[トマトのベトナム移住論] 地域間人口移動のデータからわかること
ベトナムは1986年のドイモイ政策(市場経済化政策)以降、急速な経済成長を遂げましたが、同時に都市部と農村部の経済格差が拡大しています。近年、都市部周辺での工業団地の発展に伴い、これらの地域への人口流入が顕著となっています。一方で、山間部や農村地域などでは人口の流出が目立ち、都市と農村の経済格差による人口移動を生み出しています。
今回は「ベトナムの都市化と人口移動 / 筒井由起乃」に関する論文のデータをもとに、ベトナム国内でのどの地域からどの地域へ、どのような理由で移住が行われているのかを分析・紹介します。今後、ビジネスや投資、ベトナムへの移住を検討する上で、皆さんの参考になるでしょう。
※前提知識として、ベトナムの各地方の名称と位置を覚えておきましょう。
国内の人口移動の特徴
2019年時点で約196万人が地方間で移動しており、ホーチミン市を含む東南部への移住者は133万人と、全体の約3分の2を占めており、他地域からの移住者を最も多く受け入れています。
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