次官であり枢機卿団秘書長かつ聖なるローマ・カトリック教会の副カメルレンゴであるイルソン・デ・ジェズス・モンタナリ大司教
がなした仕事も忘れてはいけません。彼は、忠誠の報いとして自分をローマ教皇庁の最高位の一人に昇格させた人々の名において、そしてその人々に代わって、[隠蔽工作などの]仕事をしてきました。

同性愛と小児性愛の間に密接な結びつきがあることは統計自体によっても確認されており、 これを断固として明確にすることが不可欠だと私は信じています。バチカン・サミットにおいては、この結びつきについて細心の注意を払いながら沈黙が守られました。それは多くの高位聖職者の間にでさえも、広まってしまっている流行りのメンタリティーを傷つけないようにするためです。しかし、現行の民法に照らし合わせて小児性愛を断罪しながら、同性愛を同様に断罪しないことは偽善的であり、罪深いことです。今流行の考え方によると、同性愛は犯罪に問わないとされるかもしれませんが、しかし教会はそれを天主の前に復讐を叫ぶ罪のうちの一つとしています。

しかし、まだもう一つ政治的な性質の利害関係があり、これについても過小評価すべきではありません…。

【マルコ・トサッティ】何のことをおっしゃっているのでしょうか。

【ヴィガノ大司教】私が話しているのは、米ニュースサイト「チャーチ・ミリタント(Church Militant)」の最新の記事でも次のように言及されているマカリックの政治的役割についてです。

「フランシスコ教皇から個人的に与えられた任務として、バチカンと中国の合意を取りつけたのはマカリックだった。フランシスコは、教皇になったわずか数週間後に、彼を、ベネディクトが課した制限から解いた。その事実はヴィガノ大司教によって確認されている。同様に、中国の複数の情報筋によると、・・・マカリックは、現在進行中である中国共産党からフランシスコのバチカンへの数十億ドルの秘密の資金提供の実現を主導してきた可能性がある。もしそれが真実であれば(それはマカリックの共産主義者たちとのつながりや北京との友好関係を考えるともっともらしく見えるが)、[ヴィガノ大司教の]報告書が発表されることなく教皇の机の上に置かれたままである理由がよく説明できることになる。」

ここ数日前にニュースサイト「クリスチャン・トゥデイ(Christian Today)」では、「中国が、キリスト教徒の村人たちに信仰を放棄して、代わりに共産党の指導者たちを礼拝するように命じた」というニュースが報じられたばかりです。(24) 共産党独裁政権によるキリスト教徒たち、そして聖座に忠実なカトリック教徒たちへのこのような迫害を目の当たりにしていても、数日前のお告げの祈りのメッセージの際、香港における問題についての訴えを、それを事前に報道機関に公開していたにもかかわらず、ベルゴリオが省いてしまったことから明らかなように、聖マルタの家【フランシスコ教皇の住居】の沈黙はまさに恐るべきものです。(25) 香港の陳枢機卿が公に糾弾してきた聖座と北京との間で交わされた秘密合意は、ベルゴリオの教会が中国共産党独裁政権の絶対的命令(diktats)に服従していることを示しており、そのため、地元の位階階級の聖職者たちを迫害者の手に引き渡し、またこの独裁体制によって行われている人権侵害について沈黙を守っているのです。

2014年の春、私は国務長官のパロリン枢機卿に手紙を書き、マカリックが米国務省の代理として中央アフリカ共和国を訪問したことを報じたワシントン・タイムズ紙掲載の記事を受けて、ベネディクト十六世がマカリックに課した制限がいまだ有効かどうかを尋ねたことを思い出します(26)。パロリン枢機卿からの返答はありませんでしたが、最近出てきているニュースから、これらの面も明らかになっているように思えます。マカリックに与えられた移動の自由についても知られていました(27)し、彼自身も2012年にこう書いています。「私は先週ドーハにいて、今からアイルランドに行きます・・・それに続いて・・・私の最長の旅行の一つを始めます。ベイルート、ヨルダン、エジプト、タイ、ミャンマー、カンボジア、香港・・・その後、私は旅行を再開して聖地とベラルーシへ」。 (28) そして2014年にはこう書いています:「私は27日の木曜日に中国に向けて出発します・・・[国務長官]パロリン枢機卿は私の中国旅行に関わっているので、きっと私に会ってくれるでしょう」。(29)

