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ベトナム語の「あ」は18種類あるってほんと?
ベトナム語の発音の難しさを表す例としてよく、「日本語で"あ"は1種類、ベトナム語では18種類ある」といったものがあげられます。
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しかし、この比較は実は基準が異なっており、種類の数も正確ではありません。
たしかに「a」という見た目の文字ベースだけで言えば、a, ă, âに各声調をつけて3 × 6 = 18パターンになりますが、発音ベースで考えると18種類にはなりません。
ベトナム語の母音の発音をすでに学習しているみなさんならご存知だと思いますが、âはơの短母音です。音の長さが違うだけで、âとơのベースの発音は同じです。したがって母音âを含むなら、長母音のơも含めないといけません。よって、発音ベースで考えるとơ × 6声調を加えて全部で24種類になります。
では、このベトナム語の24種類と比較して日本語はたったの1種類なのでしょうか?これもまた間違いです。ベトナム語の発音基準に合わせると、日本語の「あ」は1種類ではありません。
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