読者からのQ&Aコーナー (Gần 5kgとkhoảng 5kgの違い / nghềとnghiệpの違いなど)
ブログ読者や動画視聴者からのベトナム語の質問にトマトが答えるコーナーです。学習の参考にどうぞ。
Q.1 大してベトナム語がわかるわけではないので、基本的部分を確認させてください。「Gần 5 kg」を「約5kg」「およそ5kg」と訳すのは、正しいんですか?
「約5kg」と「5kg近く」では、訳語としてはだいぶ違います。それとも、ベトナム語では、Gầnでもkhoảngでも、意味は「約」ですか?
A. khoảngは「約、おおよそ」という意味なのでkhoảng 5 kg(ki-lô-gamもしくはkýと読む)といった場合は5kgよりやや少なくても多くてもどちらでも言うことができます。例えば480gでも510gでもkhoảng 5kgでokです。
一方でgần 5kgの場合は「5kg近く」という意味です。近く、というのは「それにはまだギリギリ達していない」ということなので、480gはgần 5kgと言えますが、510gの場合はgần 5kgと言うことはできません。
ちなみに口語ではkhoảng(約、おおよそ)と同じ意味でcỡやtầmも使うことができます。いずれもkhoảngと同じく数字の前に置きます。
Q.2 よろしければ教えてください。
nghềとnghiệpはニュアンスが違うというようなことを聞いたことがございます。
nghềはプラスのイメージ(好きでやっている、誇りを持っている)
nghiệpはマイナスのイメージ(嫌々やっている、義務としてやっている)
というような違いがあるそうなのですが、この認識は正しいのでしょうか?
A. まず「仕事」「職業」という単語について整理しておきましょう。
まずcông việcは「仕事」という意味で、その人の行っている具体的な業務を指します。
例
・Công việc của tôi là dạy tiếng Nhật.
私の仕事は日本語を教えることです。
次にnghềは「職業」という意味で、社会的に認められた職の名前としてcông việcより仕事の意味の範囲が広いです。
例
・Nghề của tôi là giáo viên.
私の職業は教師です。
このように、nghềには自身の生活のため、社会への貢献のため、社会的な地位を認めてもらうため、といった意味がnghềの中に暗に含まれていますが、この単語自体にプラスのイメージがあるわけではありません。
次にnghiệpも「職業」と訳せますが、この場合は農業、漁業、工業のように生活の中心をささえるしごと、領域という意味です。もちろんnghiệpを「職業」という意味で使うときはマイナスイメージはありません。
そして、nghiệpは単独で使うことはありません。nghề nghiệp(職業), sự nghiệp(事業)などの熟語の一部として使われます。
また、nghiệpは漢越語で【業】と書きます。日本語にも「業(ごう)」という仏教用語があるように、ベトナム語のnghiệpにも「悪業、カルマ、前世の報い」という意味があります。nghiệpはマイナスのイメージがある、というのはおそらくこの「業(ごう)」の意味と混同しているからではないでしょうか。
最後にnghề nghiệpですが、これは先ほどのnghềとnghiệpを合わせた熟語です。意味や使い方はnghềと同じです。
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