また、北京の独裁政権に対するバチカンの外交的な動きについてのイエズス会の協力が、同会発行の雑誌「チヴィルタ・カットリカ(Civiltà Cattolica)」の中国語特別版を皮切りに、中国にお墨付きを与えようとする聖座の意思を裏付けています。ちょうどこの間、国際的な地政学的バランスを不安定化させるために新型コロナウイルスを蔓延させた中国の責任についての疑惑が登場しているにもかかわらずです。アントニオ・スパダロや他のイエズス会士(全員ヴィラノヴァ大学をよく訪問しています)の役割は象徴的であり、それは教理的進歩主義と道徳的倒錯や政治的腐敗を結びつける赤い糸を示しています。一方で、異端、同性愛、腐敗というこの三つの要素は、非常に頻発するため、ほぼ「ディープ・ステート」と「ディープ・チャーチ」のしるしと言ってよいでしょう。
【訳注:ディープ・チャーチ(deep Church)とは、バチカン内部で秘密裏に力を持つグループのこと。アメリカ合衆国(The United States of America)は、50の州(states)の連邦で構成されているが、そのもっと深いところで米国を操るとされるディープ・ステート(deep state)--「闇の政府」あるいは「国家内国家」とも言われる -- になぞらえてヴィガノ大司教が名付けた。】

「ディープ・ステート」といえば、世界保健機関(WHO)が中国を喜ばせるための世論操作の作戦に自ら加担していることも、トランプ大統領がこれまでそのために使われてきた資金提供を撤回することを決定したことも、驚くべきことではありません。むしろ驚くべき、かつスキャンダラスなことは、共産主義専制政治の庇護と、世界統一主義(globalist)の諸政党の共謀の下で、ベルゴリオの教会を世界政府の霊的部門【宗教担当】にする一種のクーデターに直面していながら、バチカンがそれに共謀するように沈黙していることです。

イタリアは、選挙を通さずに選ばれた政府と、最も深刻な政治的危機に陥っている議会多数派の下、この作戦の進行に従い、北京に対する自らの立場を見直す気がないように見えます。新型コロナウイルスによる緊急事態や都市封鎖への回帰の絶え間ない脅威の直接の結果、民主的に招集された選挙があればその矛盾が示されるはずであるにもかかわらず、現行の権力が維持されています。確かなことは、主流派のストーリーに今より少しばかり辛辣になり、今ほど同調しなければ、有権者やイタリアの国際的なパートナー国の両方から肯定的に見られる可能性があるということです。

【マルコ・トサッティ】聖職者のスキャンダルの問題に戻りましょう。2019年2月19日、スーピッチ枢機卿が議長を務めるサミットが始まる2日前に、レイモンド・バーク枢機卿とヴァルター・ブラントミュラー枢機卿が各司教協議会の会長に宛てて書いた公開書簡が発表されました。
「順序だてて趣旨を議論する前に、まずこの難しい問題が未成年者の虐待問題に矮小化されているように見えます … しかし、それははるかに大きな危機のごく一部に過ぎません … 性的虐待は聖職者主義のせいであるとされています。しかし、聖職者の第一にして主要な過ちは、権力の乱用にあるのではなく、福音の真理から遠ざかってしまったことにあります … このような状況に直面しても枢機卿たちや司教たちは沈黙しています。あなた方も沈黙するのでしょうか。… 今日、[私たちの]ドゥビア【訳注:教皇宛に提出した、教理に関する疑いを挙げた書簡】に対して[教皇から]何らの応答も得られていないだけでなく、その内容もさらにより総合的な信仰の危機の一部にすぎません。ですから、教会の教理の完全性を守り、宣言するために、私たちはあなたがたが声を上げてくださるよう促しているのです」。(30) この著名な高位聖職者たちの訴えは、どのような結果をもたらしたのでしょうか。

【ヴィガノ大司教】バーク枢機卿とブラントミュラー枢機卿のしたことは、他の高位聖職者たちと同様、あっぱれにもカトリックの教理を再確認する以外のなにものでもありません。ところが、前代未聞であることは、教会組織の中では彼らの方が「奇妙」だと見なされ、他方では自分たちの知り合いのゆえに、自分たちのLGBT是認論への支持のゆえに、そしていくつかのケースでは自分たちの行為に懸かる疑いのゆえに、発言権が与えられているのは、本来なら教会から排除され厳しく罰を受けているべきである人々だということです。

