リアル人生縛りゲーム実践編(肌断食)

私は女性である。色気づくであろう頃には、目の病気でファッションモンスタ~や、つけまつげ~とか言う次元にはいなかったが、昔のド田舎の学校では何ら困らなかった。靴下は白。髪は肩にかからない事。男子は丸坊主。運動中に水は飲んではいけませんな世界に日焼け止めなど存在しない。

しかし中学生になると普通にニキビがボコボコあらわれ、背中にもさらなり。夏にはアトピー。いとあわれ。枕草子かよ。とにかく目の病気などにおかまいなく思春期の手加減はなかった。

社会人になるころにはビタミンCの入った化粧水で角膜が裂け、パウダーのファンデーションでも角膜は裂け、ハト麦化粧水で顔が真っ赤になり、オイリーで毛穴全開と、割と面倒な状態であった。顔のニキビは年齢と共に落ち着いていったが、背中ニキビに関しては治ったのは数年前だ。皮膚科の薬でもダメだったが、リンスを止めたら引いた。

そんなこんなで皮膚の状態は常時普通以下。シミ、ニキビ跡、顔色の悪さを隠すために化粧とも言えない化粧をしていたが、ひと月の病院や薬代をも凌駕する化粧品の高さには辟易していた。しかも使い切れないうちに古くなって捨てることになる。効能に矛盾も感じる。なんで口紅にイチゴの味がいるんだよ。かといって、自然派命!石油製品悪!陰謀論!な人の意見も結局化粧の話をしてる段階で私にとっては同じ穴のムジナだ。

が、結婚後、遠方に引っ越し過ぎて知り合いがいないことに気付いてしまった。これはアレを試す時がきた…のか?

やーめた

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前から肌断食の事は知っていた。本も読んでいた。スキンケアがロクにできない入院中に真似事をやってみたこともある。しかし普段から手抜き気味であった私の肌は、入院期間中に調子がよくなったという感じもなく、日頃何もしない事で肌が良くなる気がしなかった。でも化粧やスキンケアがダメなのなら「何もしない」以外の選択肢がみつからない。うーんやってみるか…と令和元年の6月27日ようやく決心した。

普段も手抜きなのだから、肌断食とか超余裕だろうと思ったら甘かった。幾多の死体が転がる肌断食チャレンジャーたちの体験談と同じような現象が起こった。顔の一部の(イメージは細胞20個分くらいの範囲)がピンポイントで痛痒い。オイリーと思っていたのにカサカサする部位が出てきたりした。パターンが見えてきて落ち着くまで2ヶ月はかかっただろうか。

基礎化粧品、化粧品よさらば

やり方はネットではなくて本を読んだ方がいい、という感想しか書けないが、私が今持っている顔に塗るものはリップ、ワセリン、夏だけ使う石鹸で落ちる日焼け止めだけだ。それまで使っていた顔に関係するものは肌断食開始三ヶ月過ぎる頃には全部手放した。

顔色の悪さやシミを隠す手立ては考えてないけれど、化粧品は今の所、何にも持ってない。必要な時に買う。日焼け対策に関しては、日焼け止めも塗り方や量を含めてどこまで有効なのか疑問を持っているので基本的にやめた。どんな万全の対策をしていても日光に不安をもちながら過ごす時間が面倒くさい。

成果は、鼻の黒ずみやオイリーさが激減した(ゼロではない)。朝、顔を洗ってワセリン塗るだけの簡単さ。何より化粧品の事を考えなくていい解放感ったら半端ない。人生縛りゲームとしてもかなりレベルが高い部類と思われるので密かに満足している。

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