2019年4月、ベネディクト十六世は「クレルスブラット(Klerusblatt)」【訳注:ドイツ・バイエルン州の教区の聖職者のための月刊誌】に、今の路線に対する強い反対意見を発表しましたが、これはその後イタリアで日刊紙「コリエーレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)」に転載され、(31) 日刊紙「イル・ファット・クオティディアーノ(Il Fatto Quotidiano)」においてマルコ・ポリティ氏がこれに対する猛烈な非難をすることとなりました。(32)
この論文は実は、国務省を通じてローマでのバチカン・サミットに向けに書かれたものでしたが、ボイコットされたのです。このことは、前教皇がこの問題に関する自らの立場を司教たちに知らしめるのを妨害するために、「ラベンダー・マフィア」【訳注:"lavender mafia", 教会内で同性愛受け入れを推進するとされる一派】が介入したことを裏付けています。

【マルコ・トサッティ】このベネディクト十六世の意見がどのようなものだったのか、私たちにもう一度教えていただけますか。

【ヴィガノ大司教】ベルゴリオの支持者たちを激怒させたラッツィンガーのこの論文の焦点は、まさに同性愛と小児性愛との関連性および、公会議後の道徳の緩みと虐待という疫病の蔓延との関連性とを指摘したことでした。

目前にある証拠に頑なに自分の目を閉じたまま、進歩主義者のマルコ・ポリティ氏はこう書きました。「自然法に基づいた倫理を教会が放棄することと、小児性愛との間に何の関係があるでしょうか。カトリックの道徳神学の変化に何の関係があるでしょうか。神学校内のゲイの徒党と何の関係があるでしょうか。ポルノ映画と何の関係があるでしょうか。価値観や道徳的判断の相対化と何の関係があるでしょうか」と。(33) しかし、司祭の候補者や修道者の候補者の養成において、規律や内的生活を放棄してしまうところでは、悪徳や罪が増し、それらが未成年者に対する最も重大な犯罪にまで堕落してしまうのは明らかですし、それだけでは済みません。

この変化の原因はまさしく「公会議の精神」にあります。ベネディクト十六世はそれをただ言及したかっただけなのですが、まさに(第二バチカン公会議という)スーパー教義が問題視されているのを見抜いた人々は、これをたちまち十分に理解しました 。「本当にグロテスク(原文ママ)なのは、『有罪の者の断罪を事実上排除するという段階に至るほど』、被告人を最後の最後まで保護する目的のために教会手続を極端にまで保証するという立場を、『公会議の』精神に結びつけようとする前教皇の試みです」と、マルコ・ポリティ氏はこの文章中で述べています。

「そうであるならば、もし子供を食いものにする聖職者たちの裁判や断罪をこれまで妨害しつづけ、また今もなお妨害しようとする隠蔽工作員たちや悪徳弁護士たちのネットワークが、常にこれほどまで横柄かつ強力であったことが明らかになったとしても、それが公会議の擁護者たちの過ちであり、もっとはっきり言えば、改革主義者たちの過ちだということになるのでしょうか」。(34)

【マルコ・トサッティ】マルコ・ポリティ氏の言い分は正しいとお考えですか。

【ヴィガノ大司教】バチカン専門家であるポリティ氏のこの修辞的な質問に対する答えは、議論の余地なく、肯定的でありうると私は信じます。それは、教会の教理上の危機と、つまずきとなるほどに位階階級の最も高いレベルにまで達している聖職者の不道徳性との間には、非常に厳密な関係があるからです。しかし、さらにまたうかがえることは、この危機が急進的進歩派によって、偽りの教理と一緒に偽りの道徳性を強制するためだけでなく、信徒や世界の前で、自らの指導者たちの行為を通じて聖なる教会と教皇制の信用を回復不可能なほど貶めるために使われているということです。

【マルコ・トサッティ】最終的には、みなが待ち望んでいる報告書が公表されるとはお思いになりませんか。

【ヴィガノ大司教】もしこの事件に光を当てることが可能であるとすれば、それはバチカンの抵抗にもかかわらず実現するということになるでしょう。しかし、それに懸かる利害関係は巨大なものであって、教理的、道徳的、教会法的な問題だけでなく、政治的、外交的な面においても、即ち聖座の主権と独立を守るべきであった人々の共謀によって、聖座がクーデターの対象となってしまったことに関しても、教会の最上層部に直接影響するものです。ベネディクト十六世の教皇在位期間中には成功しなかったことが、彼の辞任後に実を結んだのです。

中国との密約の主要な推進者の一人であったマカリックに自らの選挙で借りを作った人物が、その彼が個人的に関与した一連の出来事を明らかにして、聖座に忠実なカトリック教徒たちに対する中国独裁政権の行為に対する黙認を証明したり、おそらくはベネディクト教皇の辞任に対する中国政権の責任をも明らかにしたりすることなど、私たちがいかにして望み得るでしょうか。ザンクト・ガレンにおける怪しげな出来事【訳注:フランシスコ教皇の選出に大きな役割を果たした改革派の高位聖職者による非公式の集まりがあったとされる】について、まさにそこで陰謀家たちがベルゴリオの選出を計画したというのに、その暗い事実が明らかにされるなどということが、どうしたら想像できるでしょうか。またこの彼らが、異端者たち、変質者たち、裏切り者たちとの共謀のネットワークの内に権力を握り、最高位にまで昇進しているというのに、聖職者たちや高位聖職者たちの腐敗や悪徳を教会がその中から排除するなどということが、どうしたら信じられるでしょうか。

スキャンダルを調査すべき人物が、有罪である人々の任命、昇進、保護に大きく関与しているのです。ベルゴリオは、妥協し、またその結果脅迫されている人々で自らを取り巻いており、彼のメディア上のイメージを損なう危険性がある者は誰でも、すぐにも迷うことなく排除することでしょう。同性愛の合法化は、ベルゴリオの教会が公然と、無条件に支持する「新世界秩序(New World Order)」の作戦進行の一部であることを忘れてはいけません。同性愛の合法化は社会における価値観を不安定化させるだけでなく、また敵【悪魔】がカトリックの司祭職を破壊し、天主の役務者たちの霊魂を堕落させるための主な手段でもあるからです。

このような理由で、少なくとも可能と思われる限りにおいては、マカリックに関する全真相が公式に明らかになることは決してないでしょう。

【マルコ・トサッティ】私たちはこの腐敗にどのように対抗することができるでしょうか?

【ヴィガノ大司教】今日先延ばしにできないのは、善良な人々、つまり私がトランプ米大統領への公開書簡で聖書的に「光の子」と定義した人々が、新世界秩序を打ち立てるために善良な人々に戦争を仕掛けている人々の企みや犯罪を明るみに出すよう、共同で行動することです。この真理と透明性の作戦においては、とりわけ、本来バチカンから貢献すべき人々、貢献し得る人々が、沈黙の掟を守っている今、米国の役割が決定的なものになるかもしれません。主が言われたように、「私は言う。彼らが黙ったとしても石が叫ぶだろう」(ルカ19章40節)。(35)

しかし、さらに重要な霊的側面があります。教会の危機は、教会の王である私たちの主から王冠を取り去ろうと望んだことによって引き起こされたものであることを、私たちが理解しなければなりません。主は私たちの心や家族においてだけでなく、市民社会、そして何よりも教会において、王として治めるために必ず戻って来られなければなりません。Oportet illum regnare.【彼[キリスト]は支配せねばならぬ(コリント前書15章25節)】そして、王の中の王と共に、ロシアを汚れなき御心に奉献せず不従順の罪を犯している教会の元后にして母なる聖母も、また必ず治められます。私の最も切実な願いはこれです。どうか、すべての善意の皆さんが団結してくださるようにお願いします。

+大司教カルロ・マリア・ヴィガノ
2020年7月22日
聖マリア・マグダレナの祝日

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1.https://www.churchmilitant.com/video/episode/vortex-mccarrick-bombshell
2.http://www.vatican.va/resources/index_it.htm
3.https://www.vaticannews.va/en/vatican-city/news/2019-02/holy-see-mccarrick-dismissed-from-clerical-state-for-abuse.html
4.https://essayforthefaithful.com/
5.Crimes to which are added others that have recently been documented: cf. https://www.catholicnewsagency.com/news/lawsuit-claims-ex-cardinal-theodore-mccarrick-headed-abusive-sex-ring-names-alleged-procurer-63583
6.http://w2.vatican.va/content/francesco/en/speeches/2019/february/documents/papa-francesco_20190221_incontro-protezioneminori-apertura.html
7.Cf. ad esempio https://www.ilpost.it/2019/02/25/incontro-abusi-sessuali-vaticano/
8.http://www.vatican.va/content/francesco/en/speeches/2018/august/documents/papa-francesco_20180826_irlanda-voloritorno.html
9.http://www.vatican.va/resources/resources_card-cupich-protezioneminori_20190222_en.html
10.https://www.lastampa.it/vatican-insider/it/2018/11/13/news/le-ragioni-del-rinvio-del-voto-sulle-norme-anti-abusi-negli-usa-1.34060080
11.https://youtu.be/b3iaBLqt8vg 【18:26 頃から当時枢機卿だったマカリックは、«a very influential Italian gentleman» について語っている。】
12.https://international.la-croix.com/news/the-limits-of-a-pontificate-part-i/12170
13.http://www.vatican.va/resources/resources_card-marx-protezioneminori_20190223_en.html
14.https://www.churchmilitant.com/news/article/tobin-tarmac-tweet-raises-eyebrows
15.https://www.today.com/video/how-cardinal-joseph-tobin-found-his-calling-in-the-catholic-church-1496688707952
16.http://press.vatican.va/content/salastampa/en/bollettino/pubblico/2019/09/30/190930a.html
17.https://lanuovabq.it/it/e-paglia-ando-in-cielo-con-trans-e-gay
18.https://www.repubblica.it/cronaca/2020/06/07/news/vaticano_il_verbale_di_mos_carlino_pena_parra_mi_disse_come_procedere_su_torzi_-258667074/
19.https://espresso.repubblica.it/attualita/2018/10/12/news/le-condotte-immorali-del-nuovo-braccio-destro-del-papa-spunta-un-dossier-che-fa-tremare-il-vaticano-1.327763
20.https://www.marcotosatti.com/2019/08/01/accuse-di-vigano-a-pena-parra-conferme-da-maracaibo-vigano-accuses-pena-parra-confirmations-from-maracaibo/
21.http://magister.blogautore.espresso.repubblica.it/2017/12/28/vaticano-senza-pace-soldi-sesso-e-presepe-lgbt/
22.http://www.korazym.org/44412/lo-strano-caso-del-presunto-abusatore-zanchetta-riapparso-e-il-processo-promesso-dal-papa-a-carico-del-suo-amico/
23.http://www.korazym.org/44391/saga-60sa-inchiesta-della-magistratura-vaticana-per-scandalo-finanziario-in-segreteria-di-stato-riflettore-sulle-normative-vaticane-vigenti/
24.https://www.christiantoday.com/article/china-tells-christians-renounce-faith-in-jesus-worship-president-xi-jinping/135221.htm
25.https://www.lanuovabq.it/it/hong-kong-la-santa-sede-si-inchina-al-regime-cinese; https://www.liberoquotidiano.it/news/italia/23616123/papa-francesco-socci-hong-kong-cina-angelus-passaggio-sparito.html
26.McCarrick, in his correspondence with his secretary Msgr. Figuereido, qualified himself as “an adjunct member of the foreign service.”; cf.https://www.cbsnews.com/news/cardinal-theodore-edgar-mccarrick-vatican-restrictions-anthony-figueiredo-letters-report-2019-05-28/
27.According to Catholic News Agency: “In a 2009 visit to China, then-Speaker of the House Nancy Pelosi conveyed McCarrick’s greetings to Bishop Aloysius Jin of Shanghai, a priest who was a leading Chinese Jesuit, then spent decades in prison on charges of aiding counterrevolution before his release in 1982. He was ordained an auxiliary bishop without Vatican approval in 1985, though he received Vatican recognition in 2005. The bishop said he and Cardinal McCarrick had exchanged visits “beginning when the latter was Bishop of Newark (sic).” Pelosi said she would convey the bishop’s greetings back to Cardinals McCarrick and William Keeler, then an Archbishop emeritus of Baltimore».; Cf.https://www.catholicnewsagency.com/news/despite-mccarrick-abuse-claims-state-department-leaves-questions-unanswered-70448
28.https://www.cbsnews.com/news/cardinal-theodore-edgar-mccarrick-vatican-restrictions-anthony-figueiredo-letters-report-2019-05-28/
29.Ibid.
30.https://www.ncregister.com/blog/edward-pentin/cardinals-burke-brandmueller-abuse-crisis-symptom-of-turning-away-from-trut
31.https://www.corriere.it/cronache/19_aprile_11/papa-ratzinger-chiesa-scandalo-abusi-sessuali-3847450a-5b9f-11e9-ba57-a3df5eacbd16.shtml; cf https://www.catholicworldreport.com/2019/04/10/full-text-of-benedict-xvi-the-church-and-the-scandal-of-sexual-abuse/
32.https://www.ilfattoquotidiano.it/2019/04/12/pedofilia-qualcosa-non-torna-nel-contromanifesto-di-papa-ratzinger/5104990/
33.Ibid.
34.Ibid.
35.Lk 19: 39

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